淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
俺のハーレム 2
2018年01月14日(Sun) 00:44:56
吸血鬼になってハーレムを構えた良作のところに、いの一番に棲みついたのは、叔母の奈津江だった。
それ以来。
女たちは一人また一人と、年齢の別なく集まって来た。
つぎにやってきたのは、母の春江だった。
春江は、良作が初めて血を吸った女だった。
ついでにいえば、筆卸のあいても春江だった。
「吸血鬼になったんだから、そのうちどこかのお嬢さんたちを相手に、”姉妹で味比べ”なんてする機会あるでしょ?」
まず私たちが、お手本になってあげる――春江はそんな奇妙な理屈をつけて、息子のハーレムにあがり込んできた。
たしかに。
ちょっと着飾ってばっちりとメイクをすれば、40代の人妻と30代のピアニストである。
決して悪い取り合わせではない。
ほかにだれもいないハーレムで、良作は、実母と叔母との3Pなハーレムを、幾夜も楽しんだのだった。
やがて父親が出張から戻ってきて、「世間体が悪いからそれだけは勘弁してくれ」と言い出して、母は連れ戻されていった。
入れ違いにやってきたのは、妹の冬美だった。
叔母の奈津江がピアノのお稽古のためにハーレムを空けたとき、学校帰りの冬美がたまたま、ハーレムの前を通りかかった。
窓辺からそれを見かけた良作は、ベッドのうえで組み敷いていた母の春江に、
「”母娘の味比べ”をやりたい」とねだり、冬美をハーレムに引きずり込んで、セーラー服のまま犯した。
お兄ちゃんに犯されるのは初めてではなかったけれど、母親といっしょのベッドでというのは、さすがにこたえたらしい。
「お兄ちゃんやめて」と激しく恥じらう冬美のようすにそそられた良作は、
まくり上げた濃紺のプリーツスカートの奥に、白く濁った体液をとめどなく吐き散らした。
「やり過ぎでしょ」
逃れるように帰宅していった妹と入れ違いに戻って来た叔母に、良作がきついお灸をすえられたのは、いうまでもない。
隣町に嫁に行った従姉の照美がふらっと現れたのは、ハーレムを作ってふた月ほど経ってからだった。
「もっと早く来てあげるつもりだったけど、いろいろあって出てこれなかったのよ」
「いろいろ」の中身を従姉はついに語らなかったが、婚家での気苦労がそれこそ「いろいろ」あるらしいことは、
さすがの良作にも容易に見て取れた。
良作が中学生のころには、眩しくてまともに見つめることのできなかった白い顔が、かすかにやつれを見せていた。
ミセスの女の悩ましい翳が秘める魅力を、良作もそろそろわかりかけていた。
周りに、大人の女が多すぎたせいかもしれない。
「リョウくんがハーレム作ったっていうから、あたし絶対来てあげようと思ってたの。
でも、だんなもいるし家をあまり長く空けるわけにいかないから、実家に戻ってきたときだけだからね」
さいごに逢ったのが、二年前の春だった。
結婚のあいさつに来た照美は、ピンクのスーツ姿。
良作はもう高校生になっていたけれど、眩しさに変わりはなかった。
それを意識してか、ハーレムにやって来た照美は、あのときと同じピンクのスーツを身につけていた。
「人妻になってまでピンクなんて、おかしいよね」
自虐してみせる照美に、良作は囁いた「似合うよ、従姉(ねえ)さん」
「この子ったら、もう!」
とっさに良作のお尻を叩いて照れ隠しをした照美は、かつて中学生の良作を恥じらわせたころの女子大生と変わらなかった。
――照美従姉さんは、あのときの自分を取り戻しに来たのかもしれない――
度重なる吶喊にわれを喪って白目を剥いた従姉を見おろしながら、良作は思った。
だらしなく半開きになった口許からよだれを垂らし、ピンクのタイトスカートを腰までたくしあげられて、
あのときと同じグレーのストッキングを見る影もなく引きむしられた両足を大の字に伸ばしながら、
細い肩先をセイセイとはずませて失血に耐える照美の瞼に、良作は優しく口づけを重ねた。
