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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

女装子たちの夜。

2012年06月01日(Fri) 05:26:34

奈子は、女装子。
セーラー服が、大好きで。
いつも夜の公園で、お散歩している。

自宅からちょっぴり離れた、その公園は。
夜は真っ暗になるけれど。
いけない女学生にとって、その闇は。
願っても得られない開放感を、与えてくれる。

今夜の奈子は、どきどきしていた。
だって・・・今夜は独りじゃないんだもの。
ずうっとメル友だった、初子さんと。
とうとう初めて、逢うことになっていたから。

いつもの駐車場には、車一台、停まっていなかった。
奈子はいつものように、ドアを開けて、周囲をひとわたり見まわしてから、
黒のオーバーニーに革のローファーの足を、地面につける。
昼間よりは肌寒さを交えた暗い外気のなか。
今夜のために新しくおろしたオーバーニーのしなやかな履き心地が、足許をキュッと引き締めていた。
いつもは、、誰かいないかとびくびくしながらそうするのに。
きょうは、人影が見られないことがちょっぴり拍子抜けをして、車を降りた。
どこに車停めたのかな?初子さん。

ひたひたと歩く、夜道の両側は。
この地域ならどこにでもあるような、ひなびた住宅街。
どんなに暗くても、すれ違ったら相手がわかるかもしれない、そんな道幅だった。

だれにもすれ違わないだろうか?
そんな臆病心と。
だれかにすれ違ってみたい。
そんないけないイタズラ心と。
今夜はどちらのほうが、まさっているのだろう?
このすぐ間近に、仲間がいる。
その事実が、いつも臆病な奈子を、ちょっぴり大胆にさせていた。

公園に着いた。
入口のすぐ手前まで迫った家々は、ちょうど日陰の側になっていて。
西陽をきらう家々の窓ガラスは、どの壁たちにも少なくて。
おまけに、時間も時間だったから…灯りも、ほとんど宿っていないのだった。
公園の向こう側は、川だった。
静まり返った闇の向こう、かすかなせせらぎが聞こえてきた。
あたりはいちめん、塗りつぶしたような闇―――

ああいけない。忘れるところだった。
奈子は胸ポケットにしまい込んでいたライターを、二三度点けたり消したりした。
初子さんと示し合わせた、目印の灯り。
ちかくにいてもだれがだれだかわからないこの空間で。
女装という後ろめたいはずの服装のまま、
奈子はちょっぴり、露出の快感を覚えている。
頬や二の腕、ミニスカートから覗いた太ももを。
ひんやりとした夜風が、心地よく撫でてくる。



奈子さん・・・?

ちょっと躊躇するような声だった。
齢よりはすこし、若い声色だった。
本物の女子学生と比べたら、はるかに年上の奈子だったが。
初子さんはもっと、年上のはず。
どういうわけか、相手が年上のほうが安心できる奈子だった。
そのための安堵感と、“女どうし”の連帯感が、奈子をすこし、リラックスさせてくれた。

初子さんは、顔をマスクで隠している。
奈子はかわいいから、そこまでしなくても女学生で通ったけれど。
あまりにも男顔だから・・・としり込みをする初子さんは、マスクをはずさないことを条件に、やっと逢ってくれたのだった。


暗いと…話しやすいですね。

男にしては、高めの声。けれどもへたな作り声よりは、よほど落ち着いた声だった。

ええ、そうですね。

奈子はドキドキしながら、相手の投げてきた言葉に、応えを重ねていった。
お互いどちらからともなく、女言葉で話していた。

初子さん、黒のストッキング似合うわね。脚がきれいだと、うらやましいわ。

いままでメール交換で、お互いの写真は見ていたけれど。
初めて見る初子の脚は、写真のとおりすらりとしていた。

毛の手入れが大変。

クスリと笑う初子に、「そうね」と、奈子も白い歯を見せていた。

そういう奈子さんも、紺のハイソックス似合うね。

あっ、これ黒なんだ。暗いからよく見えないのね。黒のオーバーニー。丈が合わないから。

初子さんは、黒のストッキングが好きだけど。
丈の長めのハイソックスも、好みらしい。
いつも脛の半ばで留まる丈の紺ハイソで満足していた奈子だったが。
きょうは初子の好みに合わせて、ひざ下ぴっちりまで、長い靴下で覆っている。
ほんとうは、初子さんとおそろいの黒のストッキングにしようかと思ったのだけど・・・
履きなれないし、破けちゃうと困ると思って、慣れたオーバーニーで、キメてきたのだ。

