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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

嵐の去ったあと。

2013年03月13日(Wed) 08:23:57

嵐のような一夜が、通りすぎて。
わたしたち夫婦をなぎ倒し、蹂躙していった吸血鬼が立ち去ると。
血の気がなくなり冷え切った身体を、すり合せるようにして。
妻はわたしの腕のなかに、戻ってきた。

だいじょうぶだよ。やっていけるよ。わたしたち。
自分に言い聞かせるように、何度も何度もそういいながら。
わたしを掻きたてるように、両のかいなを背中に回して、
原始人が火を創るほどの熱心さで、
熱を取り戻しかけた股間を、重ね合わせてきた。

目がくらむほどの勢いで血を抜かれ
尻もちをついたまま、茫然としてことの成り行きを見つめつづけるわたしのまえで、
ブラウスを剥ぎ取られた妻は、血潮のしたたる首すじを傾けながら、絶頂に達した。
同時にわたしも・・・恥知らずな股間が鎌首をもたげて、
妻のなかにそそぐべき熱情が、闇の彼方へと放物線を描いていた。

妻の絶頂をわたしは認め、わたしの昂ぶりを妻は盗み見た。
互いに互いを許し合う以外、どうすることができただろう?

ほら、思い出してみて・・・?
あなた、どんなことになっちゃったのかしら?
あたし、どんなことしてしまったのかしら?

身体の隅々まで血を舐め尽くされたうえ、
嫉妬の昂ぶりに、持てる熱情のことごとくを吐き尽くしてしまったあとのはずなのに。
どこにそんな熱情が、残されていたのだろう?
小悧巧な囁きにくすぐられるようにして、
股間にみなぎる熱情を、なすべきところへと、そそぎ込んでしまっていた。

だいじょうぶ。やっていけるよ、あたしたち。
妻の言葉に、くり返し頷きつづけるわたしのまえで。
彼女はふふ・・・っ、と含み笑いを、泛べながら。
美酒のなかの毒液のように、呪わしい言葉を紛れ込ませてくる。

ふたりして、お招ばれしちゃったね。
来週の金曜の夜だったよね。
献血・・・お約束通り、いっしょに行こうね。
あたしが犯されちゃっても、あなた怒らないよね?
今夜みたいに、昂奮してくれるよね?恥を忘れて・・・

わたしはまんまとだまされたふりをして、ひたすら頷きをくり返していた。
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コメント

素敵ですね
奥様を他の男性に抱かせたあとのご夫婦。
以外な旦那様の狼狽ぶりがとてもリアルです。
でも、じっと・・・見てくださっていたなんて。愛を感じますね。

わたくしもそんな風に愛してくださるご主人様が欲しくなってしまいますわ。
by 祥子
URL
2013-03-13 水 09:50:50
編集
> 祥子さま
夫人は夫の失態に近い所作に愛情を見出し、
蜘蛛の巣にからめるような巧みさで彼のプライドを救いにかかることで自分の愛情を示します。
やはり・・・相思相愛だからこそ、こんなふうに昇華してしまうことが可能なのでしょう。^^
by 柏木
URL
2013-03-13 水 21:22:32
編集

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