高校のころ在籍していた読書部の後輩だった浩子を誘ったときは、いままでより積極的だった。
吸血鬼になってこの方、陽の光に当たるのを恐れていた良作が珍しく、母校のかいわいまで出かけていって、
部活を終えて浩子が出てくるまで、2時間以上も辛抱強く(執念深く?)待ち受けていたのだから。
引き締まった足許を覆う真っ白なハイソックスに目をくらませて迫って来る良作を前に、
学校帰りを襲われた浩子は、校庭を這いずるようにして逃げ回ったが、
良作はお目当ての真っ白なハイソックスに赤黒いシミを撥ねかせながら17歳の生き血にありついて、啜り取っていった。
いちど咬まれてしまうと、思い切りの良い子だった。
赤黒いシミの撥ねたハイソックスのまま良作に送られるようにして帰宅すると、
「私明日から、先輩のハーレムから登校するね」と母親に宣言して、
娘と同じくらい思い切りのよい母親は、
「おめでとう。幸せにしてもらうんだよ」といって、娘を潔く送り出していた。
その母親も、「お父さんの出張の時だけね」といって、
娘の隣室に入居して、よそ行きの時だけ脚に通すパンストを惜しげもなく、性急でぶきっちょな手にむしり取らせてやっていた。
「若い子は駄目」
といっていた叔母は、自分の教え娘以外の少女の運命まで関知しないことにしているらしく、このときはなにも言わなかった。
「結婚退職することになったの」
高校の時の担任の女教師だった貴子が良作のハーレムを訪れたのは、そのすこしあとのことだった。
いまどき結婚退職なんて珍しいねという良作に、貴子は言った。
「だんなになる人が、嫉妬深いの。
この街が吸血鬼と共存していて、女教師も狙われる対象だって知っちゃったものだから、もう大変」
そんなめんどくさい男、別れちゃえばいいのにという良作に貴子は、「結婚のチャンスをふいにしたくない」とだけ、言った。
貴子は28だった。
結婚するのに決して遅すぎる年齢ではなかったけれど、子どもが欲しければ職を離れる覚悟をしなければいけないものらしい。
「先生って言いながら犯して」
貴子に頼まれるまま、良作はかつての教え子と女教師の関係に戻って、貴子を襲い、犯しつづけた。
いいのかい?結婚前なのに・・・という良作に、
いいのよ、もともと学校に来る長老に処女奪られちゃってるし・・・と、貴子は理屈にならない理屈をこねた。
貴子は寿退職をしてすぐに街を去り、しかし1年も経たずにまた、街に戻って来た。
「だんなと別れちゃったの?」と訊く良作に、貴子は笑ってかぶりを振った。
「この街でいっしょに住むことになったの。教師の仕事も、つづけるわ。
あたしが処女じゃなかったことで、われにかえっちゃったみたい」
女の悪行は、男の愚かな独占欲を無毒化することができるのか――良作はちょっとだけ、ぼう然とした。
俺にはまだ、わからないことが多すぎる――
菜穂子がハーレムに棲みついたのは、ふとしためぐりあわせだった。
ピアニストの叔母はレッスンが立て込んで良作一人にかまけてはおれず、
母や妹は父の差し金で足が遠のき、従姉は婚家に帰り、後輩は貧血を起こして一時帰宅していた。
喉が渇いた良作は、このごろ時折そうするように、ハーレムの近くの公園に出没していた。
むろん、学校帰りの少女や、勤め帰りのOLが目あてだった。
不運にもやって来た女は、良作をみとめるとすぐにその正体を察したらしく、立ちすくんだ。
お通夜か法事の帰りなのか、女は黒一色の礼服姿だった。
白い脛の透ける薄手のストッキングの脚が、街灯になまめかしく映えていた。
「お嬢さん、悪いが脚を咬ませてくれないか?」
良作は怯えて立ちすくむ女の前に立ちはだかって、露骨なことを言った。
発した言葉の露骨さに自分でドキドキしながら、俺はなんてガキっぽいやつなんだと思いながらも、
やはりこういうドキドキがこたえられない――そんなふうにも思っていた。
「あんたの穿いているストッキングの舌触りを、ためしてみたいんだ」
股間がギュッと逆立つのを、こらえることができない・・・と思う刹那、女は意外なことを囁いて来た。
「ごめんなさい、私・・・男なんです」
え?
