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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

顔見知りの少女。

2017年02月09日(Thu) 06:25:57

女の子のハイソックスをイタズラしたいなんて・・・あなた相当、ヘンタイね。
優奈は白い目で、俺を見つめた。
血に飢えた喉がはぜるように、目の前の少女の生き血を求めていた。
いいわよ。咬ませてあげる。あたしのでよかったら――あんたみたいなヘンタイ、相手にする女の子なんていないだろうから。
ぞんざいに投げ出された、紺ハイソの脚に。
俺は無我夢中で、むしゃぶりついていた。
大人を軽蔑したい少女の仕掛けた、稚拙な罠にわざとはまって。

濃紺のハイソックスのうえから、舌をロコツに這わせると。
しなやかなナイロン生地の向こう側、しっかりと発育したふくらはぎの生硬さが伝わってくる。
強気な少女のふくらはぎは、意固地な剛(つよ)さを秘めていた。

どお?楽しい?
優奈の声が値踏みをするように、頭のうえから降りそそいでくる。
愉しいし、ありがたい。それから、小気味よい。
続けざまに、思い浮かんだ言葉をつなげると。少女はいった。
小気味よい、だけ、賛成。
大人をばかにし切った声――
あと、嬉しい。
不意に口をついて出たつづきに、少女は不意打ちを食ったように、すこし黙って。それから、いった。
ヘンタイ・・・

濃紺のハイソックスを履いた脚はそれでも引っ込められることはなく、
ピチャピチャと音をたててねぶりつく俺のワイルドな欲情に曝されるまま、よだれまみれになってゆく。

こんどはいつ逢うの?
くるぶしまでずり落ちたハイソックスをもう一度ひざ小僧のすぐ下まで引っ張り上げながら、優奈は訊いた。
また、逢ってくれるの?
もちろんよ。あなた、モテないだろうから。
こちらをふり返る頬が、失血に蒼ざめ透きとおっている。
少女から獲た血の量は、上気した頬でじゅうぶん、実感できていた。
さっきまで。あれほどカサカサに干からびていたのに――
けっこうなダメージだったはず。
じっさい少女は、自分のダメージを素直にあらわにするように、腰かけた椅子からずり落ちて、すとんと尻もちをついた。
すこしは遠慮しなさいよ。
悪りぃ。きょうのところは、無理だった。
謝る俺に、
モテないもんね。
女は念を押すようにそういって、フフッと笑う。
大人びたその冷笑に、なぜか報いてやりたくて。
俺は少女の肩を引き寄せ――唇を吸っていた。
強烈なビンタが、お返しで飛んできた。
これで、おあいこにしてあげる。じゃあまた、金曜ね。
自分のつごうを一方的に押しつけると。
少女は起ちあがり、こちらに背を向けて歩み去る。
いちども、ふり返らずに――

こんなことをほざいたら、たちまちぶっ飛ばされるだろうけど。
貧血を起こしたよろけ気味の足どりだけが、ちょっとだけ痛々しかった。
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