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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

妹の紺ハイソ

2016年10月05日(Wed) 06:40:04

公園のベンチのごつごつとした感触にも、もうだいぶ慣れた。
むしろここにうつ伏しているときのほうが、教室にいるよりもリラックスした気分になれる。
というも――
このベンチで腹ばいの姿勢を取っているときは、吸血鬼の小父さんに、脚を咬んでもらっているときだから。

きょうも小父さんは、ボクのふくらはぎにとりついて。
小父さんのために履いてきたハイソックスを脱がせもせずに、牙を深々と埋め込んでいる。
しっかりとしたナイロン生地の舌触りが、たまらないのだという。
さいごはハイソックスをずり降ろして、素肌の上から咬むのだけれど。
そうする前に、たっぷりと・・・ボクの履いているハイソックスを舌や唇で愉しんでいくのだった。
そんな小父さんのために、チュウチュウと勢いよくボクの血を吸いあげる小父さんのため、
うら若い血液を気前よく、分けてあげてしまっている。
血液が傷口を通り抜けるときのあの妖しい疼きが、きょうもボクを迷わせていた。

ふぅ・・・
傷口から牙を引き抜いて、小父さんが満足そうなため息を洩らすとき。
ボクも身体から力を抜いて、「ふぅ」と息をはずませる。
ライン入りのハイソックスは、運動部の部活のときのユニフォーム。
この服装で小父さんの相手をするときは、チームメイトを裏切っているような後ろめたさを感じたけれど。
うちのキャプテンが餌食になってからはみんな、小父さんやその仲間たちのため、
みんながおそろいで、ライン入りのハイソックスの脚を咬ませるようになっていた。

また女の子が相手をしてくれなかったんだね。小父さんのこと怖がって、みんな逃げちゃうんだよね?
ボクのからかい文句を、小父さんはくすぐったそうに受け流すと、いった。
こんど、きみの妹さんを連れてきてくれないか?

やらしい・・・なんだか、やらしいな・・・
兄さんに妹を紹介させるの?
みんなそんなふうにして、女子の生き血をゲットしているの?
だからさいしょに、男子をたぶらかしにかかっているの?
小父さんたちのやり口が見えてしまったとき――それでもボクは批難の言葉を慎んで、素直に肯いてしまっている。
じゃあこんど、妹の下校時間に合わせて、小父さんと逢うことにするからね。

公園の通路を横切っていく制服姿の妹を、遠目に追っていくと。
その小さな人影は、こちらを振り向いて。立ち止まって。びっくりしたように佇みながら、様子を窺っていた。
「春江、おいで!」
ボクが脚を咬まれながら声をあげると、妹の春江はもじもじしていたけれど、
くり返し名前を呼ぶと、気の進まないような足どりで、こちらに歩み寄ってきた。

