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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

真夜中のデート

2016年09月12日(Mon) 07:53:54

街に出没する吸血鬼は、夜な夜な乙女の生き血を求め歩く。
狙われた彼女の身代わりに、彼女の制服を着て夜歩くボクは
たちまち彼の、餌食になった。
女装に目ざめたのは、はるか前――
彼女にはいえない願望を、人知れず遂げたボクは、
乙女を襲いたいという彼の願望を、半分だけかなえてしまっていた。

彼は幸いにも、ボクを男と気づきながら。
血を吸い終わる最後まで、ボクを女の子として扱ってくれた。

それ以後は、感謝の気持ちさえこめて、彼に血を吸わせる日々――
きみの彼女を襲いたい。
いつの間にか魅入られてしまったボクは、
そんな彼のいけない願望を、ついにかなえてあげてしまう。

ボクの目のまえ、抱きすくめられて。
セーラー服のえり首の、三本走った白のラインをバラ色のしずくに浸しながら、
彼女はうっとりと、吸い取られてゆく。
その姿をうっとりと見つめるボク。
そんなボクのことを彼は、下僕としてではなく親友として遇してくれた。

きょうもボクたちは、真夜中のデートを愉しんでいる。
いつしか彼女のスカートの奥までむさぼるようになった彼は、
ためらう彼女を、花嫁修業なのだといって騙し、
たかぶるボクは、上手になってからお嫁に来てねといって背中を押した。

彼女がセックスされてしまうのをのぞき見するのは、
彼女とセックスするのと同じくらい、昂ることができるのだと知ってしまったボクは、
おそろいのセーラーの襟首並べて、
おそろいの紺のハイソックスのふくらはぎを吸わせて、
同じようにスカートをたくし上げられ、股間を侵されて、
互いに互いの痴態を見つめ合って・・・
いつしか真夜中のデートを、やめることができなくなっていく――
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コメント

セーラー服を身に着ける喜び。その姿で吸血鬼にされるがまま女性のように犯されるボク。わたしもそれに共感し、この物語にこころ昂ぶりました。
柏木さんのいくつかのお話の中でも、女装のお話はツボにはまりますね。

吸血鬼に血をいっぱい吸われても、吸血鬼から性をいっぱい吸い取りたい。わたしもこの吸血鬼に襲われたら、そうなっていくことでしょう^^
by ゆい
URL
2016-09-13 火 05:08:29
編集
> ゆいさん
お話に共感してくださって、ありがとうございます。
吸血鬼とボク・彼女は、お互いに分かち合っているのかもしれません。
血を吸わせてあげたり。
精をそそぎ込んであげたり。
ちょっぴりNTRに目ざめさせて、
妖しい快感に浸らせてあげたり。
^^
それがお互いに対する背徳行為だったとしても、
背徳自体を愉しんでいる彼らには、むしろ至福の刻のはずですからね。
by 柏木
URL
2016-09-13 火 07:17:15
編集

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