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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

母さんと妹。

2015年07月27日(Mon) 04:35:32

吸血鬼の小父さんに血を吸われるようになって、もうどれくらいになるだろう?
さいしょはほんとうに、唐突だった。
夜遅い塾帰りを襲われたのだから。
理由はいたって、かんたんだった。
制服の半ズボンの下に履いていた、紺のハイソックス。
そんなものに、小父さんは目を惹かれたのだ。
女の子の履いているやつを連想したんだって。
路上に押し伏せた僕の首すじに、小父さんはがぶりと食いついて――僕の身体から血をひきぬいた見返りに、ウットリとした陶酔を僕にくれた。
血液を吸い取られる代わりに注入される毒液に魅せられてしまったのは、浅ましいほどすぐだった。
僕は小父さんに対する抵抗を完全に放棄して、毎晩のように紺のハイソックスの脚を、夜風にさらした。
身体の中に流れる血に織り交ざる毒液の割合が、じょじょに増えていって。
いつか、両親からもらった血よりも、小父さんからもらった毒液のほうが、上まわってしまったころ。
僕には吸血鬼の気持ちが、わかるようになっていた。
――喉乾いているんだろうなあ――って、思っちゃうと。
真夜中でも服を着替えて、半ズボンの下、紺のハイソックスをひざ小僧の真下まで引っ張り上げていた。
さいしょは不気味なだけだった、僕の血をゴクゴクと飲み耽る、喉の鳴る音も。
――美味しそうに飲むんだなあ――って、思っちゃった。
もっと飲みなよ――って。
片方の首すじを噛んだ牙のまえ、無傷なほうの首すじまで差し伸べていった。

母さんを襲わせたのも、躊躇なしにだった。
勉強部屋に引き入れた小父さんが、僕の血でゴクゴクと喉を鳴らすのを聞きとがめて。
リョウイチ・・・?
紅茶を入れたお盆を提げて、唐突に顔を出した母さんは、つぎの瞬間お盆を取り落し、ギャーって叫んでいた。
小父さんは母さんにおどりかかっていって、初めて僕を襲ったときみたいに性急に、母さんの首っ玉にかじりついていた。
じゅぶうっ。
見慣れた母さんの、着古した薄いピンクのブラウスに、赤黒いシミが不規則にほとぶのを。
ぶっ倒れた大根足にかじりつく、赤黒い唇の下。
母さんの履いている肌色のストッキングが、ブチブチと鈍い音をたてて裂け目を拡げてゆくのを。
僕はただ、面白そうに眺めているだけだった。
そしてその晩、初めて知った――
処女の生き血は、ただ吸い取るだけだけど。
セックスを経験した女の血を吸い取るときは、男と女になっちゃうんだって。
母さんは生き血だけじゃなくって、身体も美味しいんだなあ――って。
しつけに厳しい母さんをいちころにしてしまった小父さんのお手並みに感心しながら、
僕は無意識にオナニーに耽っていった。

妹が襲われたときは、もっと痛快だった。
神経質そうな白い顔を、さいしょは真っ赤にして逃げ回って。
さいごはもともと白い頬を、もっと蒼白にこわばらせて。
きゃあきゃあわめきながら、噛まれていった。
見慣れた真っ白なセーラー服に、バラ色のしたたりが無神経に拡げられてゆくのを。
うつ伏せになったふくらはぎにかじりつく赤黒い唇が、真っ白なハイソックスを舐めくりまわして、よだれまみれにしてゆくのを。
首すじに這わせた唇が、くいっくいっ・・・って、規則正しい音を立てて、妹の生き血を吸い取ってゆくのを。
僕はただ、興味津々に見入っていた。
セックスを経験した女のことは、だれかれかまわず犯しちゃうんだけど。
処女の生き血は舌を転がして味わい尽くしていくんだって。
やっぱり処女の血って、美味しいんだなあ――って。
小父さん、今夜は処女にあたってよかったねえ――って。
しんそこ小父さんに共感してしまっていた。
あのプライドの塊みたいな妹が、自分の着ている真っ白のセーラー服を、惜しげもなくバラ色のしたたりで浸してしまうのを、息をつめて見守って。
潔癖症な妹をいちころにしてしまった小父さんのお手並みに、心から感心しながら・・・
僕は無意識にオナニーに耽っていた。

