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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

生き血をすっかり抜かれた人妻と 女教師の娘の話。

2013年12月23日(Mon) 02:17:08

1.
そのときどうして、あんなに平静でいられたのか。
自分でもびっくりするくらい落ち着き払って、あとの処置をてきぱきとこなして、
現場の血痕を拭き取り、自室に連れ帰った妻の身体を布団のうえに横たえて
―――それから医師に検屍を依頼し、死亡届を出しに役場に向かっていた。
たぶんそれは・・・吸血鬼に血を吸い取られても、決して死なないと知っていたからなのだろうけれど。
ほんとうにそれだけが、理由のすべてだったのだろうか?


2.
不思議な雰囲気の漂う街だった。
洗練されているようでいて、田舎めいていて。
若いひとが多く活気があるようでいて、死臭が漂うような不景気さも秘めていて。
そんな街にわたしが着任したのは、つい三か月前のことだった。
専業主婦である妻のみずえと、教師をしている娘の菜穂は都会に残り、わたしだけの赴任だったのは致しかたなかったが。
わたしはむしろ、独りの時間を愉しむ機会を得られたことを、内心悦んでさえいたのだった。
女家族たちには秘めていた、後ろめたい趣味。
顔見知りのほとんどいないこの街で、女の姿で真夜中の散歩をするのは、さぞや愉しいことだろうから。


3.
新任地には吸血鬼が棲んでいますが、住民とは平和裡に共存しています。
血を吸われても、死ぬ心配はありません。
たとえ体内の血液を吸い尽くされて一時的に死亡同然の身体になっても、土葬される限りは蘇生できます。
まあ奥さんとかは・・・連れて行かれない方が賢明でしょうな。
わたしを送り出す上司は、ひと事のようにそんなことを教えてくれたが。
たしかかれ自身も・・・この街への赴任経験を持っていた。夫人同伴で。


4.
こっち来るのか?法事の手伝いさせられるぞ。

むしろ迷惑そうに電話口でそう受け答えするわたしに、受話器の向こう側の声は、あくまで強気だった。

だってあなた、そちらにいちども行かないのもおかしいし・・・なんなら法事のお手伝いだってするわよ。
そういうご近所づきあいって、田舎だと大事なんじゃないの?

自分が夫の任地に行くのを阻止しようとする夫の背後になにかの意図を感じたのか、
妻はそういって、いつもの強い気性のままの口調で、押し切ったのだった。
まさか、持参する喪服が自分自身を弔うものになるなどとは・・・夢にも思っていなかったに違いない。


5.
「大変だ、水田さん。奥さんがお寺で襲われちゃってるよ・・・」
教えてくれた同僚は、表向きの言葉つきとはうらはらに、事態を歓迎しているようだった。
口辺に滲んだ笑みが、それを露骨に目だたせていた。
彼もまた・・・帯同してきた夫人を、日常的に吸血の対象にされてしまっている。
これでまた、仲間が増える―――きっとそのていどの感覚なのに、違いない。
妻を襲われている同僚への同情よりも、むしろそちらの感情のほうが濃いはずだ。

法事が行われているはずの寺へと急ぐわたしの足取りも、われながら、さほど切羽詰っていなかったような気さえした。
それくらいに―――吸血鬼に襲われて生き血を吸われるということは、ごくありふれた日常の出来事だったのだ。

寺の本堂に入ったのは、ちょうど”彼”が、妻の血を吸い終えたところだった。
参列していた人々は、逃げ散ってしまったのか、薄暗い本堂の冷たい床に影を写していたのは、妻と”彼”のふたりきりだった。
喪服姿であお向けに横たわった妻を腕のなかにかかえ込んだ“彼”は、妻の首すじにチュウッ・・・と、唇を吸いつけていた。
さいごのひと啜りを、チュチュチュ・・・ッと、露骨な音をたてて吸い終えると。
”彼”はわたしのほうに向きなおり、ひと言だけ言った。
―――ご馳走さん。活きが佳くって、旨い血だった。

妻の表情は、頬をひきつらせたまま、目を見開いたまま、こわばっていた。
前歯をむき出しにした薄い唇は、なんども吸血鬼のいたぶりを受けたあとらしく、乱暴になすりつけられた唾液に濡れている。
凍りついた目鼻だちの下、色の褪せた首すじには、綺麗に並んだふたつの咬み痕が、吸い残した血潮を、まだチラチラと光らせている。
わたしは妻のうえにかがみ込むと、彼女のまぶたを閉じてやる。
ご苦労さま・・・と、いいながら。

五十間近のおばさんの血が、そんなにお口に合ったのですか?

