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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

試合帰りの少女。

2012年08月23日(Thu) 05:44:42

ただいまーっ!
玄関先に響く、威勢の良い少女の声。
試合?勝ったよっ。うん、4-0で!
しばらくのあいだ、母親相手に早口で試合のようすを告げていた声が、唐突にボリュームをあげた。
えーっ!来てるのっ!? ぎゃー。
百年の恋もいっぺんで吹き飛ぶような、すごい声だった。
けれども人の生き血に渇いた喉は、そんな行儀の悪い叫びにさえ反応するほどに、
活きのよい若々しさを求めつづけていた。

シャワー浴びる?えっ?そんな余裕ないって?
しょうがないなぁ・・・
露骨に舌打ちをしながらも、少女の足音はこちらに、ずんずんと近づいてきた。

こら、どしどし歩くのは、やめなさい。
女の子らしくしてたらね、試合に勝てないのっ。
勝って帰ってくると、強気な性格がさらに強くなるらしい。
母親似の鼻筋の通った面差しが、ひたむきに輝いていた。
コチラに歩みを向けるまえの、ほんのちょっと逡巡したあいだに、
この娘はソックスだけは履き替えたらしい。
濃いブルー一色のユニフォームはところどころ泥を撥ねかせていたけれど、
白のラインが三本鮮やかに横切るストッキングは、真新しくて、太めのリブをツヤツヤと輝かせていた。

ユニフォーム悪戯されるなんて、ほかのやつだったらビンタだよっ。
少女はふくれ面を作りながらも、真新しいストッキングのつま先をこちらに向けて、自分から腹這いになってゆく。
待て、その前に・・・
俺は少女の身体をあお向けにひっくり返すと、うなじのつけ根に唇を吸いつけた。
夏の陽射しを受けて小麦色に灼けた健康な皮膚が、まだ熱気を帯びている。
半袖のユニフォームの両腕を力を込めて抑えつけると、
きりっとした肉づきをしたうなじの一角に、がりりと食いついていた。
うっ。
少女はビクンと身体をすくめ、背すじをピンと反らして噛み入れてくる牙を迎え入れた。
抱きすくめると意外に華奢な少女の身体は、全身がばねになっているようにしなやかで、
激しかった試合の余韻からか、かすかにはずんだ息遣いが豊かな胸を上下させるのが、ユニフォーム越しにありありと伝わってくる。
口のなかにほとび散った血潮の熱さが、俺の胸を心地よくくすぐった。

ごく、ごく、ごく、ごく・・・
喉を鳴らして娘の生き血を嚥(の)んているあいだ。
台所ではそ知らぬ顔をした妻が、お皿をカチャカチャさせながら、洗い物をつづけている。

いい?ほかのやつだったら、ビンタなんだよ。
少女はもう一度、父親に向かってふくれ面をすると、
それでも気前よく、真新しいストッキングのふくらはぎを、見せびらかすように投げ出した。
悪りぃな。
同年代の悪童になり下がった気分で、四つん這いになって。
ふくらはぎに帯びたしなやかな肉づきに、もの欲しげに唇を這わせてしまう。
しっかりとした生地の裏側にまで、欲情にまみれた唾液をたっぷりとしみ込ませてしまっていた。

あー。
爪先で畳をまさぐるカリカリという音を、いちだんと急調子にしながら、
少女はふくらはぎを噛まれてゆき、彩り豊かなバラ色の体液を、ゴクゴクと飲み耽られてゆく。
処女の生き血が放つ芳醇な香りに、吸血鬼の本能を目覚めさせてしまった俺は、目を眩ませてしまっていた。


遠くでシャワーの音がする。
ブラウスにスカート、素足の妻は、台所仕事を片付けると、こちらに寄り添うように近づいてきて。
あの子もねぇ。そろそろ彼氏ができるころでしょうに・・・
衝動のままに覚え込んでしまったいけない習慣を、さりげなく咎めてくる。
あの子が、お友だちか後輩を紹介するって言ったら、耳を傾けてあげて。
そろそろ、大人の女にしてあげなくてはね。
気のいい子だから、あなたのための代役を、きっと見つけてくれるでしょうからね・・・

膝枕から見あげる視線に、白い横顔だけをさらしながら。
俺に年頃の娘を与えてくれた女は、昔ながらに清らかに笑みつづけている。
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