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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

都会育ちの熟妻、夜這いの風習にまみれる。

2019年02月10日(Sun) 08:48:36

都会でのぜいたく暮らしの末、破産寸前になった磯辺は、勤務先の計らいで人里離れた村里へと転勤を命じられた。
その土地は会社の創立者の生まれ故郷だった。
磯辺は妻の香奈江を伴って赴任したが、その直後上司を通じて、奇妙な申し出を受ける。
この村では夜這いの風習がまだ残っているので、奥さんにも協力してほしいというのだ。
磯辺はうろたえながらも即座に断るが、上司の依頼はくり返しつづけられた。
創立者は、過疎化にさらされた生まれ故郷のことを気にしていて、
女ひでりになっていたこの村に若い女性を補充するために、自分の社員やその妻たちを移り住まわせていたのだ。

磯辺は訴えた。
「ひとの大事な妻をもてあそぶとは何事か。わたしの妻を本気で愛するつもりもないくせに!」
ところが意外にも、村川と名乗る一人の男が名乗り出た。
怪我をしているところを行きずりの奥さんに助けられた、親切にしてもらってとても惹かれたと。
村の夜這いは原則として不特定の相手と交わることになっていたが、例外的にだれかが一人の人妻を独占することも認められていた。
村川は磯辺よりも10歳も年上で、つれあいに先立たれていた。
村の衆たちは、若かったころの村川が、その妻を気前よく夜這いに差し出していたことを知っていて、
村川であれば来たばかりの都会妻さんを独り占めにしても認めると口をそろえていった。
ひととおりではない借金を棒引きにしてもらった見返りに、観念した磯辺は妻に夜這いの協力をさせることを約束した。

妻の香奈江は夫でもない男に抱かれることを嫌がり、貴方にも息子にも顔向けできなくなると訴えた。
磯辺は、いままでの義理もあるのでひと晩だけは相手をしてもらう、
そのうえで、もしもどうしても厭だったら、その時には私から断ってあげようと請け合った。
未経験の妻が抵抗することを見越した村の衆たちが、磯辺にそのようにしても良いと事前に告げていたのである。

夫が夜勤に出た夜、香奈江は初めて村川を自宅に迎え入れる。
そして戸惑い、うろたえながらも、男の腕に抱きすくめられていった――
一夜明けて帰宅した夫は、そこにいままでと変わりない妻を見つける。
ひと晩の情事のあとをきれいに拭い去った妻は、夜勤明けの夫を優しく迎え入れ、何ごともなかったかのように振る舞うのだった。
香奈江は、夕べのことはなにも語らなかった。
そして、今後夜這いを受け容れるのは勘弁してほしい――とも、口にしなかった。

それ以来、香奈江は週にひと晩の頻度で、村川を自宅に迎え入れた。
いつも、夫のいない夜だった。
そして、朝までまぐわい続けると、夜勤明けの夫を優しく迎え入れた。
朝から着飾って自分を迎える妻を見て、村川は思った。
この身体が夕べ、わたし以外の男の身体を受け入れたというのか――
得も言われぬ昂ぶりに胸を焦がしながら、磯辺は久しぶりに妻を強引に抱きすくめた。

村の衆たちは、周囲の評判を気にする磯辺を気づかって、磯辺の妻と村川の関係に、いっさい触れようとしなかった。
磯辺にも、その気遣いは伝わっていた。
村川はやもめだったが、磯辺から香奈江を取り上げようとはしなかった。
狭い村のことだから、2人が顔を合わせる機会は随所にあった。
けれども村川は終始磯辺に対して、都会の大学を出たエリート社員への敬意を忘れなかった。
磯辺は、村川を妻の愛人として受け容れる気持ちになっていた。
彼は、夜勤を週二回引き受けたいと上司に願い出た。
転任してきてから三か月経つと、香奈江と村川の逢瀬は週に3回となった。
週3回の夜勤が体力的にこたえた磯辺は、香奈江にいった。
「村川さんがお前に逢いたいと言ったら、わたしがるときでも出かけて行ってかまわない」と――
やがて村川は、磯辺の招きに応じていままでの家を引き払い、磯辺夫妻と同居するようになった。
そして、磯辺夫人の用心棒兼愛人として、夫の磯辺が不在の時はもちろん、
彼が居合わせているときでも、磯辺夫人と愛し合うようになっていた。

息子夫婦にあらいざらいその話をしたのは、彼らが村に赴任してきた直後のことだった――
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