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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

いもうと

2018年07月07日(Sat) 08:23:09

「死んじゃう、死んじゃう・・・」
吸血鬼になった俺に血を吸われるとき、妹はいつもそう呟きつづけていた。
ぐびりぐびりと喉を鳴らして、情け容赦なく血をむしり取ると、
貧血になって体重を預けかかった妹を受け流し、そのままたたみのうえに横たえてゆく。
空色やピンクのハイソックスのしなやかさに引き込まれるように、唇をふくらはぎに吸いつけると、
「イヤ・・・イヤ・・・」とべそを掻きながらも、素直に咬まれていった。

少年時代、もっとも多く吸い取った処女の生き血は、妹のものだった。

卒業式のあと、謝恩会から1人で戻った妹を、
俺は喉をカラカラにしながら待ち受けていた。
立ちすくんだ白のハイソックス姿が眩しくて、気がついたらもう、首すじを咬んでしまっていた。
大人びた晴れ着を汚されまいとした妹は、首すじに密着してくる飢えた唇を、引き離すことができなかった。
それをよいことに、俺は妹のブラウスを引き剥ぎながら、喉を鳴らすのを止めなかった。

叱責する母親の怒声を正座しながら受け流して、傍らの妹をかえりみると、
太ももの奥から垂れた血で白のハイソックスを汚した妹が、
べそを掻き掻きこちらを見ていた。
お前はもう、俺の女だからな――
チラッと送った視線にそんな想いをこめてやると。
――わかってる。
と言いたげな黒い瞳が、まだ憂いを帯びていた。

中学に上がった妹の制服姿は、俺の好餌になっていた。
吸血鬼になってしまった俺が妹を襲うのを、母は見て見ぬふりをするようになった。
俺がさいしょに識った女の身体は、母親のものだった。
父の写真のまえで、なん度も愛し合ってしまうと、
母親はそれ以上もうなにも言わずに、俺が実の妹を犯すのを、見て見ぬふりをしたのだった。

それ以来。
怖いもののなくなった俺は、道行く女子高生や主婦を、手当たり次第に襲っていって、
家に引きずり込んでは生き血を吸い、犯していった。
周囲は体面を気にする旧家や良家ばかりだったので、
俺の悪行は被害者の家族たちによって隠蔽されて、表に出ることはなかった。
ひとつだけ自慢できるとしたら、襲った女のだれひとりとして、本気で愛さない女はいなかったことだろう。
もてあそぶつもりなど毛頭なく、俺は彼女たちに真剣に恋をしていた。
追い詰められた彼女たちは、だれもが迷惑そうに顔をしかめながらもスカートの奥をさらけ出していって、
ときにはしんけんに抱き返して、言葉にならない意思を伝えてくれるものもいた。

妹は美しい女に成長して、やがて結婚が決まった。
母親は、兄妹姦をくり返す俺たちを、正しい道に引き戻そうとしたらしい。
「いつかはそうなることだから」と諭された俺は、やむなく妹の結婚に同意した。
妹ほどのパートナーはついにいなかったので、喪失感は半端ではなくて、
結納のあと帰宅した妹を、スーツ姿のまま押し倒し、
パンストを引き裂いて、ブラジャーをはぎ取って、
熱く滾る粘液をほとび散らしながら、婚約祝いを果たしていった。

妹の結婚相手は、母親の勤め先の上司の息子だった。
母親がその上司とずっと以前から付き合っていたのを、俺はずっと前から知っていた。
生活を支えるのに仕方がなかったとはいえ、母親が許せなかった俺は、
そいつと同じようにして、父親の写真のまえで母親のブラウスをはぎ取ったのだった。
――母娘ともども、親子でものにしてやったのだ。
上司親子のせせら笑いが聞こえるような気がして、
その晩はずっと、母親と妹の寝室を行き来しつづけて、
代わる代わる生き血を吸い取り、抱きすくめていった。

