FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

赦すけど、忘れない・・・

2015年03月26日(Thu) 07:24:12

赦すけど、忘れないです。
謝罪をする男に、わたしはそういった。
それは、忘れられないですよ・・・
目のまえで妻を、犯されてしまったんですからね。

赦すけど、忘れないです。
謝罪をする男に、理恵子も同じことをこたえていた。
それは、忘れられないわ・・・
激しすぎるんだもの。
理恵子が口にした「忘れない」の内容は、わたしとはすこしトーンが違っていた。

いや、俺も奥さんのことは忘れられないです。
男も同じようなことを、呟いた。
ほんとうに、いい身体してますよね。ご主人が羨ましいです。
男の目の色あいに、嘲りも蔑みも浮かんでいないのを観てとると。
わたしは思わず、口にしてしまっていた――

たまにだったら、いいですよ・・・

語尾の震えに、いびつな昂ぶりが込められていることを。
ふたりはきっと、気づいている。
男はすみません、と、頭をさげて。
理恵子はありがとう、って、心からの感謝のまなざしを投げてくる。

あ~ん、お洋服、台無し・・・
和解が成立すると、理恵子はふつうの主婦の顔に戻っていた。
こんど弁償しますから、という男に。
高級ブティックに連れてって、家内の好みの服を買ってやってください。
わたしもそんなことを、口にしてしまっている。
俺好みの服を着せて、街を歩いてもいいですか?という男に
あんまりおおっぴらにされるのは・・・照れますねぇ、と、つい本音を漏らしてしまって。
そんな男どうしのやり取りを、「やらしいわね」って、妻も、笑いながら受け流している。

このワンピース、わたしの見立てなんですよ、というわたしに。
ご主人センスいいですねえと男は呟いて、
奥さんをデートに誘うとき、ご主人のセンスの服っていうのも、いいですよね・・・なんて言い出した。
わたし好みの服を着た理恵子が、服を破かれながらモノにされてゆく――
そんな光景が、わたしをふたたび、昂ぶらせた――

このひとの妻のまま、貴男に抱かれるわ。
そう宣言する妻に。
奪うのはよくないからね。夫婦関係はだいじにしてくださいね。
男のほうもまた、そんなふうに包みかけてくる。
じゃあわたしはせいぜい、家内の着る服代を工面するために、稼ぐかな。
というわたしに、
ご主人マゾですね・・・
男はにやりと笑って、そういった。

赦すけど、忘れない。
忘れられない。
妻を犯される体験は、それくらいに深く、夫婦の間柄を塗り替えていた。
前の記事
理恵子の血を吸わせてあげることができて、よかった。
次の記事
こういうことは、愉しんじゃったほうがいい。

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/3135-cc67ca68