思わず顔をあげたが、きちんとしたメイクの向こう側に男の顔だちを思い浮かべるのにちょっと時間がかかった。
良作はしかし、喉がカラカラだった。もうこのさい、男でも女でもかまわない・・・
「あんたがヤじゃなければ、”女”として相手してくれないかな」
「わかったわ・・・ありがとう」
”女”はすぐに、気持ちを決めたらしい。おずおずとだったが、黒のストッキングの脚を差し伸べてきた。
「黒のストッキング、お好きなんですね」
凛とした透きとおった声が、良作の頭の上に降って来た。
”女”も、黒のストッキングを好んで脚に通す習慣を持っているらしい。
気に入りの装いをいたぶられ辱められることが、どんなに嫌なことか・・・と思ったけれど、
やめることができなかった。
良作は”女”の足許に唇をふるいつけ、薄手のナイロン生地をべろでいたぶり、くしゃくしゃにずり降ろし、咬み剥いでゆく。
けれども”女”のほうも、良作が自分の吸いやすいように気づかうように脚をくねらせ、角度を変えて、応じてきた。
片方の脚を辱め抜かれたあとは、まだ侵されていないもう片方の脚まで、差し伸べてくれた。
「ありがとう・・・すまないね」
良作は息を切らしながら、やっとの想いでお礼を口にした。
「あたしを女として扱ってくれたから・・・感謝のしるし」
”女”は口早にそういうと、礼儀正しいお辞儀さえ残して、楚々とした足取りで立ち去っていった。
以来2度3度、女は公園に現れて、良作になまめかしく装ったストッキングの脚を差し伸べて、
誘われるままにハーレム入りをした。
”女”は菜穂子といい、この街では女性として暮らし、あるオフィスでOLとして働いているという。
彼女はやがてハーレムに移り住んできて、長く住まうことになった。
良作は自分でもびっくりするほどすんなりと彼女の立場を受け容れて、
彼女もまた、どの女にも劣らない女らしさで、良作に尽くした。
すべては最初の夜、良作が菜穂子を女として遇したことから、始まったのだった。
兄貴が未来の花嫁を連れて都会から戻ったのは、ちょうどそのころだった。
生真面目な兄は相変わらず物堅く、良作はけむたい印象しか持てなかった。
いずれは家を継ぐ――といっても、これといった正業を営んでいるわけでもないこの家に、兄夫婦が棲みつくことはあるのだろうか?
相手の女は兄貴の上司の親類で、上司の紹介だというから、そんなところも兄貴は義理堅すぎると、良作は思った。
そんな兄貴が、ハーレムにやって来た。
「処女のうちは犯さないって、ほんとうなんだな」
兄貴はくどいほど念押しをすると、乃里子をハーレムで預かってほしい、と申し込んできた。
未来の花嫁の身持ちを確かめたい――独占欲が強く潔癖な兄貴の考えそうなことだった。
なにも知らない乃里子を兄貴ともどもハーレムに招いた良作は、その場で乃里子を襲った。
吸血鬼の本性をさらけ出した弟が、自分の婚約者の白い首すじに咬みつくのを、
兄貴は血走った眼で、こちらが照れくさくなるくらい長いこと、見つめつづけていた。
以来、兄貴は隣の部屋に泊まり込んで、
弟とひとつ部屋を共にする乃里子が咬まれるのを、いちぶしじゅう見守りつづけた。
服の上から胸を触れるくらいまでは許す――と言われていた。
うっかり唇でも奪おうものなら、隣室から逆上してなぐりかかってくるかもしれない・・・と思ったが、
かりにも兄嫁になる女を、そうそう気軽に犯せるものではなかったし、
処女の生き血に飢えていた良作の本能が、生身の男女としての一線を越えさせようとはしなかった。
兄貴は予定通り乃里子と結婚し、新婚旅行へと旅立っていった。
「結局お預けを食っただけだったね」
叔母の奈津江にはそんなふうにからかわれたが、良作はそれで良かったと思っていた。
ところが――
兄のすすめで新婚旅行帰りの乃里子の首すじを咬んだとき、良作は驚くべきことに気がついた。
乃里子はまだ、処女だった――
