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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

「あなたの叔父さまに、血を吸われたくなっちゃった」~公然と。そして、秘密裏に~

2013年12月06日(Fri) 08:03:41

あー・・・
いっしょに歩いていたみちるが、ふと足を止めて目を細める。
”発作”が起きたのだ。
つぎに彼女の可愛い唇から洩れる妖しいご託宣に、真沙雄は息をつめて聞き入る。

あなたの叔父さまに、血を吸われたくなっちゃった。・・・連れていってくれるわよね?

真沙雄はごくりと生唾を呑み込んで。ウン、と、頷いていた。
目つきに異様な熱気を帯びて、これも彼女とおなじように、以前よりはすこしばかり色あせた頬を紅潮させて。

真沙雄が年ごろになって、はじめて血を吸われた相手。
それは幼いころからなついていた、実の叔父だった。
若い女の血を欲しがる叔父のために。
さいしょは彼自身が、女生徒の制服を着て相手をするようになって。
両刀使いだった叔父に、初体験までさせられて。
やがて自分のほうから、クラスメイトを紹介していた。
生き血をたっぷりと摂れるような、身体つきの良い女子生徒―――その実彼が好もしく想っていた、彼女にちかい存在だった。

さいしょは素肌を侵されて、どちらかというと憤りにちかい感情さえぶつけてきたみちるだったが。
やがて彼氏の真沙雄を挑発するかのように、叔父との逢瀬に耽りはじめ、
目のまえで彼女の生き血を吸われることにマゾヒスティックな歓びに目覚めてしまった真沙雄と歩いているときに、これ見よがしに、「小父さまに血を吸われたくなった」と、口走るようになっていた。


投げ出された通学鞄が、畳部屋に斜めになって、ひっそりと口金を光らせている。
その向こう、制服のネクタイを弛めたみちるが、ウットリとなって。
飢えた叔父のまえ、ひざまずくようにひざを折って抱きすくめられていて。
首すじに這わされた唇は、ヒルのように妖しくうごめきながら、血潮を吸い取る音をひそやかに洩らしつづけている。

ちゅうちゅう・・・
キュウキュウ・・・

人をこばかにしたような、生々しい吸血の音に。
射精をこらえかねた真沙雄はふすまの陰に身を寄せて、あわててズボンを引き降ろしていた。

隠れちゃだめ。

うつろな目をしたみちるが発した声は、意外なくらいはっきりしていた。

見せて。

逆らいかねた真沙雄はおずおずとふすまの陰から這い出してきて。
グロテスクなくらいに怒張した瑞々しい茎が、どろりと濁った粘液をしたたらせる光景に、
みちるはうっとりと見とれた。
たたみにぼたぼたと、粘液は痕を光らせたが。
叔父は咎めることもせずに、ひたすら甥の彼女の生き血を飲み耽っている。


数日後。
電話のベルがTrrr・・・と鳴ると。
真沙雄はすぐに、受話器を取り上げた。

お前聞いているか?

あいさつ抜きの、叔父の声色は。
どこかからかうようでもあったけれど、秘密を共有する悪童の無邪気さに満ちていた。

みちるがこれから、俺のところに来る。
ただし俺から誘ったんじゃない。
向こうから―――血を吸われたくなったって、いま電話が入ったんだ。

真沙雄は受話器をおくと、飛び上がるようにして着替え始めた。


彼氏にことわってきたのか?

叔父の問いに対して、みちるは無言でかぶりを振る。

内緒で俺に逢っても、かまわないのか?

真沙雄は関係ない。

みちるの呟きは、ぶっきら棒なくらいに無表情なものだった。
じゃ、遠慮なくいただくぜ。

隣室の覗き窓から嫉妬にみちた甥の視線があるのを知りながら。
叔父は遠慮なく、みちるの制服姿に、手をかけてゆく。
無言でジャケットを脱いだみちる。
掴んだ二の腕を包む白のVネックセーターの襟には、紺色のラインが入っていた。
いつも見慣れた制服姿。
みちるはいつものようにネクタイをゆるめて、叔父の牙を迎え入れてゆく。