わたしの口調がいつもより、いささか尖っていたのは、さすがにしかたのないことだった。
けれども彼は、慣れた様子でわたしの感情の尖りをやり過ごすと。

齢なんか、関係ないね。気っ風(きっぷ)の良いご婦人だ。熟れた生き血を、気前よくご馳走していただけたよ。

ほつれた後れ毛をあやすように撫でながら、”彼“は妻の蒼い面貌に目を細めつづけていた。


6.
”彼”が女物のストッキングに目がないことは、先刻承知していた。
わたしが彼の趣味に合わせて、勤めに行くときもストッキング地の靴下を履くようになったのは、赴任してすぐのことだったから。
歓迎会の席で隣に座った”彼”に首すじを撫でられて・・・あとは「お定まりのパターン」というやつだった。
ひと晩帰宅を許されずに血を吸い尽くされたわたしは、体内にわずかながら残された血をも、日常的に舐めさせてやることを約束させられていた。
きょうこそは、やすやすと吸わせまい。
そんなことを思っても、むだだった。
―――そのせつは、気前よくご馳走していただいて・・・
くぐもった声色でそう囁かれてしまうと、どういうわけか身体が硬直して、咬まれた痕がズキズキと疼いてくるのを、抑えることができなくなっていた。

その時分には夜中の密かな愉しみとなっていた女装での外出では、“彼”がきまってお供についてくれていた。
ボディガード兼愛人 というわけだ。
わたしたちはしばしば、訪れた公園で恋人同士のように抱き合い、その鋭い牙に首すじを撫でられていた。
濃い色のストッキングに染まった足首を摑まれて、ふくらはぎに這わされた唇の熱さを・・・薄手のナイロン生地越しに感じるのは、決して嫌な感じではなかった。
咬み痕をまん中に、薄手のストッキングに伝線が走って、やがてひざ小僧がまる見えになるほど裂け目を拡げられてゆくのを、わたしはドキドキしながら見つめていた。

勤務中もしばしば彼はやって来て・・・執務中のわたしの足許にかがみ込んできてはスラックスをたくし上げ、薄い靴下ごしに唇を吸いつけて、吸血に耽るのだった。
きょうは、妻の番・・・ということなのだろう。
古くからの馴染みが多いこの街では、毛色の違ったのが紛れ込んでくると、それが男であると女であるとを問わず、“彼”らはきそってその血を獲ようとするのだった。


7.
指先についた妻の血を、下品な手つきでぺろぺろと舐めている彼は、目を細めて血潮の残り香を賞玩している。
しんそこ、妻の生き血が気に入ったのだろう。
このおぞましいはずの光景をまえに、誇らしい気分になってしまうのは、どうしてだろう?
妻の生き血を気に入られた。そんなことが、自慢になるのだろうか・・・
わずかに残された理性とは裏腹に、わたしは歓びと昂ぶりとを、抑えることができなくなってゆく。

”彼“は舌なめずりをしながら、絶息した妻の足許ににじり寄り、
わたしの目のまえでこれ見よがしに、黒のストッキングのふくらはぎに唇を這わせた。
礼装に対する無作法な仕打ちに、わたしはただ、目で、どうぞ、と促しただけだった。
名誉を奪われた女は、こうして衣装までもふしだらに、堕とされてゆく。

むっちりとした脚線を、なぞるように這い回る唇の下。
薄手のナイロン生地が、いびつなよじれを見せてゆく。

くちゅ。くちゅ。くちゅうっ。

いやらしい露骨な舌なめずりの音が、清楚に装われた妻の足許にまとわりついた。

うふふふ・・・ふふふ・・・

”彼”は愉しげに、妻の足許に舌をふるいつけて。
さらに忌々しいことに、わたしの薄い靴下を嬲りものにするときよりもことさらねちっこく、妻の穿いているストッキングをいたぶり抜いてゆく。

ぱりっ。

薄手のナイロンに、裂け目が走った。
真上には、欲情に滾った男の唇。
凌辱に耐えかねたように、伝線が鋭く、太ももからつま先まで、伸びていった。
じりじりと拡がる裂け目から、白い脛が露出してゆく。
まるで妻の堕落を、裏づけるかのように。

