FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

調和。

2016年03月31日(Thu) 07:36:08

血を吸われるなんて、理不尽だと思っていた。
少なくとも、不自然だと思っていた。
転入許可の条件として、校内に来賓として訪れる吸血鬼に、血液を無償で提供することが条件に入っていたことも。
制服が半ズボンに、女の子みたいに紺のハイソックスを着用することが義務づけられていることも。
PTAの席では母さんも血を吸われて、吸血鬼の愛人にされちゃったことも。
いちいち理不尽だと思っていた。

自分から吸われに行くなんて、非常識だと思っていた。
身体がムズムズするのも、咬まれた痕がジンジンと疼くのも。
気がついてみたら、ボクをひいきにしてくれる吸血鬼の目のまえで手を合わせて、
お願いだから血を吸ってくださいって懇願しているときだって。
引き抜かれた血液と引き換えにあいつがボクの身体のなかに注入した毒液のせいだけだと思っていた。

身体も心も、調和していく。
週1回の吸血の義務は、週2~3回の愉しみにすり替えられて。
家に戻るとたいがいくり広げられている母さんの情事は、
のぞき見をする後ろめたさと半々の、やっぱり愉しみにすり替えられていた。

こんどはきみの彼女を紹介してくれる番だぞ。
そう囁く小父さんに。
ボクは精いっぱいのしかめ面を作って、応えている。
紹介するだけだぞ。なんにもさせないぞ。
彼女だって、身持ちの正しい子なんだから。
お前なんかの自由にされないぞ。
彼女の純潔をかけてもいいから・・・って。
前の記事
調和 2
次の記事
旨い。

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/3284-98e1abdb