しくっ。

なにかが股間で、妖しく疼いた。
公然とされてしまう凌辱とは、趣の異なる昂ぶりが。
真沙雄の胸の奥を、淫らに浸す。

ちゅう、ちゅう・・・
ごくっ、ごくん。

吸血の音が、いつも以上になまなましい。
いまではすっかり常習的な献血者になり果てた彼女の母親が耳にしても目を蔽いかねないむざんな吸血の音に、真沙雄は瞳を輝かせて聞き入った。
みちるの目つきさえもが、いつもと違うようだった。
女の何かを賭けているのが、女性経験のない真沙雄にも、ひしひしと伝わってくる。

叔父さま。

叔父の両肩に腕を回したみちるが、うっとりとした上目づかいで叔父を見つめる。
小づくりで可愛らしい唇が半ば開かれて、白い歯並びをみせる。
阿吽の呼吸だった。
ふたりはどちらからともなく、唇に唇を重ね合わせてゆく。
熱く。熱く。それは熱っぽく・・・

あ、あ、あ・・・

自分さえもが体験したことのない、ファースト・キスを。
目のまえでみちるは、叔父と交し合ってしまっている。
みちるは自分の目のないところで、平気で唇を許していって。
叔父は自分の視線があることを知りながら、許された唇をこれ見よがしに受け取ってゆく。
ぴったりと合された、肩と肩。
離れるのまでに、かなりの時間がかかった。

しずかにあお向けになったみちるは、おずおずとセーターに手をかけて。
ずりずりとむぞうさに、たくしあげてゆく。
ブラウスの釦を、ひとつひとつはずされてゆきながら。
こちらの存在に気づいているわけはないのに、目線をまっすぐに、こちらに向けてきた。
虚ろに輝く瞳は、それでもウキウキとした歓びをよぎらせていて。
ブラウスのすき間に手をやって、ブラジャーの背中のホックをはずそうとする叔父を手伝うように、身を半ば浮かせていた。

ほどかれたブラジャーの下から現れた乳房。
初めて目にするそれは、あまりにも眩しくて。
視てはいけないものを視てしまったととっさに感じた真沙雄は、思わず覗き窓から目をそらしたほどだった。
あわててもういちど覗きこんだ窓の奥。
ピンク色をした乳首は、その存在感を主張するように、ピンとそそり立っていて。
ちょうど―――叔父の唇に呑み込まれてゆくところだった。

くちゅ。くちゅ。
むぅ・・・ん。

乳首を舐める聞えよがしな音には、生唾のはぜる音さえ、入り交じっていた。
ああ。ああ。みちるのキスを。乳首さえも・・・
恋人を侵蝕されてゆく歓びに、真沙雄は股間の怒張が最大限になったのを感じた。
じわっ。
ズボンにみるみるしみ込んでゆく、なま温かい間隔に。
彼は思わず傍らのティッシュボックスに手を伸ばす。

あお向けになったみちるは、両腕をだらりと畳のうえに伸ばしていて、抵抗の意思を全く、放棄していた。
恋人のために我が身を守る務めを、まるきり忘れ果てて。
左右の乳首を代わる代わる呑み込んで、クチュクチュいたぶる唇の蠢きに、
心地よげに目を細めていた。



えー、きのうの放課後?
おうちにまっすぐ帰って、おベンキョしてたよ。
だって定期テスト、もうじきじゃない。
まるきり優等生の顔に戻って、夕べの弁解をするみちる。
現場を目の当たりにしていなければ、思わず信じてしまうくらいだった。
けれども騙されていることが、否騙されていることさえもが、いまの真沙雄には快感でならない。
自分のほうから、手をつないで。

きみ、体調はOK?