ちゅっ、ちゅっ・・・
きゅうっ、くちゅう・・・っ。

黒の礼装ごしに、妻の身体のあちこちに。
想い想いに牙を突き立てて。
身体じゅうから、血潮をむしり取ってゆく。
かすかに残された血潮さえもが、あらかた抜き取られてしまうのを。
わたしはただ、惚けたように見つめつづけた。

どうせ腐っちまうだけだもの。それくらいなら、わしに愉しませてくだされや。
“彼”はそんなことさえぬけぬけと口にしながら、妻の血潮の芳香に、しんそこ惚れ抜いていた。


ええとお名前は・・・みずえさんでよろしかったかな。

名前さえも気に留めずに、妻を襲ったのか。
そこだけが妙に、気分を尖らせたが。

なに、あとで伺えばじゅうぶんだと思ったのでな。
きょうはほんの、お近づきのしるしだけのつもりだったで・・・
こんなに気前よぅしてくださるとは、わしも思わなんだのよ。

男はわたしの気分を和らげようというのか、そんな言い方をするのだった。


8.
床に散った血のりを、たんねんに拭き取って、
”彼”に手を貸してもらって、ぐったりとなった女の身体を、車の助手席にすべり込ませて、
後ろに乗った”彼”の手を再び借りて、部屋に敷いた布団のうえに妻の身体を横たえた。
すぐ隣のわたしの隣室には、いろいろなものが乱雑に、散らかっていた。
妻よりは大きいサイズのスーツやワンピース。LLサイズのパンスト。使用したあとのあるウィッグ―――
見られちまったようだな。あんたの趣味を。
男はほくそ笑んで、そういったが、わたしはなにも答えなかった。

家に招んだ医師は無表情に妻の脈を取り、瞳孔を確かめると、診断書にそっけなく、「失血死」とだけ書いた。
独り提出に行った死亡届は、あっさりと受理された。
わたしがいないあいだ、”彼”は妻に付き添って・・・黒の礼服もろとも、いたぶり抜いていった。
そうさせてやるために気を利かせて、”彼“を妻とふたりきりにしたようなものだった。

がらんとした部屋のなか。
布団のうえに横たわる妻は、漆黒のブラウスから乳房をはみ出させて、
スカートのすそには、吐き散らされた劣情の残滓が、不規則な飛沫を滲ませていた。


9.
弔いには、娘さんだけ招びなされ。
ほかはそんなに、声かけちゃなんねぇ。
だってそのうち、生き返るんだもの。
死んだ死んだと大騒ぎをしたら、奥さんもあとがやりにくかろうさ。

”彼“の勧めに従って・・・わたしは受話器を取って、都会の自宅に電話をかける。
TRRR・・・ TRRR・・・
聞きなれた呼出音が、過去の日常を思い出させてくれて。
いま置かれている状況の異常さを、思い知らせてくれた。
妻と同居している娘にだけは、事情をごまかしようもなかったから。

それが・・・娘までも渦中に巻き込んでしまうことになると予想しながらも。
むしろ、
これでまた、仲間が増える―――先刻だれかが妻に対して感じたままの感情だけが、わたしの理性を支配してしまっていた。


10.
あんたが処女なら、まだ助けようがあるのだが。
母親の亡骸をまえに絶句した娘の菜穂に、囁きかけたのは。
彼女の死亡診断書を書いた医師だった。
分厚い黒縁眼鏡の奥に光る眼は、ことさらに無感情だったが。
なんらかの説得力を感じたのか。あるいは、異常な事態にわれを忘れてしまったのか。
娘は即座に、同意していた。
特殊な方法で献血された肉親の血液が、蘇生に役立つ―――と。


11.
見ないほうがエエですぞ。おためになりは、しませんぞ。
周囲からそんなふうに禁じられることは。
むしろ、そそのかされているのと同じ効果を持った。

隣室から息を詰めて覗き込むわたしのまえで。
学校から直行してきたらしい娘は、飾り気のないグレーのスーツ姿。
姿見に写る自分を見つめる後ろ姿は、どことなく母親と生き写しだった。

わたしの妻で彼女の母親だった女を、初めて垣間見たときに。
”彼“は、わたしにひっそりと告げたものだった。
―――ひと目惚れをした。
と。
そして、母親似の娘を見たときも、おなじ言葉を口にした。
―――ひと目惚れをした。
と。
しいて言えば、ひと言よけいだったかもしれなかった。
―――お母さん似なんだね。血も旨いだろうな。
わたしは無表情に、応えている。
―――あまり吸い過ぎないように。
と。


