FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

≪長編≫ 田舎町の吸血父娘、都会からの転入家族を崩壊させる  ~月田家の場合~ きまぐれなかいせつ3

2018年10月24日(Wed) 06:20:02

すこし中途半端な長さなんですが、いったんここで切ります。
最新話でナギちゃんた言っている「おお捕り物」が、次回以降けっこう長く語られますので。^^

さいしょのお話は、一転してべつの女の子の受難話です。^^;
今回の餌食は、ナギが日常的に血を分けてもらっている隣家の優しいお兄ちゃんの彼女です。

こういう、「通りがかりの少女の受難」のシーンは、吸血鬼物語ではたいがい、冒頭で使われることが多いです。
どこのだれともわからない女の人が吸血鬼に襲われて、あっという間に咬まれてしまい、「キャー」という叫びひとつを残して絶命・・・なんてシーンが多いです。
たいがい地味めで、そこはかとなくはかなげな美人さんが演じることが多いです。

でも、こんなふうな扱いを受けてしまう「ヒロイン以外の犠牲者」にも、それなりの人生があるはずです。
どんなふうに両親に育まれて、
どんな友だちと出会ってきて、
どんな努力をして第一志望の高校に合格して、
さっきまでどんな日常を送って来たのか?
ワンシーンの女性のこうした背景は、ふつうだとあっさり省略されてしまいます。

こうした「ヒロイン以外の犠牲者」のことを、ついたんねんに描いてみたくなるのが、柏木の悪い癖です。
そうすることで、ちょい役はちょい役ではなくなり、準ヒロインくらいに格上げされてしまうだけのことかも知れないのですが・・・

舞台となっている村よりはやや都会っぽいところからやってきた彼女、霧川朋子さんは、高校生。
見慣れぬジャンパースカートの制服に、足許は黒のストッキングで大人っぽく染めて登場です。
そのストッキングに包まれたひざ小僧を、もの珍しげに見つめるナギちゃん。
「大人っぽいお姉さんだなぁ・・・」とあこがれつつも、結局は獲物を値踏みする吸血少女の目で、なにも知らない善意の持ち主であるこの年上のお姉さんのことを冷ややかに観察しています。
「大人をだますのを何とも思わない」と、前段の科白で呟いたナギちゃんの、本領発揮といえるでしょう。
「うまく捕まえたっ!」というくだりには、獲物を捕食する猛禽類のような、獣じみた無同情さが伝わります。
悲痛な叫びを残して血を流す彼女・・・その運命はこのさいばっさりと省略して、
吸い取った血潮で顔や手を真っ赤にした父娘を描くことで、ホラーさを演出してみました。^^
その辺の扱いは、「通りがかりの少女の受難」の定石?どおり、あえてあっさりとやってみたのですが、果たしてどんなものでしょうか?
じつは朋子さんのその後については、「番外編」も用意しています。
気が向いたら、掲載するかもしれません。(そこまで連載を続けたいものです・・・)

はっぴぃ・えんどを専門とする?柏木ワールドでは、けっきょく彼女も吸血される歓びに目ざめて、
ふつうの人間の女の子として生きつづけるのですが。^^

こんなふうに、善意の少女をずる賢く料理してしまうこの吸血父娘の冷酷さを描いた後、いよいよ「まゆみの捕物」の段取りです。
「通りがかりの少女の受難」のシーンの役割は、ヒロインがたどるかもしれない悲劇をほかの人物に投影させることにあるので、朋子はどこまで行ってもやはり、わき役なのです。

もっとも柏木は、しょうしょう頭が悪く、お行儀もよくなさそうなまゆみよりも、こういう控えめで奥ゆかしい美人のほうに気が行くので、しょうしょう描き方が濃くなったかもしれませんが。
^^;


★前回の「かいせつ」は、コチラ。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-3652.html
前の記事
≪長編≫ 田舎町の吸血父娘、都会からの転入家族を崩壊させる  ~月田家の場合~ 15 まゆみの担任
次の記事
≪長編≫ 田舎町の吸血父娘、都会からの転入家族を崩壊させる  ~月田家の場合~ 14 明日の悪だくみ

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/3657-25aa9bf6