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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

≪長編≫ 田舎町の吸血父娘、都会からの転入家族を崩壊させる  ~月田家の場合~ ≪番外編≫ まゆみ、ナギの日記を読む

2018年10月30日(Tue) 07:57:01

「いけないっ。夕べ干すの忘れてたッ!」
まゆみお姉ちゃんはナギの顔を見かけると、頭に手をやっておっきな声を出した。
いっしょに歩いていたお友だちとバイバイすると、ナギの手を引っ張って道をそれ、手近な公園のベンチに腰をおろした。
まえに朋子を襲った公園とはべつのところだったけど、噴水が静かな音をたてて、周囲を行き交う車の騒音を遮っていた。

ナギはさっそく日記帳を取り出して、「きのうの日記。」といって、まゆみに手渡した。
ところが手渡したとたんなにかを思い出したらしく、ナギは「あ!」と声をあげるといちど手渡した日記帳をまゆみの手からひったくり、ページを一枚破いた。
「な~に、それ?気になるじゃん!」
まゆみはわざとナギの手もとをのぞきこんで詰め寄り、ナギを困らせた。破かれたさいごのページには、こう書かれていた。
"父ちゃんとまゆみお姉ちゃんの母さんができていることは・・・ナギはずるくないし、正直なのが好きだから。"


自分自身がひとの目から見てどう映るのかは、とても気になるものらしい。
まゆみはとても熱心にナギの作文を目で追っていた。
ナギはむしろ、まゆみの反応が面白くて、彼女がナギの描いた日記を目で追って、そこに登場する彼女自身に照れ笑いしたり噴き出したり、口を尖らせたり妙に羞ずかしがったりするのを、興味津々に観察していた。

"そのときの顔つきがかわいかったので、血を吸いたくなりました。"
「なぁに?こんなきっかけでひとの血を吸いたくなるわけ?」
まゆみはこのくだりで、いかにも不当だという顔をした。

"父ちゃんにいったら、前から目をつけていたと言いました。そういうことなら顔役さんに話してみるっていいました。それで、父娘でまゆみちゃんの血を吸っていいことになったので、まゆみちゃんに会いに中学校に行きました。"
「ひどい父娘~っ!あたしの知らないところで勝手に決めるなんてっ。本人にもひと言、ことわりなさいよねっ!!」
口では怒りながら、言い回しがおかしかったのか、まゆみは白のハイソックスを履いた脚をじたばたさせて笑った。
「ひと言いったら吸わせてくれた?」
「ううん、吸わせてあげなかった」
「もう~!」
血を吸わせるとか吸わせないとか、かなり突拍子のないことを話題にしているのに、ふたりの雰囲気は和やかで、はた目には仲の良い姉妹のようにしか見えなかった。

"春田という教師は、ぼくのせいにならないのなら手伝ってあげてもいいよといって、"
「春田のやつぅ~~」
ここのくだりは、まじめに怒っているようだった。
奥歯をキリキリいわせるのまで聞こえてきて、ナギは春田の妻を連れて来させて父ちゃんに紹介するという自分のアイデアがまちがっていないことを確信した。

"足にはお肉がたっぷりついていて、はいていた白のハイソックスはリブ編みもようがツヤツヤしていて、とってもおいしそうに見えました。"
"でも、まゆみちゃんはまだ、あたしがそんな気持ちでお姉ちゃんのことを見ているなんて、夢にも思っていないのです。そう思うとなんだかゾクゾクしてきました。"
ここのくだりは「けだものだ。けだものだよ~。ナギちゃんやっぱり怖いよ~」なんて言いながら妙に嬉しがっていたし、

"ナギが正直に、お姉ちゃんの血を吸いたいのといったら、お姉ちゃんは、悪い冗談だよね?といってナギのことをおっかない顔でにらみました。でも、血を吸われるのならナギと父ちゃんとどっちがいい?ってナギがまじめにきいたら「うそ、うそ!」って、怖がっていました。父ちゃんは女のひとの血を吸うとき必ずいやらしいことするんだよって教えてあげました。そう聞いたら、ふつうの女の子ならナギのほうを選んでくれると思ったのです。"
こんなやり取りはなん度も読み返して面白がっていた。もっともまゆみによれば、都会の女の子としては父娘どちらにも応じることは無理で、血を吸いたいなんて言われたとたんにふつうの女の子なら逃げ出すということだそうで、やっぱり都会の女の子はなにかと難しいとナギは改めてそう思った。

"そして、まゆみお姉ちゃんの前で父娘でけんかになってしまいました。
お姉ちゃんはうんざりした顔をして、「いいわ、けんかはやめて。お姉ちゃんがちょっぴり痛いのガマンすればいいんだよね?」と言うと"
「こんなにあたし、もの分かりよかったかなぁ」まゆみはどうしても思い出せないらしく、しきりに首をひねっていた。じつはこのくだりは完璧な創作だということは、ナギはわざと黙っていた。

そのあとのくだりにまゆみの黙読が近づくにつれて、ナギはわくわくしていた。
そして、彼女が絶対ひっかかると予想したくだりで案の定まゆみがが大真面目に抗議したのて、クッククックと得意になって笑いころげた。

"そうしたらそのうちお姉ちゃんもノッてきちゃって「ああーん。もっと吸って」と言いました。"
「うそ!うそ!あたしそんなこと言ってない!絶対言ってない!!」
あまりにも憤慨しているのが面白くって、ナギはけらけらと笑いころげてしまったほどだ。意外に真剣に読まれたのがそのあとの、

"ピンク色をした乳首に父ちゃんのよだれを光らせながら、お姉ちゃんはまゆ毛をうんとよせて、苦しそうなきもちよさそうな顔つきになっていました。"
というくだりで、「ほんとう・・・?」って、かなりまじめに訊いてきた。
たしかにはた目にはこのとおりに見えたのだが、だからといってまゆみのことを「実はいやらしい人」と見なしてしまうのはフェアではないとナギは思う。
父ちゃんもナギも唇の奥に含んでいる毒は、ひとをそれくらい堕としてしまうことはわけのないことだったから。

"でもお姉ちゃんはナギにものをぶつけて逃げました。"
「かわいそう~。ごめん~、痛かった~?」
ここのくだりでは、まゆみはひどくすまなさそうに同情して、まだばんそうこうを貼ったナギのおでこを撫で撫でした。
あのときお姉ちゃんに、痛いけどゴメンね、なんて言われるとは、さすがのナギも予想していなかった。
けれども、ものを投げられてムキになったのが案外勝因だったとナギは思っている。だから、

"まだじぎょうがあるのに、学校をサボってどこかに行っちゃうのはだめだと思いました。"
というのはどちらかといえばつけたりだったのだが、まゆみには却って面白かったらしい。
「授業に出たら、ホントに赦してもらえたの?」そういうまゆみに、ナギはとうぜんのようにかぶりを振ったのだけど。


きっとこれからも、この姉妹のように仲の良い少女二人は、こんなやり取りを続けていくのだろう。
片方は血を吸って日記を書き、片方は血を吸われて日記を読む。
年上の少女がもうひとりの少女の父親に素っ裸で抱かれて、犯されてしまう日記を描く日もそう遠くないと、ナギは心のなかで思っていたし、
将来だれと結婚するとしても、いちばんはじめに自分を犯すのはこの子のお父さんだと、まゆみも心のなかで思っていた。
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