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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

婚約者のゆう子さん

2015年12月10日(Thu) 06:18:15

婚約者のゆう子さんは、大きな瞳を見開いて、
わたし以外の男を視てる。
男はゆう子さんに、生き血を吸わせろと要求し、
ゆう子さんは素直にこくりと頷いて、男の欲求に屈してゆく。

若い血を吸い尽されてしまったわたしは、生ける屍。
その身代わりに、ゆう子さんは、わたしに伴われるまま吸血鬼への訪問をくり返して、
うら若い血潮を、吸い取られてゆく。

わたしのときには、ひと思いだったのに。
ゆう子さんの生き血は、ちびりちびりと、愉しまれながら、吸われてゆく。

そんな情景を目の当たりにしながら。
わたしは、自分自身の喉の渇きが癒されるような気分になって。
ただうっとりと、ふたりが身体を重ねてゆくのを、見守っている。

彼女が犯されないのは、男が処女の生き血を好んでいるから。
けれども挙式の日取りが近づくにつれ、男の態度は露骨になった。
血を吸い取られるときにまさぐられる胸の疼きを、
首すじを吸ったついでにと重ね合わされる、自分の血を帯びた唇の生臭さを、
ゆう子さんはただ恍惚と、受け入れてゆく。

つぎは妹を・・・と、望まれている。
口にする処女の生き血を絶やさないため。
そして、ゆう子さんがわたしの妻となる直前まで、処女の生き血をたっぷりと、愉しむため。
おそらく挙式の前の晩――彼女はわたしのまえで、犯される。
けれどもそんな、忌まわしいはずの想像さえもが
わたしのことを―――狂わせる。

12月9日 8:13脱稿。
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