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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

悪妻のささやき

2017年03月01日(Wed) 07:58:49

あたしたち、お似合いの夫婦だと思わない?
女装趣味の夫に、吸血鬼に寝取られた妻――

あのひとに、貴男の生き血をそっくり、分けてあげてほしいの。
だいじなものをあげるのは、最高の愛情表現だから。
そうよ。貴男はあのひとと、愛し合うの。女と男になって。
最愛の妻の貞操をプレゼントした相手だもの。
たいせつな血だって、惜しげもなく吸わせてあげられるわよね?
それでも貴男は、死なないわ。
恥かしい趣味の持ち主の貴男――
ずうっと生きて、あのひとに抱かれるあたしを、見つめつづけてほしいから。

あのひとね。
黒のストッキングを履いた脚を咬みたがるの。
だからあたし、なん足も咬み破らせてあげたの。
もう1ダースにも、なったかしら?
でもあのひとのお仲間は、おおぜいいらっしゃるんですって。
あたしひとりの血だけでは、足りないんですって。
だからね、あたし考えたの――

貴男が吸血鬼に遭って、血を吸い尽されて死んだって、
嘘の報せを皆さんにお伝えするの。
皆さん、悲しみながら、お式に参列してくださるでしょう。
そう、黒の喪服の下、あのなまめかしい黒のストッキングに脚を通して。
あのひとたちの大好物の、黒のストッキングの脚たちが、
お寺の本堂を埋め尽くすわけ。
黒のストッキングを履いた脚を、吸血鬼に咬ませるための集いだなんて、つゆ知らずに。

偽りの弔いの場は、すぐにあの人たちの狩り場になる。
貴男も参列するのよ。
周りにばれないよう、女の弔問客になって。
女の喪服を着て、自分のおそうしきに参列するの。
其処で貴男は、”貴女”になるの。


さあ、下準備を愉しみましょう♪
貴女をご希望通り、婦人服店に連れてってあげるから♪
そこで試着室に貴女を閉じ込めて、
一着の喪服といっしょに、置き去りにしてあげる。
アラ とっても似合うわよ♪
あたし必ず、そういってあげるから。
嘲り交じりの称賛にも、貴女は勃起するのでしょうね。
婦人ものの喪服に秘めた胸震わせて。

あたしの情夫は、咬み上手。
あなただって、いちころよ。
自分の妻を汚した男に、貴女も征服されちゃうの。
黒のストッキングをパリパリと咬み破られて、
恥にまみれたよだれで、たっぷり礼装を辱められながら、
貴女も堕ちてしまうのよ。
オホホ。あなたったら。
喪服のなかを、ほてらせているのね?
まぁ、なんて恥知らず。
奥さんに強制的に女の服を着せられて。
あなた、昂奮なんか、しちゃっているのね。

そうよ。
あたしのときと、おなじように
貴女も羞じらいながら、ショーツをおろすの。
男らしく(笑)、いさぎよく 貴女も貞操を差し出すのよ
あたしがためらいもなく、そうしたみたいに。
そうね、お式の当日は
あなた、ガーターストッキングを履くといいわ。
あたしがいつも、あのひとのために履いているのと、同じブランドを。
舌触りがとっても、よろしいそうよ。
貴女はあたしと同じストッキングを脚に通して、あのひとに辱められてゆくの。
あたしを汚した同じお〇ん〇んで、弄ばれてしまうのよ。
そして、あのひとの好きな黒のストッキングを脚に通したままの姿で、
辱めを受け容れさせられてしまうのよ。

安心してね
着せるのも脱がすのも、あたしが手伝ってあげるから。
あなた、ワンピースの後ろのチャック、上げ下げすることできないでしょ。
安心してね
あなたが堕ちるときには
お義母さまも
妹の沙織さんも
姪の加奈ちゃんも、いっしょだから。
あたしはもの分かりの良い伯母さまになって
あなたや皆さんの、記念撮影をしてあげる。
加奈ちゃんのお父様の富男さんが、奥様の痴態に昂奮してるところも、
シャッターチャンス逃さず撮らなくちゃね。


お式が済んで、みんな奴隷に堕ちたなら
あなたと一緒に奴隷になるわ
あたしが操を捧げたあのひとに、夫婦一緒にかしづくの。
こんなあたしの悪だくみを許してくれて、
協力までしてくれるあなたが夫で、あたしとっても嬉しいの。


あとがき
前作の翻案です。
この倒錯し過ぎたプロット、けっこう気に入りました。
さいごの一節でわかるように、この奥さんはご主人にぞっこんなのですよ。^^
前の記事
共感。
次の記事
喪服選び。

コメント

初めまして
ふらふらーっと立ち寄らせてもらいましたがいっぱいですね、どれから見ようか迷いってしまいます、とりあえず気になったのから……これはゾックゾクします!
なんかこう詩的な文章?引き込まれます
この文才憧れます!
ということで勉強のためにも楽しむためにもちょくちょく来させていただきます
長文失礼しました


by ナッシュ・ド・レー
URL
2017-05-31 水 12:51:38
編集
ナッシュ・ド・レーさん
初めまして。ご来訪ありがとうございます。

10年以上前から、思いつくままの妄想話をあっぷしております。
冒頭のブログ紹介はだいぶ古くなったので本当は変えなければならないのですが・・・方針はそんなに変わっていないように思っています。

女装・近親相姦・寝取られなどなど、おおざっぱにですがカテゴリわけしてありますので、関心のあるところからご覧ください。
あと、「少年のころ」というカテゴリには、比較的同性愛っぽいお話も入っています。

>詩的な文章
お褒め頂き、ありがとうございます。
特に気持ちがノッたときには、こんな文体で描いてみたくなるのです。
このブログのところどころに眠っていると思いますので、掘り起こしてくれると嬉しいです。

古い記事への投稿も、歓迎です。
またのご来訪、お待ちしております。
by 柏木
URL
2017-06-01 木 08:07:07
編集
こんばんは
久しぶりに読み返しています。

「さあ、下準備を愉しみましょう♪
貴女をご希望通り、婦人服店に連れてってあげるから♪
そこで試着室に貴女を閉じ込めて、
一着の喪服といっしょに、置き去りにしてあげる。
アラ とっても似合うわよ♪
あたし必ず、そういってあげるから。
嘲り交じりの称賛にも、貴女は勃起するのでしょうね。
婦人ものの喪服に秘めた胸震わせて。」

この部分、最近の自分に重なり合って昂ぶりを感じています。
女性の喪服を新調するため、お店で試着しなければいけない
なんて、恥ずかしすぎ、でも興奮は隠せません。
by ゆい
URL
2020-05-17 日 22:54:16
編集
ゆいさん
これを描いた時の記憶は、いまでもかなり鮮明です。
奥さんになり切って、謡うように科白を描き散らしました。
まさに、”魔”の降臨です。

本来不幸であるべきおそうしきを悦ぶシーン。
なぜか里中まちこさんの「薔薇に口づけ」という漫画(「黒衣のエバ」所収)のワンシーンを思い出しながら描きました。
恋人の血を吸った女吸血鬼が、恋人の葬式を悦ぶシーンです。
これでやっと、晴れていっしょになれるのだ と。
シチュも、少し似ているかもしれないですね。
by 柏木
URL
2020-05-29 金 23:43:12
編集

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