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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

深夜の公園 ~少年と吸血鬼と母さんと~

2013年03月17日(Sun) 22:30:20

ヘンだよね?絶対、ヘンだよね?
タカシはいつになく、羞じらいながら、半ズボンの下を吸血鬼の目線にさらした。
少しばかり寸足らずな太もも丈の婦人用ストッキングは、ゴムの部分までまる見えになっていた。
肌色という色の目だたなさを割り引いても、少年の羞恥心は減じようもないらしい。
吸血鬼はわざとすぐには猿臂を伸ばさずに、ニヤニヤと面白そうに、タカシのようすを窺っている。
男の子が婦人用のストッキングを脚に通している・・・というのも愉しめる趣向であったけれど、
それ以上にタカシ自身の、いかにも決まり悪げな態度が、吸血鬼を明らかに面白がらせていた。

ほら、早く噛んでよ。いつもみたいに、チャッチャと破いちゃってよ。
そういってせかすタカシの切羽詰ったような声を、意地悪く受け流して、
そんなに早く血を吸われたいの?
吸血鬼はからかい口調を隠さない。
ほら・・・ほら・・・だって、だって、小父さん血が欲しいんだろう?
薄いナイロンにくるまれたひざ小僧を鼻先に圧しつけられるようにされてしまうと、
さすがの吸血鬼も本能に目覚めてしまい、落ち着きを失くして、浮足立ってきた。

ククク・・・後悔しなさんな。
男が少年のひざ下あたりに唇を吸いつけかけたとき。
カサ・・・
草地を踏みしめて近寄る足音が、ふたりの鼓膜を刺していた。
え・・・・・・っ!?
タカシの狼狽は、極に達した。
足音の主は、ほかならぬ母さんだったから。

アラ、いつの間に母さんの箪笥の抽斗を開けたのかしら?
落ち着いて構えた母さんは、息子の狼狽など目に入らぬように、
ことさら不思議そうな視線を、彼の足許に絡みつけてゆく。
あ・・・っ、ごめんよ。これはほんのちょっとの・・・出来心で・・・
とっさに父からもらったことは隠したほうがいいと判断したのは、賢明な気遣いだったけれど。
その代わり女もののストッキングをくすねた罪を一身にしょい込む羽目になった少年は、
弁解の口実に窮して、しどろもどろになっていた。

まぁまぁ・・・男が言い逃れなんて、みっともないわ。
母さんはあくまで、泰然としている。
よぅくお似合いじゃないの。お家に帰ったらもういちど鏡の前に立って、しっかりご覧なさいね。
皮肉られたと思ったタカシがあたふたするのを面白がるように、
母さんはタイトスカートの足許を見せびらかすように、吸血鬼のまえに差し伸べていた。

よくご覧なさい。
男のひとがストッキングを穿くのなら、黒の方が似合うのよ。
ふだん見慣れないでしょうから、母さんが手本を見せてあげるわね♪
母さんはそういうと、さっきタカシがしたみたいに、薄手のストッキングに黒光りする脛を、吸血鬼の鼻先に圧しつけた。

ちりちり、ぱりぱりと剥がれ落ちてゆく黒のストッキングに。
タカシは我を忘れて、見入ってしまっていた。
片脚だけ咬ませてしまうと母さんは、順番を横取りしちゃって、悪かったわね。つぎはあなたの番ね、って。
タカシの両肩を掴まえると、吸血鬼のまえに引き据えた。
逃げることも避けることもできないで、タカシは母親に視られながら、肌色のストッキングのふくらはぎに、不埒な唇を這わされて、淫らなよだれをなすりつけられてゆく。
ねぇ・・・ねぇ・・・母さん、やっぱりマズイよ。というか、絶対マズイよ。
父さんだって、父さんだって、きっといい顔しないんじゃないかな?
血を吸われる快感にぼうっとなりかけるのを必死でこらえながら、タカシは母親に訴えた。
けれども母さんはそ知らぬ顔で、
さぁ~?なにを仰っているのかな?
鼻歌交じりに息子の肩を抑えつづけて、「ほら。もっと召し上がれ♪」なんて、あべこべに吸血鬼をけしかけちゃっていた。

マズイよ。マズイったら・・・
タカシの訴えは、淫らな眩暈に遮られて。
いつしか両ひざからガクンと力が抜けて、ひざ小僧を地面に突いてしまっていた。
あーあー。ストッキング汚れちゃうじゃない。
母さんはのんびりと、そう嘯いたけれど。
そのまえにいく筋も、裂け目を拡げられてしまっていた。
つぎは母さんの番よ。あなたズルして、順番抜かしたでしょう?両脚ともご馳走しちゃうんだから♪
そういってもう片方の脚もご馳走し始めた母さんは。
あー・・・
と唸って、黒のストッキングを伝線させて。
あー・・・
と喘いで、後ろから羽交い締めにされながら、首すじまで咬まれちゃって。
あー・・・
と悶えて、ブラウスをびりびりと、裂き散らされちゃっていた。

どうするの?母さんどうするの?
いいから・・・あなたは、先に帰ってらっしゃい。父さん心配するわよ・・・
母さんの言っていることは、つじつまが合っていない。
だって母さんが襲われたまま帰っちゃったら、父さんそのほうが気にするじゃないか。
いいから・・・いいから・・・子供は帰って早く寝るのよっ。
母さんの言いぐさは、どこまでもつじつまが合っていない。
けれどもタカシは仕方なく、きびすを返して家路をたどる。
家で待っているはずの父さんが、いつの間にか植込みのかげからこちらを窺っているのを、
母さんに耳打ちされて気がついたから・・・

いいこと?子どもは却って、早く寝るのよ。
あ・・・はい、そうするね・・・
タカシはいったん公園を出て、それからすぐに、引き返す。
父さんのいる側ではない場所に、かっこうの植え込みがあるのを見かけてしまったから。

深夜の大人だけの番組は、これから幕を開こうとしている。
ひいー・・・
と惑って、スカートをたくし上げられて。
ひいー・・・
と涙ぐんで、ショーツをずり降ろされて。
ひいー・・・
と声をあげて、なにかたいせつなことを、夫に伝えようとして。
ニュアンスのすべてまでは伝わらなくても・・・それが父さんと母さんにとってひどく重大なことだというのは、タカシにも伝わった。

こんどは黒のストッキングを穿いて来ればいいんだよね。
タカシは母さんに言われたことを忘れずに、夜目で手さぐりしながら、メモ書きをつづけていった。
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