12.
姿見のなかの娘の顔が、引きつった。
想像のなかで描いた、初めて咬まれた妻の顔と、うり二つのような気がした。
首のつけ根の一角を冒した牙が、ググ・・・ッと力強く、皮膚の奥へと埋め込まれる。
じゅる~・・・っ
妻のときにもまして、生々しい音だった。
はたちを過ぎたばかりの娘の血は、四十女の生き血よりもずっとうら若く、活力に満ちているに違いなかっただろうから。

真っ白なブラウスは、たちまち赤く濡れそぼって、
鏡のなかの娘は、生き血を吸われることよりも、むしろ着衣の変化にうろたえているようだった。
抱きすくめた両腕に、容赦のない力を込めて。
男はひと目惚れした若い娘の生き血を、こよなく愛しつづける。

旨めぇ。旨めぇ。しんそこ旨めぇ・・・
あんたの血は、ええ味をしておるのぅ。

男は妻のときにそうしたように、娘の後れ毛をあやすように撫でつづける。
すでに抵抗の意思を喪失した娘は、ただひたすらに、うなじを咥えつづけられていた。

すこぅし、悪戯させていただくよ。
あんたの服には、あんたの生き血がよぅ似合うでの。

男はわざと、吸い取ったばかりの娘の生き血を、スーツのジャケットに、スカートのすそに、ぼとぼととほとび散らせてゆく。
娘はかぶりを振って、わずかに抗ったが、衣装のシミが拡がるのを妨げることはできなかった。
すくんだ足許を包む肌色のストッキングは、間違いなく母親の装いと同じ運命をたどるのだろう。
ほら・・・もはや足許がふらついて、立っているのもあやしくなってきたみたいだ。


13.
処女だったよ。ご馳走さん。

うそぶく“彼”はそれでも、みずからの獲物になってくれた女への礼儀は忘れないのか、乱れたスカートのすそをたんねんに直しながら、わたしにそう告げた。

きょうのところは、手加減しておいた。
嫁入りまえに疵物にしては、お父さんにうらまれるからね。

たしかに・・・娘は凌辱だけはまぬかれていた。
とはいえ、男の言いぐさはまるで、娘の純潔を汚した男のそれだった。
ずきりと胸を疼かせるのを、”彼“は敏感に察したらしい。
ことのついでのように、ひと言つけ加える。

そうそう。奥さんはあんた以外の男は識らない身体だった。

ぽつりとした呟きがもどかしく、わたしは思わず、訊いてしまっている。

女としても・・・愉しめたかね?

ああ・・・素敵だった。
生き返ったら、またお願いしますよ。

さりげない語調が、むしろ生々しさを帯びている。

どのみち、妻は生き返る。
娘は欺かれ、その血は無駄に流され、無駄に愉しまれてしまった。
けれども今夜と言う夜は、娘にとっても、わたしたち夫婦にとっても、意義深い夜であることに変わりはなかった。
一家全員が、吸血鬼に隷従を誓った夜―――


14.
団らんのテーブルに着いた妻は、いつものようにころころと笑いこけている。

びっくりしたわぁ、もう。
だってあのかたったら、いきなり私のこと掴まえて、首を噛むんですもの。

あら、あたしのときだってそうよ。
ブラウス汚すのが愉しくって、しょうがないんだって。

応じる娘は、誕生祝いに父親が買ってくれた真新しいブラウスを、自慢そうに見せびらかす。

ストッキングもきちんと、新しいのになさいね。
せっかく愉しんでいただくのに穿き古しじゃ、失礼だわ。

はい、はい。わかってます♪

娘は足許の点検にも余念がない。

じゃああなた、あとはよろしくね。

そう、今夜”彼“の棲み処に送り届ける獲物は、娘の番だった。
血を吸われても教師を続けたいと希望した娘は、週末に父親の赴任先を訪れる。
そんな娘を車で送る迎えするのが、わたしの役目。
ときには雨戸ごしに洩れてくる妻や娘の声を・・・わたしは縁側で耳にして・・・禁忌の昂ぶりを覚えている。


15.
ヘンタイ。

すべてを知った娘は、わたしをそういって罵った。
生き返ったばかりの母親にも首すじを吸わせ、噛み痕を抑えながらそういったのだ。

母の蘇生と引き替えに・・・という約束で吸わせた首すじは、無償の善意と受け取られたけれど。
むろんそんなことは、娘の知ったことではない。
自分はただ生き血を愉しまれただけ・・・そう気がついた後もしかし、彼女は”彼“のお邸通いをやめなかった。

パパはヘンタイだけど、赦してあげる。
あたしがパパの車に乗るのは、
あのひとに強いられて行くんじゃないから。
あたしの意思で、行くんだから。
いまのあたしは・・・血を吸われたくってウズウズしている、変態女。
ほら・・・いい眺めでしょ?

