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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ひし形もようのハイソックス1  ~喪失の巻~

2017年05月19日(Fri) 05:50:36

半ズボンの下、にょっきり伸びた少年の足許を引き締めているのは、ひし形もようのハイソックス。
男の子のそれにしては派手なもように彩られた足許を、彼は自慢げに見せびらかした。
相手は、少年の血を吸っている吸血鬼。
ちょうど少年の父親くらいの年代の男だった。
「姉さんがいつも履いているやつなんだ」
丁寧に咬んでね・・・という少年の希望通り、彼の足許にかがみ込んだ男は、
ひし形もようのふくらはぎに、そうっと唇を忍びよらせる。
にゅるっと吸いつけられた唇に、少年は「うぅん・・・」と眉をあげ、顔をしかめる。
ひし形もようのハイソックスごしに刺し込まれた牙の周りを、少年の血潮がじわじわと浸していった。
整った目鼻立ちをイヤそうにしかめながらも、こみ上げてくる愉悦をガマンし切れない。

「ひどいなぁ」
貧血にあえぎながらも少年は、血をたっぷりしみ込まされて足首まで弛み堕ちたハイソックスの足許を見おろして、恨めし気に呟いた。
ククク・・・男はなおも少年を放さずに、こんどは首すじを狙っている。
ずぶり。
食いつかれた牙の鋭さに、「あぁ・・・」と、少年はふたたび随喜の呻きを洩らしてゆく。
「今度、きみの姉さんを紹介してくれ」
男はいった。
「なん足も持っているんだろ・・・?こんどは持ち主の足許から、咬み剥いでみたいんだ」
男の不埒な言いぐさに卑猥な意味が込められているのを知りながら、少年は激しくかぶりを振っていた。
ジェスチュアとは裏腹に、「連れてきてあげる」と心のなかで呟きながら。

「京太!なにやってんの!?あたしのハイソックスに悪戯してっ!!」
ピンと張り詰めた声を周りじゅうにまき散らしながら少年のあとを追いかけるのは、デニムのスカートの女。
ローズブラックのブラウスの襟元がどことなくなまめかしい彼女は、もう少女と呼ばれる世代を終わろうとしている。
齢は19、女子大生の正美は、気が強いけれどもまだ彼氏のいないおくての少女。
前を駈けてゆく弟の半ズボン姿の足許に、見慣れた柄のハイソックスが引き伸ばされているのを見つけると、
それが自分のものだとわかるのに半秒とかからなかった。
いつもはぐんぐんと引き離されてしまう弟の逃げ足はいつになく遅く、
公園の隅っこまでの姉弟のかけっこを、つかず離れずの距離感でつづけてゆく。
それが罠だとは知らないで、姉娘はひたすら悪戯な弟を罵りつづけ、追いかけつづけた。
おそろいのようにひし形もようのハイソックスをまとった脚たちが、爽やかな草原を駆け抜ける。
姉娘の駆け足が立ち止まり、足許をすくめた目のまえには――弟の血を吸い取ったあの男がいた。

「だあれ?あなた」
正美の問いには答えずに、男はフフフ・・・と不気味に笑うと、立ちすくんだ女の目の前にマントをひるがえした。
あきらかに吸血鬼という扮装の男。
それが真っ昼間から公園の隅に出没していたら、だれしもが思うに違いない言葉を正美は口走った。
「京太!ヘンなひとがいる!近寄らないでっ」
男の出現した場所をいちどは駈け去りかけた少年は、すぐにゆっくりと戻ってきて・・・
あろうことか吸血鬼の猿臂に、自分から巻かれていった。
「あああっ」
姉娘の絶叫するなかで、京太はいつものように男に首すじをあずけ、
Tシャツのえり首に血の帯を滴らせながら、血を吸い取られていった。
これから初めて犠牲になる姉に、まるで手本を見せるように。
「あああっ」
二度目の悲鳴の下、正美は自分の首すじを男の牙に抉られていた。

うひひひひひっ。
貧血に息も絶え絶えの正美の前、
男はいやらしいうめき声をあげながら、京太の足許をいたぶっていた。
弟のふくらはぎの周りを彩る自分のハイソックスが、巻きつく舌と、その舌が分泌する唾液とに、もてあそばれてゆく。
「これが愉しうてな、弟さんに履いてきていただいたのぢゃ」
ハイソックスのうえから突き立てた牙の周りに弟の若い血潮が滲むのを、正美はぼう然として見守った。
つぎは自分の番・・・わざわざ教えられなくてもわかっていた。
けれども、咬まれた傷口からしびれ薬でもそそぎ込まれたのか、正美は自分の身体が硬直するのを感じるばかり。
みるみるうちに這い寄った男の手に足首を握られて・・・
気がつくと、ずり落ちかけたひし形もようのハイソックスのうえから、弟と同じように咬みつかれていた。
あひいっ・・・
姉弟の血を飲み耽る吸血鬼を見とがめる人の姿はなく、
男は変態性欲の裏返しである食欲を、ひたすら若いふたりの身体にぶつけてゆくのだった。
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