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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

バブル時代の婚約。

2016年06月30日(Thu) 07:27:57

彼女は、親が決めた結婚相手だった。
そういうの、バブルのころにはもう、流行らなくって。
でもボクの未来の花嫁も、やっぱり流行らないタイプの女の子で。
ついでにいうと、あんまり可愛いルックスの子でもなかったけれど。
やっぱり生涯の伴侶という重みは大きくて、
ボクのなかではじゅうぶん、大きな存在になっていた。

子供のころからボクが懐いていた吸血鬼の小父さんは。
案の定、ボクの彼女に横恋慕をして、
ロコツなくらいもの欲しげな顔をして、彼女のことを欲しがった。
NTRなんて言葉がなかった時代――
でも明らかに、そんな時代でも。
そういう願望は・・・多くの男の子が持っていた。

いいよ。キミさえ理解してくれるなら。俺は勝手に襲うから。
小父さんはそんなふうに、協力を渋るボクにはそういったけれど。
わざわざ襲う場所と刻限を予告してきたのは――ボクにも来いと言っているようなものだった。
ワクワクする気分を抑えかねたボクの足どりは、フワフワと浮ついて、
まるで地面に足がついているような気がしなかった。

勤め帰りの夜道を襲われた彼女は、
さいしょのうちこそ両手で口許を抑え、逃げ回り、追い詰められて、
激しくかぶりを振って、哀願をして。
さいごに首すじを、がぶりとやられてしまっていた。
うら若いバラ色のしずくを純白のブラウスに撥ねかせながら、
生き血をチューチュー吸い取られてゆく彼女を目のまえに、
ボクはドキドキ、ズキズキと胸わななかせ、
さいごに半ズボンを濡らして失禁していた。

その場にあお向けに抑えつけられたまま、
首すじから景気よく血を吸いあげられてしまった彼女は、
ふたたび起きあがったときにはもう、別人になっていた。
もの欲しげな唇を足許に吸いつけてくる小父さんのことを、もう拒もうともしないで。
ボディコンのスーツからにょきり覗く、エナメルのハイヒールに縁どられた恰好の良い脚を、気前よく投げ出すと。
あのころの女の子ならだれでも穿いていた、あのテカテカ光る肌色のストッキングを、
惜しげもなくブチブチと、咬み破らせてやっていた。

あのころの女の子は、処女を捨てるのをなんとも思わなかった。
新婚初夜の床で、ボクに差し出されるはずだった純潔は、
その場で小父さんの手で、他愛もなく汚されていった――

あのときの昂奮は、いまでも胸の奥に、とぐろを巻いている。
行ってくるわね。
きょうも勤めに出かけてゆく妻は、一見地味なスーツ姿。
それは小父さんがもっとも好む装いだった。
脚に通したストッキングは、あのころみたいなツヤツヤとした光沢は帯びていないけれど。
透明なナイロンは、四十女の足許を、妖しく彩っている。
ボクは視て視ぬふりをして、妻を「勤め」に送り出す。
献血という慈善事業といわれる「勤め」へと、彼女はいそいそと出かけてゆく。
結婚前に、ボク以外の男に処女を惜しげもなく与えた妻は。
其処でおおぜいの男たちを相手に、貞操を惜しげもなく、汚し抜かれて帰ってくる。
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咬まれた痕は、咬まれた者同士にしか、見えないらしい。
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