FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

婚礼の席で。

2013年11月26日(Tue) 07:56:50

殿村優 41歳。 
家族の状況
妻淳恵 36歳 ほか男児2名

4名とも健康体、血液提供可能。


「ようやく婚礼の席に、お見えになっていただけましたね」
マサルはにんまりとした笑みを泛べて、殿村と家族を迎え入れた。
婚礼の席は、街でいちばんのホテルの大広間。
縁もゆかりもない人の婚礼に招かれてよいものか・・・ふだんの生まじめな優だったら、真っ先にそんな遠慮をしたはずなのだが。
当地に赴任してすぐに取引先として姿を現したマサルは、この街にいくたりも出没する半吸血鬼の1人だった。
夕べのことだった。
マサルが本性もあらわに優の妻である淳恵に襲いかかって、生き血をたっぷりと吸い取っていったのは。
処女には一定の配慮が与えられるのが常だったが、反面性行為の経験を積んだ人妻の場合、その面での容赦はなかった。
淳恵は見慣れたベーズリ柄の訪問着を着くずれさせながら、夫の目のまえで、堕ちていった。
傍らににこやかに佇む淳恵は、きのうまでも淳恵とは別人だった。
婚礼の席が乱交の場になると聞かされながらも、夫の誘いにふたつ返事で応諾して、二人の息子を伴って会場に現れたのだった。
「この場で家内のことを、あんたが抱くというのか?」
優の声色は少し引きつっていたけれど。
マサルはさほど気に留めた風もなく、「いや」と否定の返事をかえしている。
「ほかの男性を数多く体験するほうが、奥さんのためになるだろうからね。相手は私のほうで、都合した」
妻を侵す相手は、マサルの取引先の男だ・・・と告げられた。

目のまえで妻を凌辱されながら、びゅうびゅうと盛んに射精をくり返してしまったのを妻に視られた夫。
もはや、淳恵が娼婦に堕ちることは、本人を含む誰もが望むところだった。
「きみはどうするんだ?」
優の問いに応える代わり、マサルは殿村の家の息子たちに、代わりばんこに視線を這わせる。
「おれは二刀流なんでね」
うそぶくマサルの言いぐさに、殿村も、淳恵までも、蒼白になったけれども。
白のワイシャツのえり首から覗く首すじや、濃紺の半ズボンとおなじ色のストッキングの間からむき出しになった発育の良い太ももに視線を這わせる吸血鬼のことを、もはや咎めようとはしなかった。
「お二人とも、未経験のはずだね。ここでの景色は目に毒だろうから・・・」
隣に部屋を取ってある。
マサルは目で、殿村に合図をした。

・・・・・・!!
妻の淳恵のまえに引き据えられるように連れてこられたのは。
おどおどとした五十年輩の男性・・・それは同じ事務所に勤める船川だった。
えっ、あんたが淳恵を・・・!?
思わず口にする殿村をしり目に、吸血鬼はうそぶいた。
「そう、あんたが赴任した時の歓迎パーティーで見かけて以来、ご執心なんだとさ。」
思い当ることは、たびたびあった。
妻の下着が物干しから盗まれる事件が、再三起こったりとか。
パート勤めを始めた妻が、なん度もだれかにあとを尾けられた形跡があったりとか。
ぜんぶ、あんたの仕業だったのか?
思わずぶつけようとした言葉を遮るように、淳恵が口を開いた。
「異存ないです。よろこんで・・・お受けします」

むごいことに、儀式は夫の目のまえで行われた。
彼の苦痛を軽減するために、吸血鬼は殿村のスラックスをたくし上げると、脚を咬んだ。
殿村はいつも、ストッキング地のひざ丈の靴下を穿いている。
それを脱がす手間も惜しむように、男は飢えた唇をぬらりと吸いつけて、
薄いナイロン生地をぱりぱりとはじけさせながら、殿村の血を喫った。
薄ぼんやりとしてその場に尻もちをついてしまった殿村のまえ―――
冴えない五十男が、着飾った淳恵の洋装に、おずおずと手をかけてゆく。
ブラウスのえり首から差し入れた掌に、胸をまさぐられ。
タイトスカートのすき間から差し入れられたもう一方の掌に、スカートを波打たせて。
淳恵はムザムザと、鶴のようにほっそりとした白い首すじを、夫の同僚に吸わせてしまっている。

ああ、こんなことに・・・とうとう、こんなことに・・・

嘆き節はもはや、だれの耳にも届かない。
淳恵の身じろぎがしだいしだいに熱さを帯びていって。
肌色のストッキングに包まれた脛が、卑猥になぞる指先に愉悦の引きつりを滲ませる。
熱く重ね合わされる唇と唇に。
息子ふたりは、「うわぁ」とひと声、漏らしていた。
その息子たちも・・・
首すじや太ももに這わされてくる唇を、無表情に受け止めていって、

ちゅー・・・

自分の血を吸い取られてゆく音に、くすぐったそうに眉をしかめた。
齢の順に差し伸べられたふくらはぎを、濃紺の長靴下を履いたまま。
唇をくちゅり、くちゅり・・・と、這わされていって。
下の児はいみじくも、呟いたものだった。
ボクたちのハイソックス、父さんのやつみたいに綺麗に破けないね。
黒の薄地の長靴下には、帯のような裂け目が、男にしては白すぎる殿村の脛を、滲ませている。


それから後の記憶が、殿村にはなかった。
妻も息子も、血を吸い尽くされてへたり込む自分のすぐそばで、堕ちて言ったに違いないというのに。

お尻が痛い。
ボクも。
息子ふたりは、かなりいけない経験をさせられたらしい。
なおも足許にかがみ込んでくる吸血鬼の小父さんとは、すっかり仲良くなったものか、
半ズボンの下、たるんだハイソックスをぴったりと引き伸ばして、しきりに舌を這わせてくる小父さんが脚を吸いやすいようにと、自分から角度を変えて吸わせ始めてしまっている。

妻の淳恵は、冴えない同僚のすぐ傍らに、まるで夫婦のように寄り添って。
しきりに自分に、お礼を言っている。

嬉しいわ、あなた。このかたとの交際を認めて下さるなんて。
都会に戻ってからも、交際させていただくわね。

けっこうなことだね。そのほうがボクも、ドキドキするから・・・

ついこぼしてしまった妖しい受け答えに応じるように。
息子たちが口々に、仲良しの小父さんに約束を口にし始める。

奥さんの血を吸われるのって、愉しそうだね。
ボクが結婚するときには、お嫁さんの血を吸わせてあげるからね・・・


あとがき
化生である吸血鬼に奥さんの血を吸われるというのも、さることながら。
身近な同僚に奥さんを飼い慣らされてしまうというのも、いっそうナマナマしいかも知れませんねぇ。
^^;
前の記事
チョコレート色のハイソックス
次の記事
婚礼前の儀式

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/2994-13f62689