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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

えっちな診療室 ー本日休診ー

2005年10月05日(Wed) 11:22:00

女医まりあはこのところ、ご機嫌がよくない。
さいきん、すごくイライラしている。
つきまとう頭痛は、ストレスがたまっている証拠。
原因はよぅく、わかっている。
看護婦のまりあも。
このまえまで入院していた人妻まりあも。
高校で同期だった女教師まりあも。
みんな経験している、吸血体験。
どうして私のところにだけ、現われないのだろう?
あの中年の婦長だって、襲われちゃったっていうのに。
おもわず、涙がにじんでくる。

けれども。
ここに登場してしまった以上。
わかっていますよね?^^
きょうの貴女の運命。
朝の占いで二重丸、ついていませんでした?

外来の患者のためにいつも開けっ放しにしているドア。
それがおもむろにばたん、と閉じる音に振り向いて。
アッと叫ぶ声を、なぜか自分の両手がふさいでいた。
蒼白い頬。秀でた目鼻。
酷薄に輝く魅惑的な瞳。
季節ちがいの黒いコート。裏地は血のような赤。
―――私をお呼びのようだね?
その男は呟くように、そういった。
「なっ、なんの御用でしょうか・・・」
さすがにすくんでしまった女医まりあ。
ちろちろ這わされる視線が。
白衣からちらりとのぞいた豊かな胸に。
濃紺のタイトミニからのぞいた太ももに。
這うようにじわ~りと、注がれてくるのがくすぐったい。
―――輸血を願いたいのだが。
男は、冷ややかにそういった。
「そっ、そのまえに、診察を・・・」
小娘みたいに戸惑いながらそういうまりあに
―――なにを時間稼ぎしているのだね?私は忙しいのだよ・・・
つかつかとまりあのまん前にまで足を運んだ。
知らず知らず目線を落としてしまう。
薄い靴下を履いている・・・
どうでもいいことを考えていると、うえからおっかぶせるように。
ぐいっ。
と、荒々しく首をつかまれた。
「なっ、なにを・・・!」
顔を仰のけられ、あごをつかまえられて。
呼気が頬にあたるほど、近づいて。
―――診察なら、この身が施して進ぜようぞ。
笑みを含んだ声色が、毒液を注ぎ込むように、耳朶をくすぐる。
「ちょ、ちょっと・・・」
華奢な身体をだきすくめられて。
でも、見かけ以上にずっしりとしたボリュームにセクシーな肉の息遣いと、これから獲れる血の量とを感じ取って。
吸血鬼は満足そうに、笑みを広げた。
―――覚悟は、いいね?
「うっ・・・」
うなじのつけ根に唇をあてがわれて。
ちゅ、ちゅう~っ・・・
誰もいない診察室。
インテリ女性の血潮を吸い上げるひそやかな音が、
部屋いっぱいに、妖しく満ちた。

「あっ。はぁっ・・・」
牙を引き抜かれて。
白衣のうえに、かすかに散った血。
―――お仕事柄、血を見ることにはなれておいでのご様子だね。
「わたくし、内科ですから・・・」
いいわけには耳も貸してくれないで、
―――いま少し。
そういうと、こんどは胸に・・・
「あっ。だめぇ・・・」
むっちりもりあがる胸元に、注射針みたいに刺し込まれる二本の牙。
ちくっとした感触が、たんなる痛みだけではない妖しいものを素肌にじんわり、滲ませてくる。
ちゅ、ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうううっ。
血液を引き抜かれるようにされて。
ふらあっとしてくるまりあ。
完全に男の猿臂に体重をゆだね切っている。
―――美味しい。
呟きは鼓膜を通したものだろうか?
柔肌に深々とうずめられた牙を通して伝わってきたような・・・
錯覚よ。頭がおかしくなりかけているのよ。
失血は理性の低下をもたらし・・・
医学の教科書みたいな文言を思い浮かべ、崩れる理性を必死でたてなおそうとするまりあ。
けれどもそんな努力をあざ笑うように。
ちくり・・・
ちくり・・・
聴診器をあてるみたいな手堅さで、男はまりあの感じやすい部位ばかりをねらって、あちこちから咬みつきはじめていた。
肩先に、わき腹に。服のうえから当てられてくる牙。
スカート越しにお尻を咬まれたときには、
「きゃあっ、いやぁん・・・」
おもわず、はしたない声をたててしまった。
―――あちこち、お加減がよくないようだね。
お医者様が診断をくだすみたいな理知的に冷たく冴えた声。
これだけえっちなことをしているのに、あなたはどうしてそんな冷たい声が出せるというの?
まりあはこれだけ、酔ってしまっているというのに・・・
酔いつぶれてしまう寸前に、まだまだ顔色ひとつ変えないで飲んでいる男の人がうらやましかった時分のことをうすぼんやりと思い出して。
そうして酔いに身をゆだねきってしまったあたしは、あのときそのままベッドに引きずり込まれてしまっていた。
いまもまた、おんなじみたい・・・
去りかけたさいごの理性が、まりあにそう語りかける。

「気絶したぞ」
吸血鬼は傍らの看護婦まりあにそういった。
「では、ベッドの用意を」
きびきびと立ち回る看護婦まりあのうなじにも、まりあ先生とおなじ痕がふたつ、くっきりとつけられている。
「きょうは、休診だね」
婦長のほうを振り向くと。
「おっしゃるとおりでございます」
玄関には休診の札を、とうの昔にかけております・・・
律儀な婦長はそう告げる。
「輸血の用意はいいね?」
「もう、なさるのですか?」
すぐに、まりあ先生の白い腕に注射針をぐいっと刺し込みたそうにしている婦長。
「なにを言う。愉しみはこれからだよ」
奥の病室は、がらあきになっている。
気絶したまりあ先生を軽々と抱き上げて、
「きょうはたっぷり、ご馳走になるよ。私への挨拶がおそかったぶん、よけいに・・・ね」
そういって、おでこにちゅっと接吻をした。

「輸血のあとは、わたくしも・・・」
婦長の切実な声色を背に、ばたんと閉ざされる扉。
ふたりきりの部屋。
まりあの身体をどさりとベッドに投げ込んで。
吸血鬼は
にやり。
と笑みを浮かべ。
髪を振り乱した寝姿に、すうっと寄り添う黒い影になって。
その日一日、まりあを淫らにもてあそぶのだった。
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