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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

好ましくない状況。

2016年02月04日(Thu) 04:27:24

いつも勤め先まで、わたしの血を吸いに来るその男は。
きょうにかぎって、朝現れた。
吸血鬼のくせに、夜も昼もないものか――そんな問いは、このさい愚問のうちに属するのだろう。
彼らは血に飢えないかぎり、街の人たちとおなじように暮らしていた。

出勤前のことだった。
玄関のあたりから、あわただしい雰囲気が伝わってきて。
まだエプロンをしていた妻が招き入れたのは、あの男だった。

すいません。喉乾いて、ガマンできなくなっちゃって・・・

正直すぎる言いぐさだが、どこか憎めないのが彼らの特徴・・・いや特技かもしれなかった。
わたしは、しょうがないんですね・・・とかいいながら。
ソファに腰かけて、目をつぶってやる。
足許ににじり寄って来た男は、わたしのスラックスのすそを引き上げて。
彼の好みに合わせて穿いた、ストッキング地の靴下のうえから、にゅるっと唇を這わせて来る。

ちゅーっ・・・と、血を吸いあげられて。
頭をふらつかせ、ソファに横倒しになってしまうと。
わたしに代わって会社に病欠の連絡をした妻は、いつの間にかエプロンをはずしていた。

エプロンのままでも、よかったのに。

男はそういいながらも、妻の背後に回り、首すじを咬んだ。

う・・・っ。

羽交い絞めにされて立ちすくみ、顔をしかめながら吸血に耐える妻。
吸い取った血潮に頬を染めた男の横顔が、好色そうににやけていた。

男が朝から訪ねてくるとき。
それは夫たちにとって、まことに好ましくない状況。
その場に倒れ込んだ妻は、ストッキングを咬み破かれながらふくらはぎをなん度も咬まれ、
じゅうたんの上、横倒しになってしまうと。
ソファのうえで横倒しになった私の目のまえで、切なげなうめきをあげる。

朝からポルノは、ないだろう?
やんわりとたしなめるわたしに、男はしゃあしゃあと、返してくる。
朝からポルノ。いいご家庭だね・・・

ああ。まったくだよ。

貧血にラリッた頭を抱えながら。
それでも妻のようすから、目が離せない。
半裸に剥かれながら犯されて、身もだえをくり返す妻は。
男の腕のなか、すっかり飼いならされてしまっていた。
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