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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

乳色の肌に、網タイツ。

2018年08月17日(Fri) 04:00:31

乳色の肌、栗色の巻き毛、太い眉に大きな瞳。
まるでハーフのような彼女は、体格も良い。
ぼくの若妻、23歳のメイは、デパートに勤めている。

勤め帰りにどこかのレストランで食事をして帰ろうと待ち合わせ、合流したまさにそのとき。
ふら~っと現れた、いびつな黒い翳。
あーっ、なんてことだ・・・
目のまえでにやにやとほくそ笑んでいるのは、ぼくの馴染みの吸血鬼。

ひと月前に初めて襲われて、貧血で家に戻ったぼくを、
メイは心配そうに介抱してくれた。
吸血鬼と共存するこの街では、決して珍しくはないアクシデント。
傷口の血を拭き取りながら、メイはいった。
「だいじょうぶ?でも、これからもきっと襲われるよ。きつかったら、あたしもいっしょに吸われてあげるから」
冗談じゃない。
ぼくは強くかぶりを振った。
人妻を襲うとき、やつらは必ず犯すのだから。

「Hai、セイタ。この子はユゥのワイフかね?可愛いナイスバディだね」
ああ、なんてよけいなことを・・・
目を合わせずにしいて無視しようとしたぼくの意図をまるきり無視して、
やつはしゃあしゃあと、ぼくたち夫婦の間に割り込んできた。
How do you do?
How do you do?
好色なしわがれ声と若い女の張りのある声が、折り重なるように同じ言葉を発する。
やつはほんとうに、英語圏の人間なのか。
ドラキュラというのはてっきり、ドイツ語だとばかり思い込んでいた。(これまた間違い)
なんて素晴らしい、輝くような肌をしているね。いちどユゥのことを噛んでみたいね
――と、やつは得意満面。
セイタの血だけじゃ足りないときなら、私相手するわ
――と、メイはちょっぴり気づかわしげ。
そんなに眉を寄せて、シンコクそうな顔をしないで。
やつは女の子の困った顔つきが、大好物なんだから!

やつがぼくにすり寄って来るときは、100%間違いなく喉が渇いているときだった。
所かまわず人の首すじに食らいつくのがつねなのに、やつはいつになく遠慮をした。
「どこか近場の公園に行こう。ユゥのワイフに恥を掻かせたくないからね」
そして、オレンジ色のミニスカートから覗く、網タイツを穿いたメイのむっちりとした太ももに、もの欲しげな視線をからみつけていった。

十分後。
貧血を起こしたぼくは、公園のベンチに持たれて、ぐったりとなってぶっ倒れていた。
視界の彼方では、首すじを咬まれたメイが、
ちょっと切なげに口を半開きにして、やつのしつような吸血に耐えている。
のしかかってくる男を前にぺたんと尻もちを突き、傾きかけた上半身をかろうじて両腕で支えていたが、
やがてくたりと力を抜いて、芝生のうえに倒れ込んだ。
地面に投げ出された脚を包んだ網タイツは、ところどころ破れて、吸い残された血を滲ませている。

冒されてゆく乳色の肌に、ぼくは不覚にも欲情していた。
最愛の妻をこれから犯されてしまうというのに、ズボンのなかに隠した股間を熱くしていた。
「それでいい、自然な感情だ」
やつはぼくの恥ずべき衝動を肯定すると、ズボンの上に掌を置いて、ギュッと握りしめる。
それからふたたび、夢見心地になってしまったメイに取りついて、豊かな胸もとに咬みつくと、
夫婦のベッドのうえで洩らすあの悩ましい吐息を勝ち取っていた。
結び合わされる唇と唇。
せめぎ合う吐息と吐息。
突っ張る腕。立膝をする網タイツの脚。
むき出しの二の腕にも、網タイツのふくらはぎにも、身体のこわばりを映してしなやかな筋肉が盛りあがる。
やつはメイの発育のよい身体を、思う存分、愉しんでいった――

2人で公園を出るとき。
メイはさすがにべそを掻いていた。
すがって来る身体がひたすらいとおしくて、ギュッと力を込めて、横抱きに抱きしめていた。
豊かな肉づきが確かな手ごたえで、応えてきた。
「家に戻ったら、やり直そうね」
メイの言葉に、ぼくは無言で肯きかえす。
守ってやれなかった後ろめたさと、密かに愉しんでしまった後ろめたさ。
守ることのできなかった申し訳なさと、密かに愉しんでしまった申し訳なさ。
お互いの葛藤は、沈黙のうちに処理することにした。

きっとこのあと、いつもより濃密な夫婦の交わりで、ぼくたちはすべてを忘れようとする。
きっとこのあとも、メイは襲われつづけ、ぼくは愉しみつづけてしまうだろうけど。
日本人の両親を持つメイは、ルックスのとおりの混血だった。
実の父親は吸血鬼だったという。
血が血を呼んだのね、Sorry,Seita.
照れ隠しに発した英語の発音は、やけに正確だった。


あとがき
今夜のヒロインは、ちょっと異色な容貌の持ち主ですね。^^
彼女の日本人離れした容姿と立派な体格とは、なぜかありありと想像することができました。^^
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