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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

いや、気の毒とも限らない。

2017年02月28日(Tue) 06:17:23

どうしても尾(つ)いていってしまう、妻の密会現場。
わたしの血をしたたかに吸って、ダウンさせたことのあるその吸血鬼は、
夫も黙認する妻の不倫相手。
今夜も喉が渇いたのか、妻のことを呼び寄せて、
ひとしきり血を吸い取ると、逆立てた股間もあらわに、妻を襲う。
二重の意味で襲われる妻は、物陰からのぞき見る夫を意識して、
わざとのように声をあげる。
「あなた・・・あなたぁ・・・ケンイチさんっ・・・許してえ」
自分の名を呼ばれることで最大の昂奮を呼び起こさせると知った妻。
その妻の演技にまんまと引っかかる、愚かな夫。

「ヘンなダンナだと思ってるでしょ?」
上目づかいで愛人を見あげる妻に、吸血鬼はいった。

そうでもないさ。
遠い昔、わしが血を吸われる番だったとき。
目のまえで妻を襲われるのを、やっぱりあんたのご亭主どののように、昂ぶりながら見遂げちまったくらいだからな。

――やつにも、いまのわたしとおなじ番だったことがあるのか。そして、相手を許したのか。
やつの身体に残っているわずかな血は、きっとわたしの血と同じ色をしているのだろう。
ふとそう思ったとき。
首すじに着けられた咬み痕がじわじわと疼き、わたしはある体験をせつじつに求めはじめる。
わたしの血は、やつの体内に吸収されたがっている。
そしてやつもまた――
妻の首すじにもういちど咬みついて、したたかに血を吸い取って気絶させると、
こちらのほうへと性急に、身を近づけてきた。
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夫の心得。
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気の毒なことをした。

コメント

君の名は
名前を呼ぶという行為
実はなにものよりも心を揺さぶられるものだと
わたくし思っております

どんな行為や淫らな言葉を求められても
名前がなければ第三者のもの
と意識を勝手に逃すこともできるから

名前と哀願、名前と状況、名前と行為
これらを告げられるとき
深く刻みつけられた快楽から
逃れるすべはありません
by 加納 祥子
URL
2017-03-04 土 09:41:12
編集
> 加納 祥子さん
どきりとするようなタイトルに、
どきりとさせられるコメント。
たんのうさせていただきました。^^
私が堪能してどうする?って、言われてしまいそうですが。

名前を呼ばれたら逃げ道がなくなる。
たしかにそのとおりですね。
至言であると感じます。
by 柏木
URL
2017-03-06 月 07:10:31
編集

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