娘はそういって、ストッキングを派手に伝線させた脚を、見せびらかした。

パパ、女装が趣味なんだって?
あたしの服、着れるかな?背丈はあたしと、同じくらいだよね?
こんど親子三人で、遊びに行こうよ。おそろいの、黒の喪服着て。
パパがヘンタイしているところ、あたしも見てみたいから。


16.
赴任先にやって来た妻は、さっそくお寺の法事の手伝いに出かけて、
生き血を望まれ、うら若さを愛でられて。
さいしょはむろん、うろたえていたけれど。
やがて気分を落ち着けると、持ち前の気っ風の良さを見せつけて。
せがまれるままに喜捨に応じて、ありったけの生き血を吸い取らせていた。
清楚な黒の喪服に、持ち主の血潮をたっぷりと濡れそぼらせて。
みずからの熱情を誇りながら、情夫を満足させていった。

わたしはわたしで、満足していた。
四十女にすぎないはずの妻の血を、”彼“が気に入って、
吸い尽くすほどに賞玩してくれたから。
妻の魅力を愛でられることは、夫として誇らしい出来事だったから。


それほどまでに妻の生き血が口に合ったというのなら。
夫婦は顔つき合せて、相談して。
妻の弔いをすると偽って、娘を招び出すことにした。
娘は、妻の生き血を伝えている唯一の肉親だったから。

娘はさいしょは驚いていたが。
男の欲情を、聡明にもすぐに理解して。
母親と同じようにもの分かりよく、そして気前よく、
自分の体内をめぐる血液を、男の飲料として提供した。
母親に負けないくらいの気前の良さで、
しなやかな肢体から、うら若い血潮を吸い取らせて。
勤め帰りのスーツも、純白のブラウスも。透明なパンティストッキングまでも。
惜しげもなく、凌辱にゆだねていった。


水田家の記録には、そう記されているという・・・



あとがき
後日談のまとまりが、いまいちだったかな・・・
はっきりと、燃料切れのような気がします。
^^;

2013.12.22 09:55:45初稿
2013.12.23 02:16:00あっぷ
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コメント

こんばんは

「妻」は血を吸いつくされて絶命した後、娘の血を吸って半吸血鬼として生き返ったのでしょうか?

途中の「鋭い牙に首すじを撫でられていた。
」という表現が独特で良かったです^^

吸血鬼になった妻・吸血される快楽に目覚めてしまった娘・女装趣味のある「私」
いずれも吸血鬼の虜となってしまったこの一家が、今後どのような日々を送ってゆくのかが非常に気になりますね。

ただこのお話の時系列(?)が私にはちょっと難しかったかもしれません^^;

by 麻美
URL
2013-12-23 月 23:04:44
編集
> 麻美さま
御返事が遅くなりました。
たぶん娘さんの血を吸ったのは、奥さんの情夫だけだと思います。
念願の母娘丼~♪(*^^)vって、悦んでおりましたから。 笑

>時系列
夫が転勤で街に住みつく

着任そうそう、血を吸われてしまう

奥さんが法事の手伝いに来る

手伝いに来た先で、だんなの血を吸っている吸血鬼に遭い、自らも吸血の被害に。
美味しかったらしく、致死量まで吸い取られてしまう。

奥さんと都会で同居していた娘が、あわてて飛んでくる。

処女の生き血も、無償で提供♪

奥さん、めでたく蘇生。

娘は父親のことをヘンタイと罵りながらも、吸血を伴う訪問に熱中し始める

ご主人、うら若い女の生き血2人分の提供に成功!

事実を多少歪曲された水田家の記録が誌される。
(歪曲ではなくこれが真実なのかも?)


こんなところですかねえ・・・
(^^)
by 柏木
URL
2013-12-26 木 07:54:36
編集

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