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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

音楽教室の帰り道

2016年09月29日(Thu) 07:34:11

その音楽教室からは、約30~40分間隔で。
ひとり、またひとりと、少女が姿を現し、消えてゆく。

そうした情景を、物陰からかいま見て。
今か今かと待ちつづけている黒い影。
彼らの目当ては少女たちの白い首すじ。
ロングのスカートをたくし上げると初めておがめる、柔らかな太もも。
ハイソックスにくるまれた、肉づきたっぷりのふくらはぎ。

帰宅の途(みち)についた彼女たちの行方は、
曲がり角を曲がってすぐのところで、さえぎられて。
アッとひと声叫ぶと、少女の姿は、こんどは闇のかなたへと消えてゆく。

「エエ、そうですね。お嬢さんは7時までに帰宅させますから」
邸の女主人はそういって、受話器を置く。
置いた受話器を見おろしながら、フフッと笑う。
なにも知らない少女は、おさげ髪を揺らしながらピアノに向かいながら、
先生のほうに生真面目なまなざしを向けていた。
見あげると、時計の針はまだ5時前。
お邸と少女の自宅との間は、徒歩10分の距離だった。

「ありがとうございました。失礼します」
玄関で革靴をきちんと穿くと、少女は礼儀正しく先生にあいさつをしてから、辞去していった。
「エエ、エエ、帰り道気をつけてね」
先生はにこやかにそう応えると、少女をいたわりながら送り出す。
それから、閉ざされたドアを間近に見据え、フフッと笑う。
おニューのハイソックス、履いてきたのね。あの子・・・

窓越しに、先生の耳にだけ響く、キャーッというかすかな悲鳴。
そうよ、いまみたいに気を入れれば、楽器もいい音を出してくれるのに。
犠牲になった少女が立った今まで腰かけていたピアノの椅子に、
次の番の子が神妙に腰をおろして、先生のほうへとまなざしを注いでくる。
足許をオトナっぽく引き締める濃紺のハイソックスは、これから受ける辱めを、まったく予期していない。

よく来たわね。優佳子ちゃん。
それでは、レッスンを始めますよ・・・
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