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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

老いらくの恋

2014年06月10日(Tue) 07:47:07

「老いらくの恋というわけです。どうかおおめにみてやってくだされ」
穏やかな声で、妻への求愛を口にする、その男性は。
わたしよりひと廻りほど年上の、着物の似合う紳士だった。
彼は、娘の嫁ぎ先の―――義理の父親にあたる男性だった。

なれそめは、娘の祝言の夜のこと。
婚礼を控えたまえの晩。
ひとり呼び出された娘は、嫁入りまえの汚れのない身体を。
義理の父親となるその男性に、思う存分想いのままにされていた・・・

婚礼とは名ばかりの、じっさいには乱交パーティーだった。
花嫁は列席した男性全員と性交を要求されて。
放心状態の娘は、白無垢の下前をはね上げられて。
息をつめて見守るおとなしそうな花婿のまえ、おずおずと自分から、脚を開いていった・・・

義理の兄を相手に、不倫のIに耽る娘をまえに。
その男性はさりげなく、わたしと妻の傍らに控えていて。
そっと妻の手を取ったのだった。
周囲の落花狼藉をまえに、わたしたちだけが難をまぬかれるのは、もはや不可能だった。
妻は謝罪をするように目を伏せて、わたしは意味もなく、頷きつづけていた。

それからひと月経った、ある日のこと。
単身上京してきたその男性は、さきのことばを呟いたのだった。
「老いらくの恋です。どうぞおおめにみてやってくだされ」
その日、だまって部屋を出ていったわたしの背後で。
長年連れ添った最愛の妻は、べつの男の所有物となっていた。
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