淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
当村に初めて転入された方のための、吸血鬼応接マニュアル~同村住民課 供血者受入推進室による制作裏話~
2014年08月13日(Wed) 21:53:40
8日にあっぷした前記事「当村に初めて転入された方のための、吸血鬼応接マニュアル」が、早くも4拍手をいただきました。
レスポンスの低い弊ブログとしては、出色の評価であります。 笑
せっかくですんで、このパンフレットを作製した際の裏話を入手してきました。
都会からこの村に転入してきて、短期間の間にご主人→奥さん→娘さんと吸血されたご一家に、パンフレットのモデルとして白羽の矢が立って、
パンフレットのための取材のために村役場のサプライズ訪問があり、下絵が次々と描かれた・・・という状況だったようですね。
こちらもおひまなときにでも、どうぞ。^^
お母さん:きょうも血なし鬼さん、うちに見えられるのかしら?このごろ毎晩だから、困ったわあ。
きょうみたいにお父さんが家にいると、やっぱり気まずいしなー。
お父さん:(遠くから)どうしたあ?お客さん?ぼくのことは気を使わないでいいからね
(ぶつぶつ言いながら、まな板と包丁を使っている。トントンという菜っ葉を切る音が規則正しい)
りぃん・・・ろぉん・・・
お母さん:
はーい、どなたあ?
村の職員:
すいませーん。私、役場の住民課・供血者受入推進室のものですが・・・
お母さん:
割烹着を脱ぎながら、はいはい。どんな御用ですか?
(玄関口まで迎えに出て、ぎょっとする。血なし鬼のおっさんがもの欲しげあ顔をして、ニターリと笑っている)
お母さん:
あっ、はい・・・・あの・・・
村の職員:
(あくまで事務的に)えーと、三室さんのお宅ですね?
じつはうちの役場で、あらたに当村に転入してくる方向けの説明パンフレットを作っておりまして・・・
(そそくさと名刺を渡す。そのことがあたかもひとつの立派な仕事であるかのように)
おめでとうございます!見事!お宅に白羽の矢が立ったのです。
お母さん:
はあー?(けげんそうに職員と血なし鬼とを見比べる)
村の職員:
都会から当村に赴任してきて、実際に家族ぐるみで血なし鬼と良好な関係を作っておられる家族に取材をして、
パンフレットに載せるんです。
そうするとそのパンフレットを見た会社のかたが、当村の血なし鬼さんと出遭っても無用のトラブルを起こし
たりしませんし、 ご家族のみな様のこともスムーズにご紹介願えるかと・・・
ええ、プライバシイにはじゅうじゅう配慮しますので・・・
私、役場では絵の担当をしておりまして・・・それで当時の状況をイラストで再現するものですから。
ご当家に出入りを許されている血なし鬼さんにも、お越しいただいたんですよ。
小父さん:
このお役人、初枝さんとゆうなちゃんに協力してもらって、わしに血を吸われているところを絵に描きたいんだと。
(ずばりと端的に言う)
お母さん:
えーっ!
村の職員:
(相手の反応におかまいなく)それで・・・これが下絵なんですが・・・
(お母さん、手渡された下絵を何枚か視る。自分の描き方が気に入らないのか、口をへの字に曲げる)
お父さん:
(奥から出てきて)そうですか、ご苦労様です。せっかくですから協力しましょう。
お母さん:
あなたあ・・・っ!んもうっ!
女子生徒:
お父さんたら、サイテーっ!
(二人、夫や父親をののしりながらも、満更でもなさそう)
ーーー数刻後ーーー
お母さん:
んもうっ!もっときれいに描いてくださいよっ。これじゃあ、まるで太っちょさんじゃないのっ。
小父さん:
まあまあ・・・肉づきのええおなご衆のほうが、ほかの血なし鬼さんらも歓びなさるだよ。
お母さん:
あのお洋服だって、すぐにクリーニング出したんですからねっ!クリーニング代だってばかにならないし・・・
(ブツブツ言いながらも、小父さんに抱きすくめられてゆく)
(さすがにお父さんのほうを気にしてチラチラ盗み見るが、お父さんは泰然としてパイプをふかしている)
村の職員:
あ、今回の分は、経費で落ちます。
お母さん:
あっ、じゃあついでに、ストッキング代もみてくれるかしら?
村の職員:
はい、それも3足ぶんみてます。
お母さん:
・・・ってことはっ。3足破かれなくっちゃならないってことねっ!?
村の職員:
はい、ご明察ということで。
お母さん:
それに、あのときのあたしの服ったら、血だらけじゃないですか~。
血なし鬼さんがお行儀悪いのが、よろしくないんだわ。
村の職員:
あるていどホラーなほうが、お客受けもいいもんで・・・血の撥ね具合とかはちょびちょび描き加えさせて
いただきます。あと、あとお色気路線を狙って、ちょっと脱いでもらえるといいんですが。
お母さん:
そんなわけにいきませんよ~。お父さんのまえでっ!
小父さん:
いつもやってることでないのさ。
お母さん:
・・・・・・。
小父さん:
ほれほれ、ご亭主があっちさ向いてるうちに、さっさと往生するだよ。
お母さん:
ち・・・ちょっとだけですよ・・・
女子生徒:
えっ、ポーズはぜんぶ同じなんですか?それで、顔つきだけ変えるんですか?
小父さん:
実際には血がハデにぶっ飛んで、えらかったんだがのお~?
女子生徒:
小父さま、止してっ!制服また汚れちゃうわっ。
小父さん:
あー、だけんど村のお役目だで、精を入れて励まんと。
それとわしにはお手当さ、つかねえべ?
せめておぜう(お嬢)の生き血だけ、役得ってことで、たんまり啜らせてくれんかのお?
(村の職員氏、はなから知らん顔を決め込んで、無表情にペンを走らせる)
女子生徒:
えー?困る!困りますぅ・・・明日試験なんですよっ。
小父さん:
とにかくとにかく!手っ取り早く始めっぺ♪
(女子生徒を押し倒す)
女子生徒:
きゃ~、早くいろんな顔しなくっちゃ!
(せわしなくかぶりを振りつづけるが、小父さんに首すじをがぶり!とやられてしまう)
女子生徒:
きゃ~っ!
小父さん:
ずずっ・・・ずるっ。じゅるうっ。。
絵描きさんが描いとる間、おぜう(お嬢)の生き血、ずうっと啜っててええんかのお~?
村の職員:
あー、どうぞどうぞ。たんまりやってくんなせ・・・
小父さん:
ゆっくり描いて、えぇ絵にするだぞ~。
女子生徒:
ヒー・・・(気絶)
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