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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

思いやり?

2014年07月24日(Thu) 08:08:09

勤め先から帰宅したら、妻がほかの男とセックスしていた。
かなり熱中しているみたいで・・・まゆ毛を八の字に寄せて、がんばっていた。
邪魔するのもなんだなあ・・・
視ているのもなんだなあ・・・
ちょっとだけ覗きを愉しんだ後、二人きりにしておこうと、家を出た。

暗い窓の向こう側。
ピンク色の吐息が見えそうだった。

所在無げにタバコをふかしていると。
あの。
後ろからおずおずと、声をかけられた。
はい?ってふり返ったら、さっきまで妻の上にまたがっていた男が、小さくなっている。
これ・・・奥さんから。
手にしているのはほっこりとした、さつまいも。
レンジでチンしたから、渡してくれ・・・って。

悪いですね。
いえ、こちらこそ。

男ふたりで、きまり悪そうに黙りあって。
もぐもぐとさつまいもをほおばっているわたしに、男はなにか言いたそうだった。
ああ、そういうことか。律儀な人だな。
気遣いばかり多そうな、いかにも世渡り下手そうな男の、ぶきっちょそうな作り笑顔に会釈をかえして。

つづき、どうぞ。

すすめてやった。

すんません。も少し奥さん借ります・・・

男は背中を丸めて、わたしの家に入っていった。

にわかに携帯が軽く身震いをして、着信の灯りがホタルのように闇に滲んだ。

嫌じゃなかったら、入って来てくださいな。カゼをひかないように。

はい、はい・・・
施錠された扉をあけて、リビングに上がり込む。
真上は、夫婦の寝室。
ぎしぎしときしむ微かな音は、どう考えても子守唄にはなりようがなかった。
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