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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

夕方6時以降の”少女”たち

2018年06月26日(Tue) 05:51:07

「まいちゃん、いる?」
「まいちゃ~んっ」
少女たちのひっそりとした誘い声が、夕澄真衣の家の玄関に響いた。
ギイ・・・と扉が開いて、玄関先に立つ少女たちと同じ制服を着た真衣が、怯えるように顔だけ見せた。
「来て来てっ!怖くないから!」
香坂カオルが手を振って、ひそめた声を励ますように投げてくる。
やがて玄関の扉の影から、白ブラウスの肩が、紺のハイソックスの片脚が、赤とグレーのチェック柄のプリーツスカートに包まれたお尻が見えて、少女の全貌があきらかになる。
ウィッグの黒髪はつややかだったが、その黒髪に囲われた面差しは、少女にしては強い輪郭を持っている。
「わぁ、似合ってる♪」
坂川エリカが両手を握り合わせて小躍りした。
夕澄真衣という名前は、女子の制服を身にまとったこの少年が自分に着けた、女の子の名前。
でもここではあえて、夕澄真衣という少女の名前だけを明かしておく。
玄関のポーチから小走りに折りてきた真衣は、声を潜めてはしゃぐ二人の少女と連れだって、肩を並べて歩き出した。
それまでの怯えはもはやかけらもなく、暑すぎず肌寒くもない初夏の夕暮れの街なみを、風を切るようにして歩みを進めていった。

夕澄真衣は、都会から越してきた男の子。
昔から女の子の服にあこがれを持っていて、親に隠れて女装している。
そういう少年たちの手近にある少女の服といえば、女きょうだいのそれだったりするのだが、真衣には女きょうだいはいなかった。
けれども真衣は、裕福な親からもらう潤沢なおこづかいをやりくりして、少女の服を一着、手に入れていた。
父親は会社の経営者、母親もこの街に来てからは勤めに出ていたので、学校から帰ってから夕食までの間、親の目のない時間を彼女は日常的に持っていた。
来たばかりの見知らぬ街の公園で、少女の服を着て夕涼みをしていると、
いつも人けがないと見定めて入ったはずのこの公園のなか、気配も立てずに少女が二人、
同時にベンチの両側に腰かけてきた。
「女装してるの?似合うね。あなた、3組に入った〇〇〇〇くんでしょ?」
少女の一人、香坂カオルは好奇心たっぷりの目をくりくりさせながら、真衣に訊いた。
「だいじょうぶ。あたしたち味方だから♪」
左側から囁きかけてきた坂川エリカの声は生温かい吐息となって、真衣の耳朶をほてらせた。
「この学校、女の子の服着てる男子って、多いんだよ。3組の女川さんて、じつは男子なの」
「浜口くんや鳥居くんも、よく女装して登校してくるよね」
そんなことをさもふつうのように、おおっぴらに声に出して笑いさざめく女子たちに、真衣は圧倒されたけれど、気がついたときにはもう、三人の少女の会話に興じきっていた。
「あたしの制服貸してあげる。サイズ同じくらいでしょ?予備に一着、お母さんが買ってくれてるのがあるから。学校に持っていくから、それ着て家で待ってて。あたしたち迎えに行くから」
カオルは一方的にそういうと、小指を突き出して真衣の指にからめ、強引に指切りげんまんをした。
翌日、休み時間に手提げバッグの中に入った制服のずっしりとした重みにドキドキしながら真衣は下校してきて、だれもいない部屋のなか、カオルの制服に着かえた。
女の子の、それも同級生の制服を着るという初体験の出来事に指が震えて、ブラウスのボタンをはめるのに、ひどく手間取ってしまった。
着かえが終わって、鏡を見たら、そこにはまごうことなく、少女になった自分がいた。
真衣は感動に震えた。
それから彼女たちが家に訪ねてくるまでのあいだ、どうしていたのかをよく思い出せない。
万が一、受け取らなければならない小包を携えた郵便配達がピンポンを押したりはしないか、
万が一、親たちがなにかのつごうで家に早く戻ってきたりはしないかと、
ドキドキしながら彼女たちが玄関の外から声をかけてくるのを待ち受けていた。

