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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

吸血鬼の棲む街☆裏のタウン情報

2017年04月08日(Sat) 11:04:49

吸血鬼を迎え入れる家庭が密かに急増? 世帯の6割が「歓迎」

当市に吸血鬼の出没が報告されて、はや一年を迎える。
その後、市街地・郊外を含め昼夜を問わず吸血鬼が街出没するようになり、
道ばたの草むらで吸血鬼と人間の恋人同士による和気あいあいの吸血シーンを目にすることも珍しくなくなっている。
本誌はかねてから、当市に居住する10代から50代の男女を対象に意識調査を継続してきたが、このほどその結果の一部が明らかにされた。
もっとも注目されたのは、実際に吸血鬼と接触を持った人たちの受け入れ度。
調査を開始した昨年5月のデータでは、「迷惑に思う」が90%。「仕方なく受け入れている」が10%。
それが夏を過ぎた頃から好意的な見解がにわかに増加して、初めて「好意を持って受け入れている」が5%と低率ではあるが出現した。
さらに年末になると「迷惑に思う」は65%に減少。20%は「仕方なく受け入れている」だったものの、10%が「好意を持って受け入れている」となり、「歓迎する」が5%と初お目見え。
このほど公開された4月の統計ではその傾向がされあに拡大。
「迷惑に思う」はわずか8%にとどまり、「仕方なく受け入れている」も15%。そして「好意をもってけ入れている」「歓迎する」を合計すると、じつに77%の高率を記録し、吸血鬼と人間との関係性が様変わりしているところを見せつけた。
このうち、「迷惑に思う」と回答した8%のすべてが、吸血されて一週間以内であった。
なん度も吸血されるうちに親しみが生まれ、受け入れ度が高まることを示している。

特に夫婦ながら同じ吸血鬼を受け入れているケースが目立ち、「妻が吸われているところを視ると昂奮を感じる」という意見が多く見られた。
限定公開されている当サイトならではの、人々の本音を反映したものといえよう。
吸血鬼筋によると、配偶者の受難の光景を目にして性的昂奮を覚える男性は、「無類の愛妻家がほとんど」。
その情報が拡散したこともあって、愛妻家を自称する夫、夫に愛されていることを自覚したい妻が、すでに吸血鬼を受け入れている知人を介して相手探しをするケースが増えているという。

                  ―――

「なかなか刺激的な記事だね」
ぼくの背後で吸血鬼が笑う。
パソコンに向かうぼくの後ろで、やつに抑えつけられ血を啜られているのは、妻の裕子。
そう、ぼく自身が、吸血鬼を「好意をもって受け入れている」夫の一人なのだ。
さいしょはもちろん、抵抗があった。
けれども、夫婦ながら血を啜られつづけているうちに奇妙な愛着がわいて、
いつの間にか三日に一度と決められていた訪問が待ち遠しくなり、
こちらからお願いをして二日に一度――夫婦で血液を提供する場合、健康を損なわないぎりぎりの頻度――まで頻度を上げてもらい、
さらに今では、彼を居候の一人として養うまでになっていた。
「あんたが妙なサイトを立ち上げてくれたおかげで千客万来、わしらは大助かりぢゃ。心から感謝するぞ」
男は感謝のしるしに・・・と、自分のものにしてしまった人妻に、劣情に熱っぽく濁った粘液をありったけそそぎ込んでゆく。
なにが感謝のしるしなのだ?
いや、やっぱりこれは、感謝として受け入れるべきものなのだろう。
だってぼくは――マゾになってしまったから。
そんな自問自答をしながら、ぼくは部分的には真実も含まれる記事をつぎとぎと、アップしていく。

「知人を介して・・・か。言い得て妙だの」
失神した裕子をそのへんにころがしてしまうと、男は興味津々、ぼくのPC画面をのぞき込んでくる。
「おかげであんたのご両親も、お兄さん夫婦も、わしらに献血してくださるようになったんだからの」
ぼくの頭のなかで、どす黒い悪夢が旋風のようによみがえる。
法事と称して呼び出した肉親の女性たちは、だれひとり洩れることなく吸血鬼の餌食にされ、犯されていった。
居合わせて夫婦ながら血を吸われた夫たちもまた、惑溺の彼方に。
吸血鬼がその鋭利な牙から分泌する淫らな毒に理性を冒されてしまうと、
夫たちは彼らに若い女の生き血を吸わせるため、自分の妻や娘を悦んで差し出すようになる。
いまでは彼らの欲望を満たすための奉仕を、当番制で代わる代わる務めるために妻たちが着飾って出かけてゆくのを、止めるものはいない。
そう。たしかにぼくの周囲に限っては、「好意を持って受け入れている」「歓迎する」といった人たちばかりになっているのだ。
そしてきょうも――

コン、コンと控えめな音でノックされるドアを、ぼくはおそるおそる開けた。
ドアの向こうには、来月結婚する親友の和樹が、彼女の舞を伴って、恥ずかしそうなニヤニヤ笑いを泛べている。
「ブログ、読んだよ。吸血鬼に奥さんや彼女の血を吸わせるのって、愛している証拠なんだって?」
彼女のほうにせがまれちゃってさあ・・・と、言わない約束になっていた事実をぼろっと口にして、彼女にブッ叩かれた。
「やだ!もう!言わないって言ったじゃんっ!」
活きの良い若い声が玄関先ではじけるのを、やつが聞き洩らすはずがなかった。
若さは強さでもある。
貧血から目ざめた裕子のうえに、またも馬乗りになっていた男を指さして、ぼくはいった。
「このひと、女房の彼氏なんだけど、和樹がヤじゃなかったら――」
「そうね。相手のいるひとのほうが安心かも」
結婚を控えた女子らしい慎重さで、舞はやつを値踏みした。
未来の夫の親友が妻を犯されている現場に居合わせているというのに動じないのは、
いまどきの子だからなのか。それとも、可愛い顔に似合わずドライな感情の持ち主だからなのか。
あやまった値踏みだとも知らないで、舞は「この人と吸血体験する」と、和樹にいった。
和樹もひと目みて、やつのことが気に入ったらしい。
「舞がよければ」と、異存はないようだ。
もちろん、和樹も自分の選択がおおいに誤っているとは夢にも思っていないし、
ぼくはぼくで、みすみす罠に堕ちようとしている親友に警戒するよう忠告することを故意に怠ってしまっていた。

「さあ、お嬢さん、くるんだ」
先に血を吸われてめろめろになってしまった和樹をまえに、舞はさすがに怯えた声で彼氏をふり返る。
「いいのかな・・・和樹?」
不安げにゆがむ口許のすぐ下、柔らかい首すじに、やつの淫らな牙が、容赦なく突き立った――

あとは、ぼくの前でまだ結婚前だった裕子がもてあそばれたときと、まったく同じ再現だった。
結婚を控えた彼女が処女を散らす光景をまのあたりに、禁断の歓びに目ざめてしまった親友は、称賛の声をあげる。
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