脚が長く見えて、いいよ。

奈子の心遣いを察したらしい初子は、嬉しげにそういった。
初子の声色が翳りを帯びたのは、そのすぐあとのことだった。

どうしてあなたを呼んだか、わかる?

え・・・?

ちょっと小首をかしげたのは。
初子の声が、ちょっとなまめかしく耳に響いたからだ。
なにかをこらえているように、初子は紺のセーラー服の胸を、小刻みに上下させている。

あたしね。ほんとうは、吸血鬼なの。
今夜は、奈子さんの血を吸いたくて、呼んだのよ。

・・・・・・。

一瞬絶句した奈子だったが。
すぐに活き活きとした女学生が、彼女のなかによみがえった。

あっ、そうだったの?いいよ。あたしの血でもよかったら・・・

自分でもびっくりするくらい。すらすらと。
奈子はよどみなく、初子の求めに応えていく。
相手が吸血鬼だという、現実ばなれした告白と。現実を通り抜けた服装が。
奈子をそうさせたのかもしれない。

え・・・?

こんどは初子が、だまる番だった。

ふつうのひとじゃないって、思っていたんだ。なんとなく。
奈子を選んでくれて、うれしいわ。

いつか奈子は、ほんとうに。
ずうっと以前から、初子に血を吸ってもらいたいと思っていたような気分になっている。

どうして丈の長い靴下おねだりしたか、わかる?
あなたのふくらはぎを、噛んでみたいのよ。
首すじ噛んだら、だいじな制服汚れちゃうでしょう?

そうなんだ。
奈子はすなおに、納得した。
噛んだ痕をオーバーニーで隠して帰れば、目だたないかも。
初子は早くも、ベンチに腰かけた奈子の足許に、屈み込んでくる。

まって・・・

ふくらはぎに唇を吸いつけようとする初子のために、黒のオーバーニーをずりおろそうとした奈子の指を、初子がそっと抑えていた。

このまま噛みたい。
いいかしら・・・?

奈子は一瞬緊張したが、すぐにふうっ・・・と息をついた。
初子は自分の欲情を、正直にさらけ出そうとしている。

ねぇ。

なぁに?

パンツおろしても、いいかな・・・?

ウン、いいよ。

初子はまるで幼馴染のイタズラを許すような、打ち解けた笑いを浮かべていた。


初子さんはどういうわけか、パンツに関心を示さない。
もっぱら、ハイソックスかストッキング。
だから今夜も、初子のために。
わざわざ新品をおろして、履いてきたのだ。
初子さんのための装いだから、初子さんに愉しませてあげなくっちゃ。
奈子は初めて血を吸われる恐怖も忘れて、脚をぐーんと伸ばしてみた。
おひざまでおろしたパンツの開放感が、奈子に恐怖を忘れさせた。

奈子の脚、かっこ悪いでしょ?筋肉質で・・・

うぅん、そんなことないよ。
それに・・・肉づきのいい脚のほうが、血をたっぷり摂れるんだもの。

きゃっ!初子さん、怖いっ。

どきりと胸を弾ませる奈子は、吸血されることをもう、怖がってはいなかった。
しなやかなナイロン生地のうえから、早くも牙でチクチクやり始めた初子に、
「あっ…あっ…やだっ…」
飢えた吸血鬼に襲われる女学生は、ちいさな悲鳴を洩らしつづける。
オーバーニーソックスの足許から唇を放した初子は、はしゃぐ奈子のようすを時折上目づかいで窺っては、ふたたび唇を吸いつけてきた。

