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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

挙式の延期

2014年01月17日(Fri) 07:47:57

挙式の日取りを、三回も延期したのは。
わたしの生き血を狙う、吸血鬼のため。
やつはわたしの血を吸い、母をも襲い、そして・・・いちばん襲われてはならない、婚約者の初美まで、襲ってしまった。
処女にはむやみと手を出さないというその吸血鬼は。
母を襲った時にはその場を去らせず、自分の女に変えてしまった。
父もまた、母のことを止め立てすることができなくなっていて。
鄭重に迎えに現れる吸血鬼に、苦笑で応えるばかりだった。
そんな両親のありさまを視てしまっているわたしにとって。
新妻を侵されまいとして実行できたのはただ、挙式の日取りを延期することだけだった。

最初はふしぎそうにしていた、彼女の両親が、真相を知ってしまったのは。
不幸にして、彼女の密会の現場が、自宅にふり変わったころのことだった。
夫婦ながら襲われた彼女の両親は、もの分かりよく相手を務めるようになってしまっていて。
むしろわたしに挙式を早めるようにと、せきたてるのだった。

三度延期した、披露宴―――
初美は名前のとおり初々しく、そしてあでやかだった。
新婚初夜のその晩は、気を利かせて現れなかった・・・と思っていたら。
ホテルに宿泊した初美の友人代表の子と、わたしの叔母と、初美の妹とを。
一夜にして三人も、自分の奴隷に変えてしまっていた。

そして今夜は、ああ・・・
やつの足音が、近づいてくる。
初美は心持頬を紅潮させて。近づく足音に、聞き入っている。
披露宴のあととおなじ、純白のスーツに身を包んで・・・
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