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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

妻と母親の血を吸った男たちに、「エエ女にありついた。」と言われた場合。

2018年09月18日(Tue) 05:59:21

吸い取ったばかりの血を、口許からまだしたたり落しながら。
そのごま塩頭の男は、露骨に嬉しげな声をあげた。
「久しぶりに若い女の血にありついた。
 やっぱり若いひとはエエの!
 なんといっても、活きがエエ。匂いがエエ。
 それになによりも――あんたの嫁はエエ身体をしておるの」

吸血鬼の棲む田舎町だった。
それと知りながらも、都会暮らしのできなくなったわたしたち夫婦はその村に移り住んで、
予定通りと言われても仕方のないくらいすんなりと、
妻を襲われ生き血を吸い取られてしまっていた。

襲った女性は、決して死なせないという。
その代わり、女性がセックスを識る身体の持ち主の場合は、例外なく犯されるという。
そのうわさがほんとうだということは、
先に襲われて昏倒したわたし自身が、尻もちをついたまま見届ける羽目になっていた。

「ご主人、悪く思わんでくれ。
 わしらはこういうたしなみのないモンぢゃから、
 モノにしたおなごのことは、なんでもかんでも欲しがってしまうのぢゃから」
男の言いぐさは、もちろんなんの慰めにもなっていなかったけれど。
いちど股間に受け容れてしまった逸物の名残りを忘れかねた妻は、
わたしのかたわらで恥ずかしそうに寄り添いながらも、
まんざらでもない顔つきになっていた。
そしてその翌日から、
吸血鬼の誘いを受けた妻が断りかねて、小ぎれいに着替えていそいそと出かけてゆくのを、
車で送り迎えするようになっていた。

両親が村までわたしたちの様子を見に来たのは、それからひと月後のことだった。
こういう村だから来ないほうが良い・・・と、たしかに言ったはずなのだが、
ふたりともわたしの忠告を聞き流してしまったのだろうか。
果たして――かつて評判の美人だった母は、吸血鬼の目に留まってしまう。
五十代半ばになりながらも、母の容色はまだ衰えていなかった。
相手の吸血鬼は、妻の愛人となった男の兄だった。

母がどんな経緯でモノにされて、父がどんな経緯で納得させられてしまったのか、
その場に居合わせなくてもおおよその察しはついた。
夕方出かけていったふたりは深夜まで戻らず、
足音を忍ばせてわたしたちの家に戻って来ると、夕食も取らずに階上の寝室へと向かっていった。
階段を昇る母の後ろ姿だけは目に入ったが、
真っ白なロングスカートのお尻には泥が撥ねていて、
肌色のストッキングは見る影もなく破けていた。
視てはいけないものを視てしまったわたしは、
妻に手を引かれるままに足音を消してその場を立ち去り、
「視なかったことにするのよ、私のときみたいに」
と囁く妻に、意味もなく頷き返していた。

永年連れ添った妻をモノにした男は、父に言ったそうだ。
「エエ女ぢゃ、久しぶりにエエ女の生き血にありついた。
 落ち着いた味わいの、熟れた血ぢゃ。
 それに、あんたの嫁は身体もエエの・・・」

それからは。
嫁姑と連れだって、小ぎれいに装って出かけて行った。
男ふたりは家に残って、
村はずれの納屋に連れ込まれて、いけないことをされている刻限に、
黙々とコーヒーを飲んだり将棋を打ったりしていたけれど、
そのうちにどちらから言い出すともなく、妻たちのあとを追って家を出て、
お互い別々のところから、自分の妻がどのような目に遭わされているのかを、気づかうようになっていた。

都会妻が納屋で辱められるシーンを視るのは、
屈辱でも拷問でもなくて、むしろ特権なのだとわかり始めるのに、さして時間はかからなかった。

近親婚の多い村では、ほかの血は貴重だという。
他所の女が来るとてんでに手を出してはらませて、生れた子供は村の子供としてたいせつに育てるという。
その年のうちに、ふたりの都会妻は妊娠して、
父には恥掻きっ子と初孫が、
わたしには齢の離れたきょうだいと初めての子供ができたのだった。


あとがき
自分の妻や母親を襲った男に、「エエ女にありついた♪」と言われたときには、
いったいどんな顔をして応対するのが正しい礼儀なのでしょうか?
とくに配偶者や母親がまんざらではないという顔つきをしていて、
今後も関係が継続していくと見込まれるときには、慎重に配慮する必要がありそうですね。^^
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