エエ、だいじょうぶ。色気ぴちぴち~。

ふざける彼女のおでこに、いつものようにキスをすると。

叔父さんのうちに行こ。きみが襲われているところ、どうしても視たくなった。

えっち。

嬉しそうに彼女は応じる。
いっしょに歩く道すがら。
彼女は自分のほうから、身を近寄せてきて。

ずうっと、いっしょだからね。なにがあっても。

さいごのひと言には、深い意味があったのか。なかったのか。

数刻後―――

真沙雄のまえで自分からセーターをずり降ろし、叔父にブラウスの釦をはずされていきながら。
自分に注がれる熱い視線をまともに見返す、熱っぽい視線。
けれどもその視線すら眼中になく。
真沙雄はもっと、即物的なことに、興味をそそられてしまっている。

えっ、えっ、きょうのブラって、フロントホックじゃん。。。

きのうブラジャーをはずすとき、わざと身を浮かせて、背中のホックをはずさせたとき。
フロントホックのほうがお互い楽じゃないのって思ったの。
そんな彼女の心の声さえ、聞こえてくるような気がした。

わっ、乳首舐められちゃう。これ、くすぐったいんだ。ドキドキしちゃうんだ。
きょうは真沙雄の前で、やり遂げちゃうんだ。
もうだれにも、後ろ指差されない。
だって彼氏だって、許してくれるんだもの。
乳首。乳首。恥ずかしいほどピンと反りたった乳首。
はやく、彼の視線から隠して頂戴。よだれで濡らしちゃっても、かまわないから―――
真沙雄ったら、昂奮してるでしょ?いやらしい。
あたしが侵食されるのを見るの、楽しい?
あなたのまえであたし、オトナになってあげる。
帰り道では、しっかりフォローするんだよっ。
思いきり、からかってあげるからね。

そんなみちるの声さえもが、心と心を通して、伝わってくるようだった。

ずうっといっしょだよ、なにがあっても―――

ここへ来る道すがら、彼女が発した囁きが。
なによりもありありと、彼の鼓膜に沁み込んでいった。


あとがき
何回か前に連作した、真沙雄とみちるの物語です。
前作の直後に構想したのですが、なぜかまとまりませんで、いまごろのあっぷになりましたとさ。^^
前の記事
【三千回記念作品】 昏い白昼夢 ~母と娘の妖しい午後~
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妻を侵されたあくる朝。

コメント

「妖艶」世界での寝取られといえど、今回のお話は強烈ですね~^^;

回を重ねるごとにエスカレートする彼らの関係、その妖しさに魅かれながらも、これ以上読んではいけないという禁忌のようなものも感じました。

結局最後まで読んじゃいましたケド^^
by 麻美
URL
2013-12-06 金 23:02:11
編集
>麻美さま
>結局最後まで
毒を喰らわば皿まで ですね? 笑

どのあたりがもっとも、「強烈」でしたか?

彼氏にお邸にエスコートしてもらって、公然と血を吸われるところ?
彼氏にナイショでお邸に行って、乳首まで舐められてしまうところ?
彼氏同伴でいつものように血を吸われに行って、これ見よがしに乳首まで吸わせちゃうところ?

ほかにも「おベンキョしてたよ」ってしらばくれるところとか、
さいごに「うんとからかってあげるから」って思いきりSなことを言われちゃうところとか、
Mな歓び?は、たしかに満載かもしれないですね・・・
^^;
でもたぶん、彼女がいいたかったことは、さいごの一行だと思うんですね。
そのあたりが、この救いようのないお話に、救いをもたらしているような。もたらしていないような。 笑

ともあれ。
お愉しみいただけたようで、なによりでした!
(^^)/
by 柏木
URL
2013-12-08 日 09:21:37
編集
>柏木様
言ってしまえば、全体的に強烈でした(^^;)
しかしこの中でも特に濃かったのは、彼女が内緒でその身を叔父様に捧げる様を隠れて傍観する場面ですね。

普通なら憤りを感じるこの状況に、真沙雄と同じく私自身も心地よさを感じ始めているのがまた快感です…

これからも素晴らしいお話を楽しみにしています(^^)

by 麻美
URL
2013-12-08 日 15:48:16
編集
>麻美さま
いみじくも ですが。
みちるが密会するのを覗くくだりは、柏木がこのお話のなかでもっとも描きたかった場面なのです。
公然とされる場よりも、自分の目を忍んで密会する現場を覗く方が、はるかにインパクトがある。
そのインパクトがどんな種類のものか感じ取るのは…人それぞれの個性というものかもしれないですね。^^

こんなお話ばかりで恐縮ですが。
あくまで絵空事として、愉しんでみてくださいね。^^
by 柏木
URL
2013-12-08 日 22:11:40
編集

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