奈子ちゃんのオーバーニー。いい舌触りだね♪

いかにも吸血鬼な初子の言いぐさに。

きゃっ。くすぐったいっ。

奈子もまた、ほんとうの女学生のように、脚をすくめてはしゃいでみせる。

初子さん、奈子のオーバーニー、噛み破る前にたっぷり愉しんでね♪
ツヤツヤとしなやかなナイロン生地に、よだれをたっぷりしみ込まされながら。
奈子はうっとりと、星空を見あげた。

ああ、噛まれちゃう。初子さんに、噛まれちゃう。
噛まれて血を吸われちゃう。奈子も吸血鬼になっちゃう。

どきどき。どきどき。

いまこうして、高鳴る胸の鼓動を支えている血液も、初子さんの唇を通して彼女の体内に引き抜かれてしまうのだろう。
ふたたび密着してきた唇は、ヒルのようにしつようで。
妖しい粘液に似た唾液を、しなやかなナイロンごし奈子の皮膚にしみ込ませてきた。

かりり・・・

足許をゆるく締めつけるナイロン生地ごしに、硬くて尖った異物が、食い込んできた。
じわっ・・・と滲む生温かい血潮が、オーバーニーソックスのふくらはぎを濡らす。

ああッ。

さすがにひと声、ちいさな悲鳴を洩らしてしまった。

奈子ちゃん、かわいい♪

顔をあげてニッと笑った初子の唇に、吸い取ったばかりの奈子の血が、きらきらと輝いていた。

きれい・・・

奈子はうっとりと、笑い返していた。

ちゅうちゅう・・・ちゅうちゅう・・・

どれほど血を吸い取られたのだろう?
初子さんは、奈子の両脚にかわるがわる噛みついてきて。
ごくごく、ごくごく、喉を鳴らして奈子の血を飲み耽っていった。

献血よ、献血。
奈子の血を欲しがっているお友達に、優しい奈子は献血しているの。

時折湧き上がってくる恐怖感をなだめるため、奈子は自分で自分に言い聞かせて。
けれどもそんな必要は、初めのうちのことだった。
自分をあくまでも女学生として遇してくれる初子に、奈子はすっかり、ほんものの女学生になり切っている。
ローファーの足首を捕まえようとする初子をまえに。
奈子は脚を差し伸べたり引っ込めたり、きゃっ、きゃっ・・・とはしゃぎながら、
初子相手の吸血に応じていった。




明け方―――。
失血のあまり、さすがにぼうっとなった奈子に、初子はささやいた。

あなた。もう吸血鬼になっちゃったわ。

え・・・?

ふと口許に手をやると、唇の両端から覗く尖った異物が、指先を刺した。

あっ、痛っ!

あわてて飛び上がる奈子に、初子はくすくす笑っていた。

ほら、牙が生えちゃったでしょ?あなた吸血鬼になっちゃったの。もう初子の仲間よ。

あー、そうなんだ。

だいそれた事実を突きつけられても、奈子のなかに深刻な感情はなかった。

初子さんの牙ほど、長くないよね。

うん。奈子さんの牙、可愛いよ。これから人を襲うたびに、切れ味がよくなるからね。

だれを襲っちゃおうかなっ?うふふふっ。

職場の女性やかえり道でよく見かける女学生のことを思い出して。
奈子はほんものの少女のように、おどけて肩をすくめてみせた。


でも・・・あたしなんかに、本当に人の血を吸えるのかな・・・

口許に牙が生えたことと貧血で頭がぼうっとなっている以外、奈子の身体にとくに変化はない。
アニメやエロゲーに出てくるみたいに、眼がらんらんと輝いているわけでもなければ、毛むくじゃらになってしまったわけでもない。
奈子の疑問も、もっともだった。

あなたの体内には、まだ血が残っているわ。
だからあなたはこれからも、うわべはふつうの人間として生きるの。
ふつうにご飯も食べられるのよ。ここのお米、おいしいじゃない。

