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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

思い出。

2017年09月15日(Fri) 07:06:01

まぁ・・・いい想い出だったかも。
修学旅行先で迷子になって、吸血鬼の棲む村にアベックで迷い込んで、
いっしょに咬まれてしまったたか子ちゃんは、そんなふうにうそぶいた。
不敵な横顔が、妙に頼もしかった。
制服のスカートの下、血に濡れた真っ白なハイソックスが、妙に眩しかった。

いい思い出ってことにしとこうよ。
新婚旅行先はどうしてもあの村だと言い張った、たか子さん。
案の定、新婚初夜は彼らにも祝われてしまった。
処女の生き血を吸い取られ、ぼくの視ている前で、初めて女にされて。
それでもたか子さんは満足そうで、
これ見よがしに、わざと悩ましい声を、ぶきっちょにあげていた。
なかばはぎ取られたよそ行きのスーツのすそから覗く太ももをよぎるストッキングの伝線が、妙にエロチックだった。

ゴメン、思い出だけじゃ、すまなかったみたい。
結婚一年で発覚した、たか子の“お里帰り”。
いちど吸血鬼に咬まれた女性は、その場所をじぶんの故郷なのだと植えつけられて、
遠く離れた街にいても、彼らの誘いを拒めなくなるという。
意思の強い彼女でさえ、例外ではなかった。
ぼくは思い切って、口にする。
夫婦で此処に住もう。きみのことを思い出にしたくないから と。
犯されるきみのあで姿を、ぼくの思い出にしても構わないから と。
ぼくにとってもエロチックで、愉しい思い出になりそうだから と。

気がつけば、周囲には、降り注ぐ拍手。
こうしてぼくは、新妻の夜這いをゆるす寛大な夫の役にハマり込んでいった。
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コメント

思い出にしたくない
どこかの映画でこのセリフを聞いた気がします

迷い込んでしまって
せっかく現実に帰ってきたのに
またそこに戻ってしまう

まるでいけない恋の様ですね
by 加納 祥子
URL
2017-09-16 土 14:09:36
編集
加納 祥子さん
思い出にしたくない

じつはこのフレーズをネットのどこかで目にしたのがきっかけで、
このお話が生まれました。
けっこう目にする機会の多い、もしかするとちょっとだけベタな表現なのかもしれません。

迷い込んで、引き戻されて、
でもそのたびに、なにかがよけいに濃く染められていって、
とうとうパートナーもろとも、引きずり込まれてしまう。
”桃源郷”とは、まさにそんな場所なのかもしれないですね・・・
by 柏木
URL
2017-09-20 水 02:08:48
編集

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