淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
ぼくの純潔。 名門校のハイソックス
2016年09月03日(Sat) 06:12:13
公園に足を踏み入れた途端、しまったと思った。
この刻限だと、ここには間違いなく、吸血鬼の小父さんがぼくを待っている。
若い血潮を吸い取りたいと、喉をカラカラにひからびさせて。
気に入ってもらえたぼくの制服姿もきっと、彼の期待値のなかに含まれているのだろう。
それはもちろん、かまわない。
だって、そのためにここに、やって来たのだから。
ところが、なんと不覚だったことか、今夜にかぎって脚を通してきたのが、
大事にしている某有名校の指定もののハイソックスだったのだ。
ネットでン千円でせり落とした値段もさることながら、入手そのものが難しい品物で、
特別のときじゃないと履けない代物。もちろん、咬み破らせてしまうわけには、いかなかった。
でも、すでに公園の入り口を通り抜けてしまった後のこと。
いままでになん足、小父さんにハイソックスを履いたまま脚を吸わせて、咬み破らせてしまったことだろう?
おや、きょうはいつになく、おどおどしているね?
ぼくの怯えたようすが好ましかったのか、小父さんは我が物顔に、ぼくのことを引き寄せて、首すじを吸った。
鋭利な牙が、首のつけ根にチカリと咬み入れられてくる。
皮膚をじわじわと冒される感覚に、ぼくはゾクゾクしながら佇みつづけた。
ひとしきり、血を吸わせてあげると、ぼくはおずおずと切り出した。
お願いがあるんだ。きょうのハイソックスは破かないで。
めったに手に入らない、名門の女子高の指定ものなんだ。
本物の小娘みたいに手を合わさんばかりにして懇願するぼくに、吸血鬼は寛大だった。
寛大というか、同好のものの目になって、訊いてきた。
へえ、どこの学校のやつだね?よく見せてくれないか?
ぼくはいつものようにベンチに腰かけて、そっと脚を差し伸べる。
視線を集中させられた足許が、微妙にくすぐったい。
んふぅ・・・なるほど。学校名の頭文字がワンポイントになってるんだね。
これはたしかに、気になる靴下だね。いくらしたんだい?
ネットで落とすのがたいへんだったこと、すんでのところ制限時間ぎりぎりでせり落としたことなどを、
ぼくも同好者の言葉で、彼に伝えていた。
彼もまた、それをくすぐったそうに、耳を傾けてくれている。
破かない代わりに、たっぷり舐めさせてあげることにした。
いつもより念入りに、しつように、彼は舌を這わせてくる。
名門女子校のハイソックスは、誇らしげな学校名のイニシャルの縫い取りもろとも、
唾液をたっぷりなすりつけられ、しみこまされて、
ふさわしくないあしらいに耐えかねるように、くしゃくしゃになってずり落ちてゆく。
凌辱される女学生――そんな言葉がふと、頭に浮かんでいた。
もちろん――名門校のハイソックスを履いたままの脚は左右に割られ、
ひどく熱っぽいやり口で、ぼくは股間を侵されていった。
お互い、よほど昂奮したときじゃないと、ここまでたどり着かないはずなのに。
その夜にかぎって、二度も三度も、ぼくの貞操はむさぼられていった。
ぼくもまた、名門校の女学生になり切って。
彼に加えられる凌辱を受け止めて、身体のすみずみにまで、恥ずかしい快感をいきわたらせていた。
三足落札したら、一足だけ破らせてあげる。
そう約束するぼくに。
この学校の子をひとり襲って、学校の購買で買わせよう。
たしか、近場にあるんだよな?
そうすればきみ、なん足でも履けるぞ。
小父さんはたちの悪そうなにたにたとした笑みを泛べながら、いけない約束をし返してきた。
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