初子はクスリと笑った。

残りの血は、いまは吸わないで…時々初子が愉しんであげる。

血を抜かれて冷え切った奈子の身体に、なにか別種の暖かいものが、めぐり始めていた。

よかった。これからも初子さんに、血を愉しんでもらえるの?
奈子をあなたの、奴隷にして。あたし献血に励んじゃうから。

アブノーマルかもしれないその感情はしかし、与える立場のものだけが持ち得る情愛なのかもしれない。

そうだね。血を吸うのは、たまにでいいんだよね。
でも初子さん、ときどき奈子の血も吸ってね。
こんどはお気に入りの紺ハイソ、初子さんに破らせてあげる。

初子はくすぐったそうに、笑っていた。
奈子の申し出に、それは嬉しそうだった。
血のりを帯びた唇が、ひっそりと言葉をつむぎ出していく。

お礼に初子の血もあげるわ。
あなたもう、血を吸えるのよ。
うそだとおもったら、初子の血を吸ってみて。

ひざ丈のプリーツスカートの下。
初子のふくらはぎは、薄手のストッキングに、なまめかしい墨色に染まっている。

え・・・?でも悪いよ。ストッキング破けちゃうよ。

ううん、いいの。奈子さんには特別に、破かせてあげる。
だってあたしも、奈子のオーバーニー破っちゃったんだもの。

奈子のなかで、いままでにない渇きの衝動が、妖しく衝きあげてきた。

そうだね。おあいこだね。じゃ、あたしも初子さんのストッキング、噛み破らせてもらうね。

うん、初子のストッキング・・・破って頂戴。

初子は目を瞑り、奈子の牙を待った。
ドキドキ昂ぶりながら、初めて吸いつけた唇の下。
なよなよと薄いストッキングは、他愛ないほどもろかった。
薄いナイロン生地越しに感じた皮膚のぬくもりに、奈子はたちまち欲情を覚えて、
見境なく、噛みついていた。
ストッキングはみるかげもなく破れ、それでも飽き足らず奈子は初子のストッキングをびりびり破きながら、
さっき初子にされたように、左右の脚に代わる代わる唇を吸いつけて、血を吸った。

初子さん、おいしい。美味しいわ・・・
あたし・・・イケないコトに、はまっちゃいそう。

うわごとのような囁きをくり返しながら、なおも足許に屈み込んで、黒のストッキングを唇で凌辱しつづける奈子の髪の毛を、初子はいとおしげに撫でつづけていた。
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コメント

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by -
2012-06-01 金 22:41:14
編集
>匿名希望さま
ありがとうございます☆
by 柏木
URL
2012-06-02 土 14:14:39
編集
とても興奮して、自分も奈子と同じ格好をしながら読んで果ててしまいました…もう止められそうにありません///
by 名無し
URL
2012-09-10 月 19:19:47
編集
貴女の昂ぶりに、さんきゅ♪です。^^
by 柏木
URL
2012-09-11 火 07:01:10
編集
貴女だなんてそんな…///
ああっ///
by 麻美
URL
2012-09-12 水 04:13:14
編集
柏木
お名前は麻美さんと仰るのですね?^^
もっと貴女のことを、知ってみたいものですね。^^
by 柏木
URL
2012-09-12 水 08:15:06
編集
すみませんつい…^^;
掲示板をお作りになられているようなのでそちらで改めてご挨拶させていただきました★
by 麻美
URL
2012-09-12 水 14:14:16
編集
>麻美さん
掲示板の初めてのお客さまになっていただき、ありがとうございます☆
さっそくレスさせていただきました。
m(__)m

麻美さんは、ブログや画像投稿などはなさっておいでですか?
&このお話以外に気になったお話がありましたら、教えていただけると嬉しいです。

余談ですが、コメの内容をナイショにしたい場合には、
入力欄の一番下にある
「管理者にだけ表示を許可する」
を押していただければ、ほかのかたからは見られない設定にできます。

お気が向かれたら、是非是非♪また遊びに来てくださいね。
(*^_^*)
by 柏木
URL
2012-09-13 木 07:29:02
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