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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

「怖ろしい吸血鬼に、生き血を吸い取られてしまうんですよ・・・」

2015年12月07日(Mon) 01:27:30

その子さん。いますぐ逃げましょう。
おうちのなかに、吸血鬼がいます。
ぐずぐずしていると、怖ろしい吸血鬼に、生き血を吸い取られてしまうんですよ。
お父様はもう、血を吸われてしまいました。
さあ、急がなければ。

あたくしの勉強部屋にはいってくるなり、お母様は息せき切って、そう仰いました。
けれどももう、遅かったのです。
あたくしは平然と、お答えしました。

アラお母様。吸血鬼さんをお招きしたのは、あたくしですのよ。
あたくしの血を差し上げたのに、足らないらしくって。
お父様とお母様の血が欲しいって。
やっぱり、お父様の血だけでは、足りなかったのね。
そんなに喉が渇いていらしたのなら、お母様の血もあげるべきだわ。

えっ!?その子さん、あなたはなにを仰っているんですか!?

日頃厳しいお母様のうろたえようが面白くって、
あたくしはけらけらと、笑いこけてしまったのでした。
そのあいだに、吸血鬼の小父様は、あたくしの部屋にいらっしゃいました。

その子さん?その子さんっ!?

お母様はますますあわてていらして、小父様とあたくしのことを、等分にみくらべていらっしゃると、
吸血鬼の小父様が背後からお母様に近寄って、両肩をつかまえてしまったのでした。
お気に入りのよそ行きのワンピースに、みるみるしわが走ります。
小父様のほうへと向きなおろうとしたお母様の二の腕を、こんどはあたくしが抑えました。

アッ!その子さん、なにをなさるんですっ!?

お母様の問いにお答えしている余裕は、もうありませんでした。
あたくしがお母様のことを抱きすくめると、小父様はお母様の頭をつかんでおとがいを仰のけると、栗色に染めたショートカットの髪を掻きのけて、あらわになった首すじに、がぶり!と咬みついたのです。

くちゃっ、くちゃっ、じゅるう・・・っ。

汚らしい音を立てて、小父様はお母様の生き血を、啜り取っていきました。
あたくしの血を吸い取った時と同じ、あの忌まわしい音を立てながら。
つま先立ちしたくなるような慄(ふる)えが、あたくしの身体に走ります。
小父様がひと口、お母様の生き血を飲み味わうたびに、あたくしまでもが渇きをうるおされるような・・・そんな錯覚がしたのです。

あっ・・・あっ・・・あっ・・・

あたくしの腕の中、お母様の抵抗がじょじょに弱まっていくのを感じました。

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やった!やったわ!
あたくしは心の中で、快哉を叫びました。
だって、なにかをなし遂げたときには、どうしたって、嬉しくなってしまうものではありませんか。
やがてお母様は、ご自分の身体を支えることができなくなって、
肌色のストッキングを穿いたひざを、じゅうたんの上に突いてしまいました。
そのままぐったりとうつ伏せになるお母様の足許に、小父様はなおもいやらしい舌を這わせていきます。
そう、学校帰りのセーラー服姿を初めて襲われたとき、貧血を起こして倒れたあたくしの足許に這い寄って、白のハイソックスをよだれで汚していったときのように。
お母様の穿いていらした肌色のストッキングは、小父様の舌や唇にいたぶられて、しわくちゃになりながら、咬み破られていったのでした。

うふふ。

あたしは満足そうな含み笑いを泛べて、小父様に言いました。

これで、お母様も大人しくなってしまわれたわ。
さあ、あたくしの残りの血も、吸ってちょうだい。

小父様は、お母様の身体から吸い取った血をしたたらせたままの唇をにんまりとさせながら、仰いました。

そうだな、もう少しだけ、いただくとするか。

あたくしは、まだ咬まれていないほうのハイソックスを、ひざ小僧までぴっちりと引き上げると、小父様の前へと差し伸べていきます。

くちゅっ。

よだれのはぜる音に、あたくしは顔をしかめて、「下品だわ」と思わず口走ると、
小父様はちょっとだけ顔をあげて、「嬉しいくせに」と仰います。
そうです――今ではもうすっかり、小父様の虜。
あたくしの血で喉を鳴らす小父様のことを、うっとりとしながら見おろしているばかりだったのでした。

意識が去りかけたあたくしの傍らで、小父様はもういちど、お母様の上へとのしかかってゆかれます。
お母様がなにをされているのか――生娘のあたくしにも、それは容易に察しがついたのでした。

夕べお母様になさったこと、あたくしにはしてくださらないの?

あくる朝、登校途中を待ち伏せしていた小父様に、あたくしはお尋ねしたのですが。

わしがなにを好んでおるのか、ようわかっておるくせに。

とだけ、仰いました。
そう、小父様がもっとも好まれるのは、処女の生き血だったのです。
あたくしはくすぐったくなって、思わずくすりと笑いました。

じゃあ、あたくしの代わりに処女の生き血をもらえる女の子ができたら、犯していただけるのね?
あたくしのお友達のなかで、なるべくかわいい子を、こんどご紹介するわ。

あたくしの問いに、小父様は笑うだけでした。

もしもし?かな子さん?あしたはお時間あるかしら?
うちに遊びにいらしてくださらない?
お見せしたいものがあるの。エエ、貴女だけに・・・

そんなお誘いのお電話を、同級生のかな子さんにしたのは、
その日の夕刻のことでした。
さいしょにお電話口に立たれたかな子さんのお母様、よもや娘を襲う悲運を、お察しになれるはずもございますまい。
そしてご自身の操さえ、やがて汚されていってしまわれるのも――
娘の学友が、そんな悪魔の囁きを口にするなど、よもや思い到りもなさらずに、
電話口の向こうから、行ってらっしゃいよ、というお声がするのを、
あたくしはにんまりと笑い、白い歯をみせながら、聞き入っていたのでした。


追記
ことさら、昭和のお嬢様テイストに仕上げてみました。^^
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娘の制服代。
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真夜中の庭先で。

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