ドアノブをまわし、扉を開くと、そらぞらしい外気が真衣を包んだ。
解放された真衣を祝福するような、さわやかな空気感を感じながら、
真衣は踊るようにして玄関のポーチを降りる。
すぐ目の前には、おなじ制服を着た少女が二人――晴れて自分も、その仲間入りを果たしたのだ。
「行こ」「行こ」
手に手を取り合って、公園をめざす。
その公園が「お嫁に行けなくなる公園」と呼ばれつづけてきたことなど、真衣は知らなかった。

「いいこと?ベンチにはひとりひとり別々に腰かけるの。そうするとね、自分のことをいちばんだと思っている彼が、隣に座るから――あとは、そうね・・・その彼とおしゃべりしたり、とにかく絶対いいことがあるから、彼の言うとおりにするんだよ」
制服を貸してくれたカオルはまるで先生みたいな指図口調で真衣にそういったが、
真衣は自分でもびっくりするほど素直に肯きかえして、指さされたベンチへと足を運んだ。
カオルから借りた制服のブラウスが素肌にしみ込むような心地よい呪縛を伝えてくる。
まるでその呪縛に痺れてしまったように、真衣はこれから起こることをワクワクしながら待ち受けた。

気がつくと、カオルの隣にも、エリカの傍らにも、すっと音もなく、気配も立てず、男性の影が寄り添っていた。
思ったより全然年上――そう思った真衣の隣にも、父親よりももしかすると年上かもしれない男が座っていた。
男はひっそりと、それでもたしかな存在感をもって、真衣を圧倒する。
開かれた口許からは鋭利な牙がひらめき、獣臭い息をはずませながら迫って来る。
真衣は自分でもびっくりするほどもの静かに、柔らかな目線を相手にそそぐだけ。
両肩をつかまれて、ベンチの上に押し倒されて、ひらめく牙は首すじに近寄せられてくる。
じゅるっ。
隣のベンチから、異様な音が洩れた。
ふと見るとエリカがひと足早く咬まれて、首すじから血を流していた。
それからすぐにカオルの首すじからも、咬みつく音がかすかに、ズブッと洩れた。
ビュビュッと撥ねる血が、カオルのブラウスの襟首を染めた。
「やだ――またひとの制服汚すのね」
カオルはひっそりと笑い、相手の行為をこともなげに受け容れていく。
ぼう然と見つめる真衣もまた、首のつけ根に鈍痛が走るのを感じた。

ちゅう・・・ちゅう・・・ちゅう・・・
首すじに吸いつけられた唇が、さっきからもの欲しげにうごめきながら、真衣の血を吸い取ってゆく。
それでも真衣は、身じろぎひとつせずに、男の相手をつづけていた。
真衣のもの慣れないしぐさに、むしろ男は行為を感じたようだ。
吸い取ったばかりの血に濡れた唇を麻衣の唇に重ね合わせて、ファースト・キスを奪うと、
真衣の制服姿をいとおしげにギュッと抱きしめた。
相手の男が自分のことを女の子として扱って、ギュッと抱きしめてくれるのが嬉しくて、
真衣は積極的に相手のキスに応えた。
錆びたような血の匂いが鼻腔を刺したが、怖いとは感じなかった。
むしろ、冷えた男の身体がすがりついてくるのがいとおしくて、自分のぬくもりを分け与えてあげたいとさえ、本気で思っていた。
「すまないね」
「いいえ」
会話はそれだけで十分だった。
男はなん度も真衣にキスをねだり、真衣はそのたびに応えつづけた。

