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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ぼくは同級生の人気者。

2016年11月21日(Mon) 07:19:06

周東、お前の血を吸わせろよ。
きょうも休み時間になると、同級生の吸血鬼たちは、ぼくの血を欲しがって群がってくる。
担任の先生も、見て見ぬふり。
だって先生も放課後には、彼らを自分の家にあげて、奥さんの血を吸わせているくらいだから。
都会から転入してきた教え子が血を吸われるくらいは、ごく当たり前のことみたいだった。
ナオキくんは、ぼくの足許ににじり寄ると、
半ズボンの下に履いている紺のハイソックスのうえから、唇を吸いつけてきたし、
ハルオくんは、ぼくを後ろから羽交い絞めにして、
首すじにぬるりと、舌を這わせてくる。
タカオくんはシャツをはみ出させて、ぼくのわき腹を。
キョウタくんは半そでシャツからのぞいた二の腕を。
立ち尽くしたぼくを取り囲むと、みんな思い思いに咬みついて、じゅるじゅると音をたてて血を啜る。

眩暈を起こしてその場に尻もちをついてしまうまで、やめなかった。
尻もちをついたぼくに、みんなは「ありがとな」「ごちそうさま」「おいしかった」口々にそうお礼を言って、
さいごにナオキくんに頭を撫でられて、解放される。
ほかの三人はぱたぱたと足音を立てて走り去ったが、ナオキくんだけは戻ってきた。
だいじょうぶかよ?といって、ぼくが起ちあがるのに手を貸してくれる。
家までついていってやるからさ。
そういって付き添ってくれるのは、半分は親切心。でももう半分は、はっきりちがう。
家にあがってく?
ぼくはナオキくんをもてなしてやる気になって、そういった。
ナオキくんもくすぐったそうに笑い返して、うれしいな、と、こたえた。

ナオキくんのお目当ては、母さんの生き血。
血を吸われるようになったぼくは、ぼくの血を吸ってくれる友だちに、母さんを紹介していた。
さいしょに吸血鬼の友だちを四人、家にあげたとき。
母さんはお紅茶を淹れてくれたけど。
彼らの目当ては、もっと濃い赤い液体――
母さんはみんなに取り囲まれて、押し倒されて。
きゃあきゃあと小娘みたいにはしゃぎながら、血を漁り取られていった。
いつもしつけにきびしい母さんが、
ブラウスをはだけて、ブラジャーをむしり取られて、
スカートのすそから太ももをあらわにのぞかせながら、
ぼくの仲良し相手に、生き血をチュウチュウ吸い取られてゆくのを、
ぼくは目を見張って立ち尽くして、いちぶしじゅうを見届けてしまっていた。
ゾクゾクとした歓びに目ざめてしまったのは、そのときだった。
脚好きなナオキくんはそのときも、いつもぼくの履いているハイソックスを咬み破くときとおなじように、
母さんの脚から肌色のストッキングをむしり取っていった。

父さんも時々、お友だちを連れて帰ってきて、母さんのことを襲わせている。
ぼくも父さんの目を盗みながら、父さんの友だちと入れ代わりに、ぼくの友だちを送り込む。
とくにナオキくんは、ぼくの母さんのことをとても気に入ってくれたみたいだった。
母さんは貧血に顔を蒼ざめさせながらも、ぼくの友だちの相手をしてくれた。
ナオキくんもそういうときは、母さんに手加減をしてくれて、
足りない分はぼくの首すじを咬んだり、ハイソックスを咬み破ったりして、お腹を満たしていく。
このごろは、そんなふうに母子ながら血を吸い取られることが、むしょうに嬉しい。
母さんの血とぼくの血が、彼らのなかで仲良く織り交ざっていくのを想像するのが、むしょうに愉しい。
きっと、そのうちに、ナオキくんたちが年頃になって色気づいたら、
ぼくの母さんを相手に、筆おろしの儀式を済ませるのだろう。
「だいじな瞬間だから、周東の母さんと姦りたい」
そんなふうに面と向かって言われても、ぼくはただ、くすぐったそうに笑い返すだけ――
ひょっとしたら、ぼくの筆おろしも、母さんが相手をしてくれるかもしれなかったから。


あとがき
もしかするとこのお話のヒロインは、前作の奥さんと同じ人かもしれません。
旦那様からも息子さんからも紹介されつづけたら、すごい貧血になっちゃいそうですが。(笑)
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