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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

気丈な姑 4

2017年04月11日(Tue) 08:19:25

息子・貴志の独白。

男にとって、致命的な経験を、ぼくは二回も遂げてしまった。

ひとつ目は、自分の妻となる女性が他の男の誘惑を受けて、目のまえで処女を捧げてしまったこと。

相手は吸血鬼で、いっしょに血を吸われたぼくは、婚約者の美那子ともども、すぐに彼と仲良くなってしまった。
彼に処女の生き血を吸わせてやりたい一心で、ふたりは結婚前を生真面目な交際で通し、
ぼくは美那子を彼の邸に連れ入ていって、彼女が処女の生き血を吸い取られウットリとなってゆく有様を、息をつめて見守っていた。
ふたりはやがて、ぼくに黙って逢うようになったけれど、
むしろそうした事実を知ることで禁断の昂ぶりに目ざめてしまったぼくは、ふたりの関係を黙認しつづけたのだった。

挙式前夜にお祝いをしてくれるといって招ばれた彼の邸で、美那子は初めて彼に女として抱かれた。
デートの時によく着て来たピンクのスーツ姿のまま猿臂に巻かれ、
ストッキングを破かれ、ショーツをむしり取られ、
吊り紐の切れたブラジャーもそのままに、はだけたブラウスのすき間から覗くピンク色の乳首を舐められながら、
彼女はぼく以外の男と接し、両脚をゆっくりと、開いていった――


ふたつ目の致命的な体験は、母の悠子のことだった。
しつけに厳しい毅然とした母は、嫁の浮気について優柔不断なぼくよりも、ずっと峻厳な態度を取った。
そして堂々と彼の邸を訪れて、浮気の現場を抑えると、ふたりに対してしてはならない叱責を浴びせてしまったのだ。
結果はもちろん、淫らなものにすり替えられていた。
母はその場で、嫁の血を吸い取ったその唇を素肌にあてられ、苦悶しながら血を吸い取られ、奴隷に堕とされた。
吸血鬼はセックス経験のある婦人を相手に選ぶとき、例外なく性的関係を結ぶという。
ぼくの母だからということで、斟酌はなかった。
嫁の見ている前で母は、時折洩れてしまうはしたない声を悔しがりながら、婦徳を穢されていったのだ。

知ってる?あなた・・・
寝物語に聞いた、妻の情夫と母との不倫。
その不倫を、あろうことか父までもが、真面目な交際として認めているという。
ぼくは思わず、ほっとしていた、
これでもう、母さんに叱れずに済む。

けれども、自分を生んだ女が、父親以外の男のものになるということは、
人知れずぼくの心の奥に、居心地のよい闇を作った。
それは、自分の妻を犯され次代を奪われる脅威に直面するのと同じくらいの深さを持った闇だった。

もしかしたら母は、嫁に負けないくらいの体験をぼくに突きつけることで。
いまでも嫁と、張り合っているのかもしれない。
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