FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

差し伸べた足許に・・・

2014年03月27日(Thu) 04:49:50

差し伸べた足許に、男はかがみ込んできた。
わたしは男のためにスラックスを引き上げて、脛をあらわにしてやった。
紺色の長靴下は生地が薄く、女もののストッキングのように脛が透きとおってみえる。
男は嬉しげにウフフ・・・と笑って、笑んだままの唇を、靴下のうえから吸いつけてきた。
ぬらりとした唾液が、薄い靴下ごしに生温かく、ふくらはぎを染めるようにしてしみ込んでくる。

悪いね。いつも。

男はそういうと、唇のすき間から舌を覗かせて、わたしの履いている長靴下をねっちりと舐めた。

いえ、いいんです。

つとめて感情を消した声。
けれどもわたしは、男の応えを待っていた。


きょうね、息子さんの通っている学校に行ってきた。
そうですか。
息子さんのこと、担任の先生に呼んでもらってね。生き血を吸ってきた。
そうですか。
若い子の血は、いいねえ。とても活きがよかったよ。
そうですか。
たっぷり、たんのうできた。
それは・・・なによりでした。

親としてあるまじき言いぐさだって?
けれども吸血鬼に占領されつつあるこの街では、家族を吸血鬼に紹介することが、勤め先ではちょっとした流行りになっている。

男は思い出したように、いった。

そうそう。きみの血の味に、すこし似ていた。
よかったのでしょうか。それとも・・・
いいに決まっているさ。

男はわたしのためらいをさえぎるようにそういうと、ふたたびわたしのふくらはぎに牙をうずめた。

ああ・・・美味い。働き盛りの血も、またいいぞ。
それは、うれしいですね。
うれしいかね?
エエ、せっかく痛い思いをして差し上げるのですから、おいしいといわれる方がいいいに決まっています。
それはそうだな。ごもっともだ。

男はなおもつづけた。

そのあとね。
ええ。

わたしの声色は、どこかひっそりとトーンを落としていた。

息子さんのご厚意で、お宅にあがらせてもらった。
はい。
女の血が欲しかったのでね。奥さんを襲わせてもらった。
はい。
うめぇ血だった。

男は下卑た声色で、そういった。

そうですか。
押し倒して、気絶するまで吸っちまった。
そうですか。
若けぇ血をしていなさるの。高校生のお子さんがいるとは思えなかった。
おほめにあずかって、なによりです。

さっきから胸の奥が、ずきりずきりと、疼いている。
男はまたもや、わたしの脚をねっちりと噛んだ。
失血から、身体の芯がすうっと冷えた。
けれどもわたしの胸の奥には、けしようのない嫉妬のほむらがくゆらぎ始めていた。

そのあとは、もちろん、ウフフ。ご賢察のとおりとあいなった。
いかが・・・でしたでしょうか?
気になるかね?奥さんの女ぶり。
ええ・・・まあ・・・
わたしが言葉を濁すと、男はいった。
あんたの嫁だと思うと、なおさら美味だった。
わしの女になれといったら、素直にうなずいとったぞ。

羞ずかしいことに、勃起していた。
男はそれを見透かすように、またもわたしの脚を、ねっちりと噛んだ。
ずきりとした疼きが、妖しい歓びとともに、胸をよぎる。
こんなことが・・・こんなことが・・・どうして歓びにつながるのか。
理解できない自分自身に戸惑うわたしの気持ちなど、素通りをして。
男はなん度も、わたしの脚をねっちりと噛む。
そのたびに、薄いストッキング地の靴下は妖しく裂けて、
いびつなストライプもようを、拡げてゆく。

妻の穿いているストッキングも、このようにあしらわれたのか・・・
わたしの懊悩などに、おかまいもなく。
男はなおも、ひとりごちている。

ええおみ脚をしていなさる。
あんたも女に、化けてみるかね・・・?
前の記事
2度目。
次の記事
母さんの鬼ごっこと、力比べ。

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/3031-5735d0ec