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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

女事務員の血 -2-

2016年01月11日(Mon) 18:53:30

つぎの日からは、学校の事務室は真昼間から、吸血鬼たちのあからさまな訪問を受けた。
事務所に勤務するスタッフは、初老の事務長に、鈴尾を含む男子事務員が3人。
ベテランの女子事務員が2人に若い事務員が3人だった。
女子事務員と同じ数の吸血鬼が送り込まれたのは、鈴尾からあらかじめ職場の構成をきいたからだろう。
無断で事務所に入ってくるなり女子事務員たちに好色な牙をむきだした吸血鬼たちを制止しようとした3人の男性は、すぐに別の吸血鬼に制圧された。
3人の吸血鬼は、男子事務員たちの血を事務的に吸い取ると、血の気の失せた彼らはその場に倒れて転がった。
きゃあ~っ!
はなやかな悲鳴があがったが、授業中ということもあって、廊下を通りかかる教職員はいなかった。
若い女子事務員の桑江佳奈美は、ふるえあがって立ちすくんでいた。
さっき若い男性事務員の首すじを咬んで床に転がしたやつが、佳奈美のほうに一直線に向かってくる。
周りの女たちは、全員脚を咬まれていた。
自分を狙って突き進んでくるやつもそのつもりらしくって、佳奈美の恐怖の表情や哀願のまなざしなどには目を留めず、
ひたすら足許だけを見て突進してくる。
ブルーの事務服のジャケットの下は、ほんとうは規則違反な短い丈の真っ赤なスカートだった。
スカートの下からは、発育のよい脚がにょっきりと伸びている。
ねずみ色のストッキングに包まれた脚は、太ももの半ばくらいまで、まる見えになっていた。

アーッ!
彼女は無抵抗なまま、太ももを咬まれた。
真っ赤な血が飛び散って、男の頬を濡らした。
男は女の両脚を抱きかかえるようにして、ストッキングをびりびりと咬み破りながら、血を啜りはじめた。
ねずみ色のストッキングはみるかげもなく裂け目を拡げ、白い皮膚を露出させていった。

夕べ佐恵子を襲った男が、ふたたび彼女のうえに覆いかぶさるのを。
鈴尾は制止ひとつしようとしないまま、ただ茫然と見つめていた。
あれから家に戻り、なおも血を啜り取られながら。
いま自分の首すじを侵している牙が、佐恵子の柔肌を咬んだ。
そんな事実に昂奮を感じているのを自覚してしまっていて。
それ以来おかしくなってしまった感覚を、どうすることもできないでいたのだ。
佐恵子は椅子から起とうともせずに、かがみ込んできた男にされるがまま、ふくらはぎを咬まれていった。
きょうのハイソックスは、空色だった。
空色のハイソックスの生地のうえを、どろりと流れる血が、赤紫に光った。
青の飾り文字のワンポイントが、ほとび散る血潮に塗りこめられてゆくのを見おろす佐恵子の頬に、かすかな苦笑いがよぎるのを、鈴尾は見逃さなかった。
彼女もきっと、理性を冒され始めているのだ――
その行き着く先のことを想像すると、ぞっとするようでもあり、ドキドキするようでもある。

阿鼻叫喚というにはかけ離れたほど弱々しい悲鳴は、やがてかすかな嬌声にすり替えられた。
さっきまで立ち尽くしていたもうひとりの若い獲物――桑江佳奈美の姿がみえない。
机の向こう側に倒れているらしいのが、転がったサンダルでそれと知れた。
どういうことをされているのか、ここからは見えないけれど。
やはり机の向こう側に倒れている同僚の男性である初川が、目を真っ赤に充血させて佳奈美の倒れているあたりに視線を固着させているのをみると、それとなく察しをつけることができた。
――桑江は処女じゃ、なかったんだな。

授業が終わって廊下に生徒が満ちるころには、吸血鬼どもは姿を掻き消していて、
事務室の面々もまた、なにごともなかったかのように机に向かっていたし、生徒の応対を受けていた。
女子事務員たちのストッキングの伝線や、ハイソックスを濡らす赤黒いシミは、生徒たちの目に触れることはなかった――
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