ふたりの少女はブラウスをはだけられていて、はぎ取られたブラジャーの下から、豊かな乳房を思い切りよくさらしている。
カオルのおっぱいはピチピチと引き締まって硬く、
エリカのそれはふんわりと白く輝き、柔らかそうだった。
真衣は彼女たちのおっぱいをきれいだと思った。
彼女たちが本物の少女であることを、羨ましく感じた。
息荒く迫って来る男のまえでおっぱいをさらすことがなにを意味しているかなど、どうでも良いことだった。
可愛いピンク色の乳首たちはもの欲しげな舌先に舐められ、火照った唇に呑み込まれる。
大またに開かれたハイソックスの脚は、たくし上げられたスカートから太ももまであらわにされて、男どもの浅黒く隆起した腰を、股間の奥へと受け容れはじめている。
少女たちが初めてではないことを、真衣は直感した。
そして少女たちの運命を自分も共有していると気づいたときにはもう、平たい胸からぽっちりと隆起している乳首を、しつように舐められてしまっていた。
真衣がその後起きあがったのは、行為のまえの一度きりだった。
「パンツ、脱ぐね」
そういって勢いよく起き上がると、真衣は潔くショーツをひと息に足首まで引き降ろし、男の手にゆだねると、再びベンチのうえに仰向けになった。
嫁入り前まで男のまえにさらしてはいけない部位をあらわにすると、なぜか度胸がついた。
自分でも経験したことがないほど烈しく逆立った一物が股間を冒しにかかったときも、これからどうなるんだろう?という好奇心しか感じなかった。
夕食まえに、それも公園のような野外で、息子が女としていたぶられているなんて知ったら母さん悲しむだろうな――と、チラと思ったけれど。
行為を中止するきっかけにはならなかった。
力まかせに突き入れられた一物が真衣の股間を抉り、抉られた股間は血を流す。
スカートの裏地に血が沁み込むのを感じたときにはさすがにあせって、
「カオル、ゴメンねっ」って、呟いていた。
自分の純潔が喪われるよりも、カオルから借りたスカートが血に濡れることのほうが重要だった。
傍らの少女ふたりはベンチのうえで、スカートのすそから太ももをあらわにして、営みに息をはずませつづけている。
ふたりの黒髪が、腰の上下動に合わせてユサユサと揺れるのをみて、「青春だなあ」とつくづく思った。
ハイソックスの脚を噛みたいとねだられたのに応えてやったり、
お〇ん〇んをしゃぶってみたいとねだられたのに応えて咥えさせてやったり、
これがきみを女にした、ぼくの宝物だよ――といわれて差し出されたものを口に含んで、根もとまで咥えてしまったり、
吐き出された精液を呑み込んでしまったとき、真衣は女になった歓びを感じていた。

これからも、自分は男として暮らしていくはず。家族の手前もあるから。
けれどもあたしはきっと、今夜の出来事を忘れない。
そして、母さんにばれてもきっと、くり返してしまう。
もしかすると母さんまで巻き込んででも、くり返しつづけてしまう。
真衣はふと、傍らで自分といっしょに犯されている少女のどちらかと、将来結婚するのだと直感した。


あとがき
このお話は一週間くらい前、途中まで描いてタイムリミットになり、今朝ほど仕上げたものです。
どこから描き継いだかはナイショですが、当初思い描いていたのより大胆に描けたような気がしています。
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夜這いと吸血鬼
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コメント

久々に見に来れました
初々しい女装子の気持ちに見入って吸血鬼という柏木さんの代名詞の存在を忘れてましたw
でもやっぱり最後には登場、カプリ、いいすね
どちらかと結婚しても結局3人一緒に犯されたりもしてズッ友な予感
by ナッシュ・ド・レー
URL
2018-07-12 木 02:58:48
編集
ナッシュ・ド・レーさん
こちらこそ、ご無沙汰しております。
&ご来訪、ありがとうございます。

ひところよりは更新頻度は落ちておりますが、
愉しんでいただけると嬉しいです。

女装もこのブログの大きなテーマのひとつです。
今回は、ラストシーンが真っ先に思い浮かんで、
そのラストに向けてリアリティを高めるために、女装子の心理描写に力を入れました。

女子の同級生に認めてもらった歓び。
親がいないときに女友達から借りた制服に身をやつすドキドキ感。
伝わったようなら、嬉しいです。
by 柏木
URL
2018-07-16 月 05:34:16
編集

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