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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

今度は妻の番・・・

2016年09月20日(Tue) 08:04:54

ひとつだけ、思惑ちがいがあった。
きょうは、妻を吸血鬼に襲わせる初めての夜――
長い夜になるはずだから、娘は祖父母のところに、預かってもらっていた。
PTAの会合に遅れまいとして、妻は早めに家を出た。
よそ行きの緑のワンピースが、永井夫人としての死に装束になるとも知らないで。
わたしはおもむろに携帯を手に取って、青山さんにメールを入れる。

「家内の典子はいま、家を出ました。緑のワンピースに肌色のストッキングです。
 後はよろしく頼みます」
「わかりました。ご主人も早くお出かけになってください。希望者は予想以上に集まりましたが、驚かないでくださいね。」
すっかりベテランのやり取りだった。
自分の妻が襲われる前、「たっぷり学習したおかげ」と、青山さんはいう。
きっと、そういうものなのだろう。
幸か不幸か、わたしは青山さんのときしか、経験がなかった。
それでもつい、指は携帯のキーをまさぐっている。
「ストッキングの色は、奥さんの時と一緒ですね。よろしくお願いします」
家内を売るという後ろめたさを、家内がヒロインのお祭りに参加する好奇心が塗り消していた。
いちどは咬まれるのを承知で訪れた街。
それが今夜だというだけ。それが不意打ちだというだけ。

思惑違いといったのは、今回は会合の「帰り」ではなくて「行き」だということ。
まだ明るいではないですか。
幸いその日は曇っていて、普段でも人通りの少ない街は、さらに人けが感じられなかった。
わたしが妻のあとをだいぶ離れて尾(つ)けていくと、
あちらから2,3人。こちらの路地から2,3人と、「お仲間」がさりげなく尾行の列に加わって、
獲物に群がる獣のように、妻のあとを尾けてゆく。
だれもが狙いは、妻ひとり。
この状況、なぜかちょっとわくわくするな。

大勢の人の輪に囲まれて。
妻は慌てふためき、なん度も輪から抜け出そうとしてそのたびにはじき返されて。
とうとう黒衣の男に後ろから羽交い絞めにされると、首すじをがぶりとやられてしまっていた。
青山夫人のときと、まったく同じ経緯だった。
妻が路上に倒れてしまうと、わたしの存在を意識した人たちは、それとなく間をあけて、視界を確保してくれている。
かなり遠くからだったけど、いちぶしじゅうを視てしまった。
妻が、緑のワンピースをくしゃくしゃにたくし上げられながら、太い肉棒を股間に突き込まれてしまうのを。
肉棒をなん度も出入りさせてしまっていくうちに、その味をしたたかに味わわされて、
とうとう自分から、腰を振りはじめてしまうのを。

夢中になった輪の中に、いつかわたし自身も交じっていた。
妻もそれと知りながら、わたし相手に金切り声をあげていた。
こんなに交付したセックスは、何年ぶりだろう?
娘が生まれてからは、こんなにおおっぴらなセックスは、なかったと思う。
自分の頭のなかのもやもやがスッと晴れたとき。
ほかのメンバーもきっと、おなじ爽快感を覚えているとわたしにもわかった。

地元のおっさんたちが代わる代わる、妻を犯してしまうと。
「お疲れさまでした」の立ち去りぎわ、そのうちひとりが妻ににじり寄って、おねだりをした。
「ストッキング、もらって行ってもいいかね?」
脱げ落ちて片方だけを脚にまとっていた妻は、ちょっとびっくりしたように、
「ああ・・・・エエ。どうぞ」
そういってあいまいに返事をすると。
ひざ小僧の下までずり落ちた肌色のストッキングを、男は手早く抜き取っていく。
慣れた手つきだった。
「だいじにしますよ。うひひ」
妻からせしめたストッキングを手にぶら提げて起ちあがると、それをむぞうさにポケットにねじ込んだ。
「じゃあわしは、スリップを」
「わし、ブラがええな」
いったん立ち去りかけた男どもは、われもわれもと妻の下着を奪ってゆく。
下着だけではなく、ワンピースまで奪われて、さすがに妻は半泣きになった。
「これを羽織って帰れ」
吸血鬼は親切にも、身にまとった黒い衣装を渡してくれた。
「こういうときのために、羽織っているのさ」
妻の貞操を奪う特権を遠慮会釈なく行使した男に、わたしは鄭重に頭を下げる。

そのあとは、もはや恒例化した「お披露目」だった。
輪姦の輪のなかに加わらなかった勤め先の同僚たちが。
妻を校庭に引きずり込んで、われもわれもと折り重なってゆく。
地面のうえで素足をばたつかせながら、それでも妻は腰の動きをひとつにしていった。
「ふつつかですが、どうぞよろしくお願いします」
妻と並んで地べたに正座をして、わたしが率先して皆に頭を下げると。
妻もわたしと並んで全裸のまま正座をして、「お願いします」と声を合わせた。

別れぎわ、なん人かが妻に、「またね」と囁いていく。
それを、「いつでもどうぞ」と見送るわたし――
わたしたち夫婦の歴史が、その夜を境に塗り替わった。
妻は今夜もいそいそと、身ぎれいにして出かけてゆく。
ハンドバックのなかに、穿き替えのパンストはなん足仕舞われているのだろう?
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ひとりごと。
次の記事
奥さんを襲うので、ご協力を。^^

コメント

一気にアップされましたね。

NTR物、爆走って感じですが、頭の中にかなり溜めておられたのですね^^

これからじっくりと読ませていただきます。
by ゆい
URL
2016-09-21 水 06:37:35
編集
> ゆいさん
ちょっとレスが遅れました。ゴメンナサイ。
^^;

すとれすが限りなくたまってまいりますと、
どういうわけかこのネタに走る傾向があります>NTR
なんなんでしょーね?
^^;
by 柏木
URL
2016-09-24 土 11:22:27
編集

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