その日から、俺の復讐が始まった。
――母娘ともども、愛してやるよ。
そんなふうにほくそ笑まれた俺は、やつらの女家族を愛することにした。
さいしょに襲ったのは、上司夫婦だった。
母親を犯した相手の血を吸うのはいけすかなかったけれど、足腰立たなくなるまで吸い取ってやって、
へたり込んだ男の前で、その妻を襲った。
これ見よがしにブラウスをはぎ取って、スカートの奥を露骨にまさぐりながら、
辱めるためだけに抱きすくめたこの年配の人妻が、意外に味の良い生き血を持っていて、いい女だということを感じはじめていた。
俺は女に、女の夫と俺の母親との醜聞を告げて、こんどは入れ替わりに俺があんたを愛人にするのだと宣言した。
外聞を憚る夫は黙って夫婦の寝室を後にして、
体面を気にする妻はなすすべもなく俺に身をゆだね、やがて本能の教えるままに、応えはじめてきた。

結婚してからも妹は、よく実家に戻ってきて、
「血が足りないんじゃなくて?」といっては、新妻のワンピース姿をくつろげてくれた。
不倫で奪われた母親と、権力で奪われた妹とを、俺はこうして取り戻していった。
嫁ぎ先の家で、妹と戯れ合っている最中に、だんなが家に戻ってきて、だんなを交えて近親婚を愉しんだり、
女学生の妹が下校してきたときに兄嫁のいけないところを覗いてしまっただんなの妹を引きずり込んで、
初体験を無理強いしてしまったり、
妹の婚家で俺は、やりたい放題に振る舞った。
だんなの妹はなかなか賢い女で、義姉さんの弟さんと結婚したいと言い出して、俺の妻になった。
これ以上ほかの男に抱かれたくないというのなら、じつに賢明な判断だった。
いまでも彼女は、初めて犯されたときの制服に身を包んで、襲われる女学生になり切って、俺を愉しませつづけている。
嫁いだ娘に会いたがる両親は、しばしば俺の新居を訪問した。
もちろん、娘のいないときだった。
義父を別室に待たせながら、俺は義母の礼装をはぎ取って、強姦した。
人妻としての名誉を守りたがる義母は、俺のものになるまえに、必ず抵抗するのを習慣にしていたから。
お互い相性の良さを自覚し合っている義理の母子は、昼下がりの情事を目いっぱい愉しむと、
こざっぱりとした顔になった義母は、サバサバとした口調で義父に、お待たせしましたと礼儀正しい会釈をして、
夫婦仲良く帰っていくのだった。
不思議なことに。
義父は義母が俺を訪問する意図を知り尽くしながらも、彼女の送り迎えを義理堅く果たしつづけている。

「死んじゃう、死んじゃう・・・」
かつての妹のように身を揉んで、俺の腕のなかでたっぷりとした肉感を伝え続ける少女は、
妹そっくりの面差しをして、白い頬に憂いをよぎらせる。
首すじを、胸を、ふくらはぎを。
順ぐりに咬んでいって、弱らせていって。
貧血を起こしてソファにしなだれかかる少女のふくらはぎに喰いついて、ハイソックスを咬み破ってやる。
妹のまな娘は、どうやら俺の種らしい。
俺は父娘姦の愉しみに胸をわくつかせていたし、
送り迎えをしている少女の父親は、娘を吸血鬼に捧げる歓びに、やはり胸をわくつかせているらしい。
「卒業祝いに、犯してやるからな」
隣室に聞こえるような声でつぶやく俺に、少女は「うん」と応えてくる。
やはり隣室に聞こえるように、はっきりとした声色で。


あとがき
「死んじゃう、死んじゃう・・・」という科白。
昔妹を相手に吸血鬼ごっこをしたときに、血を吸われる女を演じた妹が発した言葉です。
吸血鬼ごっこをしていた時分は、妹の血を全部吸い尽してしまっていたのですが、
いまならきっと、こんなふうに、なん度も血を吸いつづけるほうを選ぶでしょう。
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