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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

余所から嫁いできた女 2

2012年05月22日(Tue) 06:31:34

子供たちは、学校へ。
夫は、都会の勤め先へ。
そして未央子は、ここ…夫の実家の離れにいる。

お茶室に毛の生えたほどの広さの、こぢんまりとした離れは。
この家の女たちが、吸血鬼たちとの逢う瀬に使用する、便利な空間。
そう。
未央子が此処に着いた時には、先客がいた。
着くずれをした和服に乱れ髪の兄嫁は。

ごめんなさい。先約があったので、使わせてもらったわ。
お掃除しますから、未央子さんもうすこし待ってね。

そう言い置いて、情事のあともあらわなままで、姐さんかぶりにたすき掛けをして、
部屋に残る淫猥な空気を祓うため、そそくさと離れに、取って返した。



都会育ちの彼女が、ひなびた夫の郷里に移り住んできて。
此処の風習に染まって、初めて生き血を吸われて以来。
それまでよほど、肩身が狭かったのだろうか?
夫は以前よりも活き活きと、振る舞うようになっていた。

「小父さま」が、あなたの血をご所望なのですよ。
そう、姑にきかされてから。
じっさいに血を吸われるようになるまでの、数か月。
つねに生き血を狙われているような心地がして、落ち着きが悪かったものが。
いま こうしてふたりきりで逢う関係に堕ちてみると。
どうしてあんなにも、「小父さま」を避けていたのだろう?と、
われながら不思議に思えるようにさえ、なっていた。

生命にかかわるほどの血を吸い取られて、命乞いのために操を捨てた。
公式には、そういうことになっている。
まして夫は、なにも知らないことになっている。
けれども、日常の裏で紡がれる淫らな糸は、思ったよりも濃密だった。
さいしょに声をかけられたのは、じつは夫のほうで。
子供のころから懐いて血を吸わせてあげていた「小父さま」に、妻の生き血を所望されて。
夫は一も二もなく、了解したという。
それとなく、機会を作るから。でも、無理強いはいけないよ。
彼は妻の体面も慮って、そう約束したという。

三十代の人妻の。熟した血潮を愉しまれながら。
自分のいま堕ちている境遇を、誇らしいとさえ思う未央子だった。


あ・・・あ・・・そこ・・・っ。
血を吸い取った後、本能的に訪れる衝動が。
身体の上に覆いかぶさってきた。
スカートを着けたまま、股間に突き入れられる吶喊に。
女はのけぞり、髪を振り乱す。
子供が戻ってくる前に…済ませて。。。
女の言いぐさに、男は軽く頷くと。
太もも丈のストッキングがずり落ちかけた白い脚を左右に引き裂いて。
ずぶずぶと直線的に、侵してきた。

ごめんなさい。ミチオさん。ごめんなさい・・・
夫の名前を呟くことが。情婦をよけい昂ぶらせることを知りながら。
未央子はひたすら、夫の名を呼びつづけていた。


あとがき
中途半端ですね。(^^ゞ
吸血鬼は夫と直接話をつけて。
妻は姑から言い聞かされて。
同衾したのを見届けさせられた夫は、それを一人前の村の男衆となる通過儀礼と心得ていて。
嫉妬を妖しい歓びにかえてゆく―――
穏やかな日常に秘められた、公然の情事を描いてみました。^^
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