「お前も脚咬んでもらいな」
ボクの命令なんかいつも無視しているくせに、どういうわけかその時だけは、春江はとても従順だった。
「お兄ちゃん。顔色悪いよ」
そういって、ちょっとだけ心配そうにボクの顔を窺うと。
ボクは無言でベンチの上から降りて、春江も無言で、ボクのいたところにそのまま腰をおろす。
「ハイソックスの上から、咬むんだね」
ぶすっと呟く仏頂面の妹に。小父さんは猫なで声で迫っていく。
「面白そうだろ?だから自分から来たんだろ?」
「そんなこと・・・ないよ・・・」
「お兄ちゃんのことが心配だったのか」
「それも・・・あるけど・・・」
言葉を交わしながら春江の横に座って、なれなれしく肩に腕を回してくる小父さんに。
いつも気の強いはずの春江は、意外にも無抵抗だった。
「紺のハイソックス、たっぷりとしていい感じだね」
「あたし、脚太いもん」
「いや、これくらいの肉づきのほうが、男子にモテるんだ。本当はね」
「そうなんだ」
春江はまんざらでもない顔になる。
「咬まれるのは初めてかい」
「まだ咬ませてあげるって、決めたわけじゃない」
そういって春江は強がるけれど、もうすっかり小父さんの腕のなかに取り込まれていて、
スカートの上から太ももをもの欲しげにまさぐる手を、どうすることもできないでいる。
さすがに、露骨にやな顔をして、さっきから小父さんをにらみつづけていたけれど。
小父さんはそんな春江の目線がむしろ好もしいらしくって、
「女子にモテない」ってボクにからかわれたときと同じように、くすぐったそうに受け流していく。
「首すじと、どっちが先がいいかね」
「だからー!まだ咬ませてあげるって決めたわけじゃない」
「安心しなさい。きみにそんな恥ずかしい決断をさせたりしないから」
「エ・・・どういうこと」
「わしが一方的に・・・咬む・・・!」
さいごは大きく口を開いて。
伸びた犬歯にあわてた春江が、両手で口をふさぐ間に。
おさげの黒髪をかいくぐり、むき出した牙を春江のうなじに埋めていた。
きゃ~っ。
時ならぬ悲鳴に、不覚にも射精してしまっい、半ズボンの裏をびしょ濡れにさせたことは、いまでもナイショ。
吸血鬼は妹を掴まえたまま、ごくり・・・ぐびり・・・とロコツな音をたてて、十代の女子の生き血を飲み耽る。
妹は座ったしせいのまま、気おされまいとするように、歯を食いしばって悲鳴をこらえる。
決して泣くまい。弱みを見せる麻衣。
そんな意地っ張りなようすが手に取るように伝わってきて、思わず「かわいいなあ」って、呟いてしまう。
春江はボクのことをにらんだけれど。
知らず知らず施してしまっている飲血の奉仕の光景を、ボクは絶句しながら見届けていた。

「もう、知らないからね」
やっとやっと首すじを放してくれた小父さんに、春江は精いっぱい強がってそういうと。
ずりおちかけた紺のハイソックスを、ひざ小僧の下まで引き伸ばす。
「ご馳走すればいいんでしょ」
どこまでも、ツンツンとした態度。
吸血鬼は、女の子のそんな強がりをまるきり無視して、
自分は自分の仕事をするといわんばかりに春江の足許にかがみ込むと、
差し伸べられたふくらはぎに、ねっとりと唇を吸いつける。
紺のハイソックスを履いたまま、春江は小父さんの牙を受け容れた。
ボクがいつも、運動部のユニフォームのライン入りハイソックスをご馳走してあげるときと、まったく同じようにして。

紺のハイソックスも、いいなあ。
ボクも脚に通して、小父さんに咬ませてあげたいなあ。
妹が生き血を吸い取られていくというのに、このけしからぬ兄はそんなことを妄想して。
吸血鬼の不埒で好色な唇の下、春江の履いている紺のハイソックスが、みるみるよじれて、くしゃくしゃになってずり落ちてゆくありさまを。
息をつめて見守って、愉しんでしまっている。


愉しんでたよね?お兄ちゃん。
小父さんと別れてしまうと、いつもの力関係が、現実と一緒に戻ってきた。
そうだね。愉しんでたかな。
ボクは頭上に広がる青空を見あげながら、ひとごとみたいにそう応えると。
そのまま空を見あげながら、いった。
紺のハイソックス、まだ持ってる?ボクも履いてみたいんだけど。
じゃあ、こんどはおそろいで――あたしのハイソックスお兄ちゃんにも履かせてあげるから。
春江は血の気の失せた蒼ざめた頬に、満面の笑みを浮かべてこたえた。
そして、イタズラっぽい笑みを切らさずに、言ったのだ。

こんどさ、ママがお兄ちゃん用に、女子の制服買ってくれるってさ。
今度から、女子になって登校するんだよ。学校でももうなん人か、そういう男子いるからさ。恥ずかしがらないでも平気だって。

妹を堕落させるのにひと役かったつもりでいたけれど。
やはり妹のほうが、一枚上手だったらしい。
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