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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

叔父へのプレゼント ~半吸血鬼にされた甥~

2013年11月19日(Tue) 07:45:15

ぴかぴかと磨き抜かれた、堅い木の床のうえ。
白のハイソックスを履いたふくらはぎが、すんなりと伸べられている。
真新しいハイソックスには、赤と青のラインが2本、ふくらはぎの肉づきのいちばん佳いあたりを、鮮やかに横切っていた。
真沙雄にとって、せいいっぱいの装い、だろうか?
けれどもすでに渇いた欲情をたぎらせてしまっている優の瞳には、それはいま彼が渇望している若い血潮をたっぷり宿した肉体としか、映っていないのだった。
相手は姉の一人息子だった。
けれどもいまの彼に、容赦はない。
古い家系のこの家のしきたりでは、与えられるべくして与えられた恩恵だった。

家のなかでだれか一人、血を吸い尽くされて吸血鬼となる。
それがこの旧家での、因習として伝わっていたから。

ほんとうは娘を生んであげれればね、あなたに生娘の生き血を飲ませてあげることができたんだけど。
姉の言いぐさに、優は当然のように肯いていたし、
言葉の主も自分の言っていることを当然と考えていた。
そして優の義兄さえもが、傍らで相槌さえ打っている。
うちの真沙雄は、ハイソックスが好きみたいだから。
その日はハイソックスを履いて、優くんの相手をさせたらいいだろう。
そんなことさえ、こともなげに、言ってみせるのだった。


いいよ、叔父さん。遠慮なくやって。
真沙雄は乾いた声色で、叔父の牙を望んでいた。
すまないね、悪いがきみの生き血をそっくりいただくよ。
うん。ほんとうは血を吸われるなんて嫌だったんだけど・・・相手が叔父さんだったら、しょうがないかな。
整った横顔の持ち主である少年は、さいごは笑みさえ、漏らしていた。

キュウッ。
不気味な音とともに吸いつけられた、魔性の唇の下。
真沙雄の脚線に沿って整然と流れるハイソックスの縦じまが、ぐねぐねとねじれた。
悪いね。しょうしょうイタズラさせてもらうからね。
叔父の不埒な意図を知ってか知らずか、真沙雄はただうっとりと、頷いていた。

吸いつけられた唇の下、赤黒いシミがじんわりと、拡がってゆく。
「叔父さん、美味しい・・・?」
薄目を開けて問いを投げる少年に、優が「旨いぜ」と囁くと。
少年は安心したように、目をつぶる。
「いちばんお気に入りのハイソックス、履いてきてあげたから。うんと愉しんでね」
「嬉しいね」「ほんとう?」
目を見開いた甥を、優は抱きすくめていた。
「首すじを咬むの?」
「とうぜんそうするが・・・そのまえに」
叔父は言葉を切った。
「おまえ、とうとう女を愛さずに仕舞ったな。俺がお前の身体に、女の愛し方を教え込んであげよう」
え・・・?
問い返そうとする甥の唇を、吸血行為を重ねて赤黒く爛れた分厚い唇が塞いだ。
「うふふふ、ふ。これは特別だ。姉さんが娘を生んでくれなかった代わり、いちどだけ、女として愛してやろう」
ずり降ろされた半ズボンからあらわになった股間に、どす黒く怒張した肉塊の熱さが沁み込むのを、
少年はさしたる違和感もなく、受け容れていた。


ちゅうちゅう・・・キュウキュウ・・・
不気味な吸血の音が、静かに横たわる少年の身体におおいかぶさってから、どれほどの時間が経ったことだろう。
身を起こした優は少年の首すじに手をあてがい、息がないのを確かめると。
静かに合掌をして、それから呟いた。
いちどで済ませちゃうには、もったいなかったかな・・・

「ご馳走さまでした」
頭を下げる優に、さすがに母親は横を向いてすすり泣き、父親は気丈につくろった無表情を崩さずに軽く頭を下げて応えた。
「いかがでしたか?」
「真沙雄くんの生き血は、旨かったです。きっと一生の思い出になります」
「そういってもらえて、真沙雄も満足だろう。で・・・いつ起きあがるのかね?」
「そうですね。もうじきだと思いますよ」
「案外に、はやいんだね」
「真沙雄くんに血を与えるのは、親御さんの務めです。なにかと大変でしょうが、ここから先はよろしく頼みますよ」


ふすまの向こうでは、早くも冷たくなった身体が、身じろぎを始めている。
半開きにしたふすまのこちら側で息を詰めている昌代夫人は、息子が半吸血鬼として生き返るのを、今か今かと待っている。
「昌代・・・」
部屋の奥の暗がりから、声がした。夫のものだった。
「後を頼む。おれはもう動けない」
昌代はおずおずと、喪服のスカートのすそを揺らして、黒のストッキングに透けるつま先を、暗がりに踏み入れた。
数歩と歩かないうちに、暗がりの底に横たわっている夫の身体につまずいた。
たくし上げたスラックスの下、夫は、長めの靴下に咬み痕を赤黒く滲ませていた。
無言で腕をからみつけてくる男に、昌代はとっさに抗ったが、すぐに自分の意思で抵抗をやめた。
息子の腕が否応なく彼女をねじ伏せ、うなじを狙ってくる。
ちくりと突き刺す牙が皮膚を破り、生温かい血潮がブラウスを浸すのを、昌代は感じた。


