淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
仇敵にあらず。
2015年03月27日(Fri) 08:18:20
懇意になった吸血鬼に、妻を誘惑してほしいと依頼した時には、声が震えた。
どんなふうにして妻を堕とすか・・・という相談を受けたときにも、震えが止まらなかった。
わたしもすでに、嗜血癖を植えつけられていたから
首すじに咬みつかれて喘ぐ妻を目の当たりにし、
その妻の生き血を美味しそうに吸い上げる吸血鬼を視て、
美味しい血にありつくことができた彼のことを、羨ましいと思った。
妻の生き血を気に入ってもらえてうれしかったし、誇らしかった。
吸わせてあげられてよかった・・・心からそう思った。
襲った女性がセックス経験者の場合、ほぼ例外なく性的関係を結ぶときいていたし、
妻もまた、例外ではあり得なかった。
人並み程度には、魅力的で、女らしかったから・・・
若い日には、彼女の口づけを勝ち得るためだけに、情熱を燃やしたこともあった。
その彼女が羞いらいながら脚をゆっくりと開いてゆくのを、
固唾を呑んで、見守っていた。
夫の仇敵に生き血を吸わせ、身体まで開いていった妻・・・
もはやわたしを裏切ることに、罪悪感はない。
奉仕活動に献身することは、夫の名誉を守ることよりも、彼女のなかでは重要だったから。
そんなふうに踏みにじられてしまうことが、むしろ快感――
夫婦ながら堕落した夜。
わたしは妻と彼とのあいだの、新しい関係を独り祝う。
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