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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

彼女ができたら、わしに咬ませろ。 8 ――じゅうたんのうえ。――

2015年06月01日(Mon) 05:52:28

ソファからすべり落ちた翠さんが、紅いじゅうたんのうえに仰向けに寝かされて。
いちど引き抜いた牙に、吸い取った血潮を散らしたまま、
小父さんはもういちど、翠さんの首すじに、咬みついてゆく――

アア~ッ!

ひときわ高く響く、みどりさんのたまぎる声――
ボクは危うく、失神しそうになった。

受難。
という言葉がそのまま、目の前の光景におおいかぶさっていった。

いつの日か、こんなふうにして。
翠さんは、純潔までも奪われてしまうのでは・・・?

そんなまがまがしい想像さえもが、ごくしぜんにわき出て来て。
そんな妄想に対する自分自身の反応に、ボクは思わず、ハッとする。

紺のハイソックスの両脚を、かわるがわるにすり足をして。
血を抜かれるにつれ、そのすり足さえもが、だんだんと緩慢になっていって。
いつも怜悧な緊張感に包まれているはずの、取り澄ました目鼻立ちが、惚けたように弛んでいる。
たたみ部屋に引きずり込まれていった翠さんは、別人になってしまったのだろうか・・・?


付記
ラストシーンは、とある動画サイトで見かけたワンシーンにヒントを得ました。
というか、とても印象的だった。
少女のベッドを襲う吸血鬼が、首すじを咬んだあとは、脚だけが写っているんです。
少女は両脚を交互に激しくすり足をして、吸血に耐えるのですが。
だんだんとその動作が緩慢になっていって、さいごにはスッと伸べられたまま動かなくなっていくんです。
血を吸い取られるシーンを脚の動きだけで表現するというのはアリだなって思いました。
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