こうこうと明るい照明が、行為の過ぎ去った部屋を静かに照らしていた。
夫は靴下に穴をあけたまま、惚けたように寝そべっていて。
昌代は振り乱した髪もそのままに、黒のストッキングに走る伝線を、しきりに気にかけていたけれど。
夫の前ではもっと気にかけなければならないはずの、漆黒のスカートに撥ねた白濁した粘液を、どろどろと這わせたままにしている。
夫以外の身体を識らなかった身に、息子の愛撫がしつようなまでにくり返され、
自らもまた、埋み火となりかけていた情念に焦がれるように、応えつづけてしまっていた。
真沙雄は母親の手を取ると、指先に自分の下半身から分泌したばかりの粘液に浸して、それをそのまま母の口許へと持っていく。
いちどは拒みかけた掌が動きをとめて、こんどは自分の意思で、粘液を唇に含んでいった。
その唇に、熱い息吹を含んだ息子の唇が、激しい勢いで重ね合わされてくる。
惚けたほうに見守る夫の前―――
昌代はわれを忘れて、乱れはじめた。
首にかけた真珠のネックレスを、シャラシャラと、虚ろな音を立てて揺らしながら。



「どうぞ」
勉強部屋にいた真沙雄は、ほとほとと叩かれたドアのほうを見返ると、叔父を招じ入れた。
真沙雄の身なりは、一変していた。
学校から戻ってくると、クラスメイトの女子生徒が着ているのと同じ、女子用のブラウスに袖を通し、スカートを腰に巻き、紺のハイソックスをひざ小僧のすぐ下まで、ぐーんと伸ばす。
この子が女の子だったら、処女の生き血を飲ませてあげられたんだけど。
母親のその願望を近づけるべくして、真沙雄がやったのは。
家庭にいるあいだだけでも、女の子になり切ることだった。

含み笑いを泛べながら近寄ってくる叔父のまえ、イスから起ちあがった真沙雄は、ほんのりと微笑を返して。
圧しつけられてくる叔父の唇を、自分の唇で包んでゆく。
丈の短いスカートの奥は、叔父の手にギュッと握りしめられて、熱く昂ぶりはじめていた。

スカート、ぐしょぐしょになっちゃうよ・・・

真沙雄がふたたび虚ろな声を発したとき。
叔父はすでに甥を相手に数度の交尾を遂げたあとだった。

よく俺に仕えたな。ごほうびに・・・お前、明日から好きな女の子を襲って、血を吸うとよい。
そうすることで、おまえはいっそう、女に近づくことになるのだから。



日ノ瀬みちるが、真沙雄の呼び出しを受けて彼の家を訪問したのは。
それから数日後のことだった。
襟もとに紺の縁取りのある白のベストに、濃紺のブレザー。
グレーのプリーツスカートの下は、やはり濃紺のハイソックス。
血色のよい丸顔に、ちょっと怪訝そうな表情が浮かんでいるのは。
勉強部屋に現れたのが、彼女を呼び出した真沙雄ではなく、その叔父だったから。

真沙雄の叔父が吸血鬼だということは、みちるは誰からともなく聞かされている。
因縁のある相手いがいの男に、きむすめがいきなり血を吸われることはない―――そう聞かされてはいたけれど。
無言で迫ってくる優は、みちるとの間に何らかの因縁があると信じて疑わないらしい。
そんな気配を察して腰を浮かしかけたときには、すでに遅かった。

ぎゃあ!

獣じみた声が、静かな邸の廊下に響き渡った。

「叔父さんの気に入るように、太めの子を択んだんだよ。血をいっぱい獲れそうだからね」
冷やかな声色の持ち主は、足許に倒れている少女とお揃いの、女子の制服姿だった。
白目を剥いてあお向けになったみちるは、ブラウスの襟と、濃紺の縁取りのある白のベストとを、赤黒く光らせて。
意思を失ったまま、生娘の血に飢えた中年男を相手に、血液を提供しつづけていた。
「照れるな。真沙雄。本当はお前、この娘のことが好きなんだろう?」
図星を刺されてグッと言葉に詰まった真沙雄は、案外素直に頷いている。

「おれに襲わせたりなんかしないで、自分で襲えばいいじゃないか」
「だって・・・なん度もそうしようかと思ったんだけど・・・」
「いざとなると、踏ん切りがつかなかったんだろう」
「うん・・・まあ・・・」
「そんなことにならないようにと、俺がわざわざケツの穴を掘ってやったのに。効果なしだなお前」
下卑た言いぐさに顔をしかめながらも、わざとストレートに言うのが叔父の親切・・・と割り切っているらしい少年は、叔父に言う。
「みちるさんの血、美味しかった?」
「ああ、この娘は生娘だ。お前の嫁にする女なんだろう?遠慮なく味わえ」
叔父にそう言われて初めて、真沙雄はみちるに身体を近寄せた。
渇いた唇がしきりに、少女の柔らかいうなじを欲しているのが、はた目にもわかる。
「ほら、やれ。やってしまえ」
なん度もけしかけられてやっと、真沙雄の唇は少女のうなじを這い、叔父がつけた傷口を求めてゆく。
柔らかいうなじに咬み痕がふたつ、綺麗に並んで紅く濡れていた。
おずおずと吸いつけられた唇が・・・つぎの瞬間、キュウッと強く吸って。ゴクゴクと喉を、鳴らしていった。
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