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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

奪(と)られた妻 ~ひとしの場合~  3 住宅街の公園で

2012年10月29日(Mon) 08:01:43

ブルルルルルルル・・・
愛車のエンジンが轟きを停めると。
あたりはまだ明るいうちとは思われない静寂に包まれました。
ここは自宅からほど近い場所にある、広い公園。
都会の郊外にありがちな、真四角な住宅のすき間に無理やりしつらえられたような一角。
申し訳ばかりに木立ちが佇む、その公園に、
わたしは妻の智美を伴い、降り立ったのでした。

デンさんは、真正面のベンチに腰かけています。
日向ぼっこをしていた老爺が、そろそろ日が落ちたので帰ろうか・・・としているふうにしか、みえませんでした。
もっともその老爺のなりは、街の景色にはおよそ不似合いな、泥まみれの野良着姿でしたが。
都会のどこかに根城を持ったらしい彼は、時おりこうやって、わたしたち夫婦を、あらぬところに呼び寄せるのです。

ベンチにどっかりと腰をおろしたデンさんのまえ。
わたしは妻の細い両肩を抱いて、囁きかけます。

しっかりね。ぼくへの気遣いはいいから、ゆっくり愉しんでお出で。

田舎に同伴して狂わされた智美の身体には、すでに狂疾の血がめぐり始めています。
そう、吸血鬼であるこの老爺は、妻の生き血をぞんぶんに吸い、それと引き換えに淫らな毒液を、四十二歳の一般家庭の主婦の体内に、そそぎ込んでいったのです。

夫の理解のもと、不倫の痴情に耽る都会の人妻―――
それがわたしたち男ふたりが思い描いていた、妻に対する願望でした。
ふたりながら、おなじ女を好きになった。
吸血鬼とはいっても、彼は女を食い物にするだけの男ではありませんでした。
妻への真摯な感情を察したわたしは、妻との間を懸命に取り持つことに腐心して、
彼は彼で、吸血鬼に対して共感を示した私たち夫婦のそうした気遣いに、一定の配慮をする。
そんな関係が、形作られはじめていたのでした。
そういうひとだから・・・
きっと、最愛の妻を、それも夫しか識らなかったはずの妻を、還暦を過ぎようという年配男の劣情に、
すすんで随わせようという意思を、わたしが抱いたのだと思います。
ええもちろん・・・彼に吸血される官能が、わたしを支配したという面も、もちろん否定することはできないのですが。

あなたを裏切ることになってよ?

妻は気遣いに満ちた上目遣いを、わたしに注いでくるのです。

いいとも、きみになら、よろこんで裏切られるさ。

わたしは余裕の笑みで、妻をもういちど抱きしめます。
花柄のワンピースのすそが、揺れ、夕風になびきました。

ロマンチックなのは、其処まででした。

じゃ、車で待っているから。

立ち去ろうとしたわたしのことを、

イイエ。

智美は握ったわたしの手を、放そうとはしませんでした。

あなたも、ごいっしょして。
わたし、あなたの前で、デンさんと愉しみたい気分なの・・・

え?

わたしは驚いたように妻を見ます。
真正面から見返してくる智美の瞳は、蒼白い焔を帯びていました。

ぜひ、そうしてちょうだい。
あなた、自分の奥さんが弄ばれるのを、この目で見届けるのよ。
そのほうがあなたも・・・愉しめるでしょう・・・?

抗すべくもないままに、
ふたりがかりで、縛られて。
芝生のうえに、転がされて。
妻は自分で、ワンピースを引き裂くと。
セクシィなブラジャーをあらわにした胸を見せつけて。
そのブラジャーすら、目の前で剥ぎ取らせて。

がぶり。
食いつかれた首すじから、バラ色の血潮をほとばせると。
わたしの血・・・花柄のワンピースに、似合うかしら。
呟くように、そういいました。
似合うとも、あんたの白い素肌にもな。
デンさんはそういうと、あとはもう息の合ったカップルでした。

それから小一時間というもの・・・
わたしは見せつけられ続けたのです。
びゅうびゅうと吐き散らしてしまった粘液に、スラックスの股間をびしょびしょに濡らしながら・・・


・・・・・・。
・・・・・・。


わたしたち夫婦のうえを、異形の刻が通り過ぎたあと。
ずり降ろされたストッキングを直しながら。
妻は低い声で、囁くのです。
愉しいでしょう?
奥さんが娼婦に化(な)ってくれて、あなた愉しいでしょう?

ああ、、愉しいとも・・・
きみは、素敵な妻だ。いつまでも、愛している。ずっと・・・

でもあたしは、あのひとのことも愛しちゃってるわ。
あなたそれでも、よかったの?

すべてを知り抜いた手指が、濡れたスラックスの股間にまとわりつきました。
しっかりと握りしめてくる掌のなか。
わたしの一物はまたもや、恥ずかしいほどの昂ぶりに、鎌首をもたげ始めていったのです。
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