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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

鬼ごっこ

2005年10月18日(Tue) 23:15:00

いつもの公園に、OLまりあはきょうもやってきた。
秋深まって、夕闇が訪れるのが早くなってきたこのごろ。
でも、さいごの夕陽のひとかけらが、淡いグレーのストッキングに包まれたまりあの足許をほどよく照らし、妖しい光沢で彩っている。
「ねぇ、鬼ごっこしない?」
「鬼ごっこ?」
まりあは意外そうな顔をする。
装われた大人の顔が少女のようにあどけない色を帯びる一瞬。
そんなときが、むしょうにみたくなって。
「女の子が吸血鬼に襲われるんだぜ?そんなの、ふつうはイヤがるものだろ?」
悪戯心の含み笑い。そういうことに、まりあは察しが早かった。
「あたし、もと運動部だから。足速いんだよ?」
すらりとしたふくらはぎに浮き出しす筋肉が、凛と張りつめている。
ウフフ・・・
含み笑いがこらえきれずに、満面に広がる。
「いいよ、思い切り逃げ回って」
「追いつけなかったら、そのまま逃げちゃうからね」
そういいながらもハイヒールの脚は軽やかに踊るように、ゆっくりと草地を駈けた。
ときにはこちらを挑発するようにわざと立ち止まり、振り返りしながら、こちらを揶揄してくる。
けれども決して、彼女は小道に区切られた草地を飛び出そうとはしなかった。

鬼さんこちら。手の鳴るほうへ。
そんな声がきこえるくらい。
じじつ彼女はそう呟いていたのかも。
しまいにだんだん本気になって、
まりあをつかまえたときにはもう、ふたりは公園のはずれの、薄闇に包まれた茂みのむこうにいた。
汗ばんだブラウス。はずむ息遣い。
せわしく上下する細い肩。
制服ごしに、つかまえた獲物の充実した肉づきをしっかりと覚えながら、
ぐいっ。
とうなじに食いついた。
「あひいっ・・・」
その瞬間まりあは息をのみ、
いつもよりも感じた証拠に、くっと身を仰け反らせていた。
本能的に抗うまりあの身もだえを。
しっかりつかまえた腕の中で愉しみながら。
唇に思いきり力をこめる。
ちゅ、ちゅううう~っ。

・・・・・・。
「もう・・・」
くろぐろと盛り上がる植え込みが外界からの視界をさえぎってくれるのを幸い、どこまでも味わいつくしてしまった私。
まりあはあらわにされた胸を押し隠そうとして、剥ぎ取られたブラウスをぷるんとしたおっぱいのうえにあてがっていた。
振り乱された髪。
泥や木の葉のついた頬。
しどけなく剥ぎ堕とされたオフィスの制服。
ぶちーっと伝線したグレーのストッキング。
まりあは、にやぁっ。と笑っている。
その淫らな顔つきがたまらなくて。
「すけべ」
指でほっぺたを軽くつまみあげてやる。
「どっちが?」
と訊きかえす顔つきが無邪気だった。
いたずらっ子同士の交し合うような笑みがそこにあった。
それはたまらないくらい無邪気で、淫らで、かつ犯しがたいなにかを帯びていた。

いつまでも憶えているだろう。
夕暮れ時に太陽が放つさいごのまばゆい光芒につつまれた横顔を。
もしも彼女がいなくなって、独り公園に佇むときが訪れたとしても・・・
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