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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

障子の向こうの逢瀬

2012年08月20日(Mon) 07:58:10

ねっ。似合うかしら?
小父さまのおねだりどおり、ストッキング履いてきちゃった。
夏の制服に黒のストッキングなんて、変ですよねっ?

三つ編みのおさげが揺れる肩先は、鮮やかな純白のセーラー服。
ノリコさんはいつも僕に向けるのとおなじ爽やかな眼差しで、相手の男に笑みを向けている。

ヨウイチさんにはナイショにしてきたの。
裏切っているつもりはないけれど、気を悪くするでしょう?

そう。
ノリコさんは婚約者である僕にも黙って、叔父の繁蔵に逢いに来ているのだ。

繁蔵叔父は、吸血鬼だった。
処女の生き血欲しさに、昔は姉である母を襲って、生き血をねだり取っていたという。
その叔父が・・・いま僕の婚約者のピチピチトした肢体に、眩しげな視線を投げかけている。

無邪気な少女はきゃっ、きゃっ、とはしゃぎながら、
薄黒のナイロン生地でなまめかしく染めた足許に、飢えた唇が吸いついてくるのを、
それは面白そうに、見守っていた。


ね?
ヨウイチ兄ちゃん、ボクの言ったとおりでしょ?
まるで宝物のありかを告げるように目を輝かせた少年は、
無邪気な声色を僕の耳もとに吹き込んできた。
声色が無邪気であればあるほど、鼓膜に沁み込まされた毒気は濃厚だった。

父さんが、ノリコ姉ちゃんを呼び出しているんだ。
きっと、血を吸っちゃうんだと思うよ。

そんなふうに囁いてきたときとおなじくらいきらきらした目線には、
害意のない無邪気さがあるだけだった。
無邪気であればあるほど、彼の放つ毒気は罪深かった。


あっ、ダメよ。ダメ・・・
ストッキング噛み破っちゃったら、恥ずかしくてお家に帰れない・・・

足許に迫る唇のしつようさに、ちょっとうろたえながらも、ノリコさんはまだ愉しげだった。
ストラップシューズの足首を、ギュウッと掴まれて。
薄いストッキングにしわが寄るほどつよく、唇を圧しつけられて。
赤黒く爛れたような唇の端から覗く舌は、滾るような唾液をナマナマしくぎらつかせていた。
きっとそこまでは・・・彼女の視界にも入っていないに違いない。
潔癖な年頃の少女には、あまりにも不慣れなはずの淫らさだったから。


えっ?どうしても破るの?うーん、困ったわ。
ウン、わかった・・・
その代わり、暗くなるまでいっしょにいてくださる?
夜目ならきっと、わからないだろうから・・・

相談はすぐに、まとまったらしい。
細目に開いた障子の向こう。
ぴったりと這わされた唇の下。
薄手のナイロンストッキングは、チリチリとかすかな音をたてて弾け、裂け目を拡げていった。

ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
少女の生き血を吸い上げる、おぞましくも妖しい音が。
薄暗くなった密室から、ひそやかに洩れつづけてくる。
僕は両耳を抑えつづけていたけれど。
その音はたち悪く、ひとの理性を侵蝕するように、僕の鼓膜に沁み込んでくるのだった。


父さん、美味しそうだね。
お姉ちゃんも、キモチよさそうだね。
そうなんだよ。血を吸われるとだれでも、ウットリとなっちゃうんだ。
ヨウイチ兄ちゃんも、試してみるかい・・・?

え・・・?
振り返るいとまもなく、少年は僕におどりかかってきた。
虚を突かれ、畳のうえに手もなく組み敷かれた僕に、彼の小さな体が意外なくらいの重さを持ってのしかかってくる。
少年の柔らかい唇が、うなじのつけ根に、むぞうさに吸いつけられた。
唇に浮いた唾液が、なま温かかった。
いかにも子供っぽい、稚拙なやり口だったけれど。
十も年上の僕を黙らせてしまう魔力を、少年である彼はすでに持ち始めていたのだった。

僕の二の腕を両方とも、ギュウッとつかんだまま。
痛いほど圧しつけられた唇の両端からむき出された鋭い犬歯が、
慣れたようすで、皮膚を突き刺してくる。
皮膚を破って尖った異物を埋め込まれるのを感じながら、
僕は不覚にも、彼の背中に両腕を回してしまっていた。


ちゅうちゅう・・・
キュウキュウ・・・
障子一枚へだてて、将来を誓い合った若い男女が、吸血鬼の親子に生き血を吸い取られてゆく。
さっきよりも幅の開いた障子のすき間ごし、
大胆になった女学生の身じろぎが、切れ切れに覗いた。
くねった脚にまとわれる黒のストッキングが、制服の一部とは思えない淫靡さで輝いていたし、
衝動的な腰さばきに、重たげな濃紺のプリーツ・スカートが、すをを乱していた。
純白のセーラー服の肩先に乱れかかる黒髪は、どきりとするほど艶やかで、
濃紺のえり首に走る白のラインは、どこまでも清純だった。

逢瀬を重ね合う男女のように、叔父はノリコさんのうなじに、なん度も唇を這わせつづけ、
ノリコさんもまた、己の身をめぐるうら若い血潮で、男を供応しつづけていった。
はぁ・・・はぁ・・・
ふぅ・・・ふぅ・・・
おぞましい共同作業は、ふたりの息遣いを、それはリズミカルに重ね合わせていって。
不覚にも股間を熱してしまった昂ぶりを、僕は稚ない従弟に探り当てられてしまっている。


ノリコ姉ちゃんはね。
ほんとうは、父さんの娘なんだ。
ノリコ姉ちゃんのお母さんが嫁に行く前に、父さんに誘われて押し倒されちゃったんだ。
だからね。父さんとノリコ姉ちゃんとは、父娘なんだよ。
だから、ヨウイチ兄ちゃんとも、いとこどうし。
結婚してからも、みんなで仲良く暮らそうね・・・

少年の囁きは、狡猾だった。
そう。僕たちの新婚生活は、いきなり不倫と近親相姦で、彩られることになるのだろう。

不思議なことに、さらに開いた障子の向こう。
重たげな制服のプリーツ・スカートは、キリッとアイロンのきいたひだを折り曲げていて。
くしゃくしゃにされたまま、ノリコさんの太ももの豊かさを浮き彫りにする。
その太もものすき間に割り込んだ、叔父さんの毛むくじゃらの逞しい足腰に迫られて。
ノリコさんはゆっくりと、脚をひろげてゆく。
引き裂かれた黒のストッキングは、ひざ小僧のあたりまでずり降ろされていて。
濃紺のスカートと剥ぎ降ろされた黒のストッキングのすき間から、
きれいに透きとおった太ももを、白日の下に曝け出していた。
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