「初夜浪人ってやつさ。どういうわけか、体がいうことをきかないんだ。
乃里子がお前に血を吸われているのを覗き見していたときのほうが、よほど昂奮するんだ。
だからお前、もういちど乃里子を咬んでくれないか?」
咬まれた乃里子を見て俺が満ちてきたら、交代するんだ――兄貴は昔と変わらず尊大で、勝手だった。
乃里子さんがそれで良ければ・・・良作がそういうと、
乃里子は白い顔で肯いた。
どこまでも従順な女なのか。
尊大な兄貴には、似合いの嫁のようだった。
良作は、兄貴をお約束どおりぐるぐる巻きに縛り上げて、部屋の隅に転がすと、
やおら乃里子の首すじに牙を突き立てた――
乃里子は声をのんでその場に倒れた。
じゅうたんの上に、ワインカラーのロングスカートのすそが拡がった。
ロングスカートを、太もも丈のストッキングの口ゴムが見えるほどたくし上げて、
ブラウスの胸元を引きしめる百合の花のようにふんわりとしたタイを荒々しく解くと、
純白のスリップのうえからDカップの胸を揉みしだく。
「ァ――」
兄貴が嫉妬のうめきをあげる。
悩まし気に半開きになった乃里子の唇に、自分の唇を強引に押し重ねる。
「ゥ・・・っ」
兄貴がふたたび、嫉妬のうめきをあげる。
じたばたと暴れる足許から、ストッキングを見る影もなく咬み剥いでやる。
「おい・・・こら・・・ッ!」
兄貴がまたも、咎めるような声を洩らした。
「あいにくだけど、兄さん、義姉さんの処女はぼくがいただくぜ」
良作は逆立った一物を扱いかねて、
放恣に伸び切った乃里子の両太ももの間に股間を肉薄させ、吶喊を開始した。
すでになん人もの女を相手に、知り尽くした行為だった。
同じ手順を踏んで、兄嫁を兄貴の目のまえで犯すことに、刺激や愉しみを感じ始めていた。
「ウウ・・・ッ、ウウ・・・ッ、ウウ・・・ッ」
兄貴が鼻を鳴らし、無念そうに歯がみをしている。けれどももう、かまうものか。
俺は、あんたの都合どおりに動く人形じゃない。
こわばった肢体の生硬な秘所がじょじょに潤いを帯び、満ちていた。
良作は無念そうなうめきをあげる兄貴の尖った目線をくすぐったそうに受け流して、乃里子をぞんぶんに犯し、愛し抜いた。
いつの間にか、兄貴が乃里子の上にいた。
いまや夫婦の交歓は、最高潮に達している。
いったい、どういうことなんだ?
兄貴は乃里子の上で果てると再び良作を促して、新妻と義弟との交合を血走った眼で目の当たりにする。
そして、弟が果てるとふたたび、嫉妬のほむらをたぎらせるようにして、新妻にいどみかかってゆく。
そういうことだったのか。
潔癖で尊大な兄は、こうすることで初めて、歓びを感じることができるのだ。
乃里子もまた、虐げられる歓びを、婚前から、義弟の牙を通して体得してしまっている。
夫に視られながらの好意を彼女がじゅうぶんに愉しんでしまっていることを、
腕の中の華奢な身体が包み隠さず告げていた。
背徳の宴はいつ果てるともなく続き、兄弟は真の和解に至る。
「ほかのやつは、わかってくれなくて良い。
俺たち夫婦はお前のハーレムを新居にする。
だからお前、できれば夫婦の営みの間に割り込んで、俺と乃里子とを昂奮させてくれないか」
兄貴の申し出はありがたかった。(多少身勝手だったけど)
そして乃里子は、兄貴がいないときにもしばしば俺のところに忍んできたし、俺の来訪をこっそり迎えるようになっていた。
あとがき
久しぶりに描いたと思ったら、ばかみたに長くなってしまいました。^^;
良作という新米吸血鬼が、ハーレムのあるじとなりながらも、
決して思い通りにならない周囲の思惑に振り回される――そんな話にしたかったんですがねぇ・・・
(^^ゞ
- 前の記事
- 同級生のハイソックス
- 次の記事
- 俺のハーレム
- トラックバック
- http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/3558-c3de8b42