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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

親友の未亡人

2019年02月12日(Tue) 06:34:55

この世を去る間際、親友の祐介は、わたしに言い残した――美奈子をよろしく頼む、と。
祐介は学生の頃からの親友だった。
女装趣味に走ったわたしは30になっても独身をとおしていたが、祐介はそんなわたしにも分け隔てなく接してくれたし、
時には奥さん公認で、女の姿でのデートにも応じてくれた。
もっとも祐介は、奥さんを裏切ったことはなく、セックスの関係はなかったけれど。
こんなわたしでは、美奈子さんが気の毒だ。
結婚に自身を持てないわたしは言った。なによりも、親友の早すぎる死を受け入れることができなかった。
けれども祐介は言いつづけた――きっとうまくいくから。お前も幸せになれるんだから。
祐介がいなくなってから一年経っても、彼女の意思が変わらないのを確かめてから、わたしは美那子と結婚した。
初めて美奈子を抱いた夜は、祐介の命日だった。
法事のかえりに祐介の家に立ち寄り、喪服姿の美奈子にムラムラッときたときには、もう遅かった。
理性の消し飛んだわたしは、祐介の写真のまえで美奈子を抱きすくめていた。
たたみの上に抑えつけられたままの格好で、美奈子はわたしを抱きとめながら、いった。
「祐介の前で、しよ」
――わたしは美奈子の唇を、夢中になって吸い始めていた。

2時間後。
わたしたちは2人肩を並べて、祐介の写真の前で深々と頭を垂れて、将来を誓っていた。

祐介と美奈子は、同郷だった。
初めての里帰りは、祐介の墓参も目的のひとつだった。
美奈子はともかくとして、わたしまで受け入れてもらえるとは思っていなかったので、
夫婦で泊れるようで近くの街にホテルを予約していたのだが、
村の人たちはわたしにも分け隔てなく接してくれて、「いっしょに泊まっていきんさい」と、地元の言葉で言ってくれた。
もっとも方言のきつい土地なので、何をしゃべっているのか、ほとんど聞き取ることができなかった。
ただ、彼らの温和な顔つきで、わたしも歓迎されていると伝わってきた。

村に到着したのは夜だった。
美奈子の実家の人、祐介の実家の人、その近所の人、そのまた親戚の人。
あの広い祐介の実家に、いったいなん十人の人が招(よ)ばれてきたのだろう?
男たちはそろって赤ら顔で、女性たちはそろって、美奈子と同じように色白で気品があった。
四十五十のご婦人でも、えもいわえれない色気を漂わせていた。
翌日お参りに出かけるときのこと。
祐介との約束で、わたしは婦人ものの洋装の喪服姿で墓参をすることになっていた。
おおぜいの人たちのまえで、洋装のブラックフォーマルを身に着けた姿をさらすのは、ちょっと勇気が要ったけれど。
都会の通りではかかとの高いパンプスを履きこなせるほどの経験を持っていたこともあって、
いちど視線を浴びてしまうともう、ふつうに振る舞うようになっていた。
「だいじょうぶ、私も祐介も、あなたのことしゃべっているから」という美奈子の言葉も、背中を押した。

異変が起こったのは、墓参をした日の夜のことだった。
その夜も、身内の宴が用意されていた。
わたしも美奈子も、墓参帰りの洋装のブラックフォーマルのまま、宴席に連なった。
夜中を過ぎて、酔いもかなり回ったころ、突然照明が落ちた。
停電ではなかった。なぜなら、オレンジ色の小さな照明だけは灯っていたから。
けれども、影絵のようになった人影たちは、てんでに組んずほぐれつ、妖しい舞いを舞い始めていた。
それがなにを意味するのかを、わたしは瞬時に覚った。
宴がたけなわを過ぎると、既婚未婚の見境なく、相手かまわず交わる風習――
目のまえでそれを見て体験するとは、夢にも思っていなかった。
すでに美奈子のうえには、美奈子の叔父がのしかかっていた。
やめさせようとする手をさえぎった人影は、わたしを押し倒し、唇を重ねてきた。
相手は、祐介の父親だった。
「あっ・・・それは・・・」
とっさに抗おうとしたけれど、思わずあげた悲鳴は女声になっていた。
祐介のお父さんは強引にわたしの唇を奪うと、「うちの嫁と乳繰り合っておるんだな」という意味のことを土地のことばで囁いた。
地元の方言のきついかれの言葉は、それまでほとんど聞き取ることができなかったのに、この咄嗟の場での囁きだけは、ひどく鮮明に鼓膜に伝わった。
「え、ええ・・・」
不覚にも応じてしまったわたしはいつか、強引に奪われた唇で、せめぎ合うように応じてしまっていた。
黒のパンストを唇でなぶられながら脱がされてゆくのを、わたしは脚をくねらせながら応じていって、
そんなわたしの様子を美奈子は、わたしでも祐介でもない男に抱きすくめられながら、顔を輝かせて見入っていた。

宴は明け方までつづいた。
そのあいだにわたしは、祐介のお父さん、美奈子のお父さんに弟、さいしょに美奈子を犯した美奈子の叔父・・・と、
限りなくなん人もの相手をつとめ、昂ぶりながら応じてしまっていた。
美奈子もまた、なん人もの男を相手に、交接に興じていった。
「お久しぶり」「すっかり女ぽくなりおって」
切れ切れに聞き取れるそんなやり取りから、美奈子が結婚前からすでに、おおぜいの男たちと交わってきたことを知った。
「お婿さん、さいごにビシッとキメてや」
だれかに言われるままに、全裸になっていたわたしは、さいごに美奈子を抱いた。
衆目の見つめる前フィニッシュを遂げたとき、祐介の写真のまえで初めてイッた夜のことを思い出した。
「どっちもこなせるなんて、良い婿さんだな」
傍らから聞こえたその声は、明らかに称賛の意思を帯びていた。
そしてわたしは、この夜を境に、初めはひと言も聞き取れなかったこの土地の方言を、聞き取れるようになっていた。

村を訪れたときには、一対の夫婦の姿をしていたけれど。
都会への帰りは、すすめられるままに、婦人もののスーツ姿で美奈子と肩を並べていた。
「またおいでなさいや、法事のときじゃなくても良かから」
すっかり馴染みになった祐介のお母さんが、優しく声をかけてくれた。
「エエ、すぐ来ます」
私に代わって美奈子が、イタズラっぽく笑って答える。
「この人も、来たがると思いますから」
照れ笑いを視られまいとして、わたしはわざと横を向いていた。
祐介のお父さんは、いった。
「あんたのお母さん、後家さんなんだってな?よければこんど、連れてきなさい」
美奈子のお母さんも、いった。
「みんなで仲良くなりゃええからね」
母は評判の賢夫人だった。
都会育ちの気位の高い母が喪服姿をはだけられながら犯されてゆくのを想像して、
わたしはスカートのなかで思わず、股間を逆立ててしまっていた。
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