妹の心に火が点るのは、すぐだった。
お兄ちゃん、小父さんのいるとこ知ってるんでしょ?逢わせて・・・
手を合わせて懇願する妹が、かわいくって。
今夜も濃紺のハイソックスを履いた脚の歩みに、真っ白なハイソックスの歩みを添わせてゆく。
真夜中のデートは、ムードもまたたっぷりだった。
リョウイチ、今夜だったら母さんかまわないのよ。父さんも今夜は遅いし――
勉強部屋に忍び込んできてそんなふうに囁く母さんを、家から連れ出して。
その夜も濃紺のハイソックスを履いた大またの足取りに、真新しいストッキングを穿いたパンプスの歩みが負けじと追いついてきた。
真夜中の情事は、息子の僕が見ていても、ドキドキするものだった。

そう。吸血鬼の小父さんと一心同体になった僕は、小父さんがいつ飢えているのか、すぐに感知することができるのだった。
小父さん、喉乾いただろうな。今夜狙っているのは、処女の生き血かな。それともエッチもしがたっているのかな・・・
あしたはテストなんだよーって渋る妹をなだめすかして、ピンクや空色のハイソックスを脚に通させて。
背中を押すようにして連れ出してやったり。
父さん今夜はお夕食要るんだけど・・・って戸惑う母さんを、じゃあいつもより急ごうよってせかして、黒や紺のストッキングを脚に通させて。
背中を押すようにして、小父さんのベッドに突き落としてみたり。
そんなことがいつか、日常になっていた。

母さんや妹を紹介した僕に、小父さんはご褒美をくれると言い出したのは。
それから半年もしたころだった。

そろそろお前も、血を吸える年ごろだろう――?
体内に残された血液よりも、、小父さんからそそぎ込まれた毒液のほうが上回ったころ。
小父さんは、そんないけない呟きを、僕に洩らしていった。
そうだね。今夜喉が渇いて仕方ないんだ。
僕もそんなふうに、呟き返していた。

いつも小父さんが勝ち獲ている、高価なネグリジェをまとった肉づき豊かなご婦人を、
今夜はあんたが噛むといい。
小父さんは気前よく、自分の獲物を譲ってくれていた。
それが自分の母さんでも、僕はもう躊躇していなかった。
身内の生き血は、舌によくなじむのさ。
小父さんのいけない呟きは、明らかに身に覚えのある口ぶりだった――
そう。
処女の生き血は、吸い取って味わい尽くすだけだけど。
セックス経験のある女の血を吸うときは、男と女になっちゃうんだって。
僕は今さらのように、思い出していた――

やっぱり処女のまま卒業は、よろしくないよな。
自分で犯すのかと思ったら、小父さんはニヤニヤと笑いながら、かぶりを振った。
わしは処女を犯すことはできないんだ。
どうやら妹の部活の後輩をなん人かモノにして、処女の生き血のほうはスペアができたらしかった。
どうすればいいんだい?
空とぼける僕に、小父さんはご褒美をくれるといった。
処女を抱けるときいて、ドキドキしない男の子はいないだろう。
惜しいかな、相手は新鮮味もない自分の妹で、おまけに血を吸われて両目が寄っていたけれど。
初めて耽るセックスというやつに、やたら昂奮してしまって。
見慣れた普段使いのデニムのスカートをよけいせり上げながら、禁じられているはずの太ももの奥を、力まかせにこじ開けていった。
ぐったりと力の抜けた両脚が、まだ白のハイソックスを履いたまま、小父さんの逞しい腰を差し入れられていって――僕だけの女ではいられなくなってすぐに寝取られてしまうのを。
僕はやっぱりドキドキとして、見守っていた。
小父さん、もう一回できちゃいそう。
小声で囁く僕のことを、小父さんはやめさせようとはしなかった。


吸血鬼ふたりに、妻も娘も犯されてしまった、気の毒な男――
小父さんは父さんのことを、そう呼んでいた。
昼間正体をあらわにしないときには、気の合う仕事仲間だった。
けれども父さんは、どこまでも穏やかだった。
夜中正体をあらわにしてしまった小父さんに対しても、気の合う親友でいつづけていた。
小父さんは父さんにも、ご褒美をあげたと言っていた。
そのころからだった。
妹の部屋から、父さんの声がするようになったのは。
父と娘をかけ合わせたんだ。われながら、うまいことするだろう?
得意げにそうつぶやいた小父さんは、漆黒のシルクハットを手に会釈をすると、霧の彼方へと消えていった。
今度会うときには、お互い美女をなん人モノにしているかなあ・・・って。いけないささやきを忘れずに。

僕とのセックスを、愉しんだ後。
妹は制服のプリーツスカートについたシミを、ちょっぴりだけ気にかけながら。
お兄ちゃん、今夜は母さん抱けるよ。あたしそのあいだ、父さんのことお部屋にくぎ付けにしといたげるから。
僕の腕のなか、妹は生意気に、ふふっと笑った。
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